ココカラゲンキ!

20代営業ウーマン。仕事スキル、生産性向上、営業・コミュニケーションのコツ、仕事観など役に立つ情報をお届けします。

ココカラゲンキ!

上司からの突っ込みで自信をなくしたら試してほしい3つの戦略

こんにちは。kaakikoです。

 

ここ3か月間仕事が立て込んでおりまして、「ココカラゲンキ!」の更新が

途絶えていましたが、ようやくひと段落ついたのでまた再開していきたいと思います*1

さて、皆さんも仕事をしていて、「頭の回転が速い上司に、ロジカルに突っ込まれてうろたえてしまった」というご経験はありませんか。

 

頑張って考えた企画も、一生懸命まとめた状況報告も、話しているそばから

「で?何が言いたいの?」

「それさあ、考えが甘いんだよね」

「そういうことじゃなくて」

という突っ込みをもらってしまうともう何も言葉が出てこず、あとから「ああいえばよかった」と後悔することがありますよね…

人によっては「自分はなんて頭が悪いんだろう」と自信をなくす人もいるかもしれません。私もそういう苦い思いをたくさん経験しました。

 

でも、諦める必要はありません。3つの戦略を的確に押さえて行動を変えれば、上司からの突っ込みにうまく対処することができます。というか、突っ込みが減ります

しかも、ちょっとした心がけで出来ることばかり!

 

そこで今回は、2/7に開催された赤羽雄二氏のセミナー「ビジネスパーソン特訓講座「同期、同僚に大きく差をつけるビジネス遂行力の獲得」Part12上司の突っ込みに詰まらなくなる発言力と発言姿勢|毎日文化センター [東京]」で学んだ内容をもとにして、上司からの鋭い突っ込みにどう対処すればよいのかを共有していきたいと思います。

 

読んでいただければ「なんだか自分もやっていけそう♪」という自信をもっていただけるはず。

 

それでは、まいりましょう!

【図解】上司からの突っ込みに打ち克つ3戦略

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赤羽さんのセミナーで聴いた内容をkaakikoなりにまとめてみました。当日グラフィックレコーディングをされている方とお話ししたのですが、図にするとやっぱり分かりやすい。図解はお勧めです!

 

①②③については、kaakikoなりにカンタンな順から並べてみました。①はすぐ出来るものですね。突っ込まれたときの事後策です。右に行くほど、その場でどうこうではなく普段からの準備がモノを言うようになります。

 

以下、詳しくみていきたいと思います。

 

戦略①:自信があるようにふるまう

自信があるようにふるまう、というのは私の上司からもよく言われていることです。

赤羽さんいわく「上司は部下の仕事状況を把握しておらず、おどおどした態度に不安を感じて突っ込もうとする」ということですが、これは残念ながら事実です。私も人に仕事を頼んだときに、相手から自信なさそうに完了報告を受けたら「本当にちゃんとできたのかな??」と心配になります。

それくらい、私たち人間は、言葉の中身というよりも「雰囲気(態度、立ち居振る舞い)」に左右される動物なのです。

ということなので、上司を安心させる第1歩は「自信のあるように演技する」ことです。

 

なので、私はセミナーの翌日に「背筋を伸ばして堂々と、大股&早足で歩く」ことをやってみました。

イメージはこんな感じです。ここの1分~1分23秒をみてほしい!

もちろん、あくまでもイメージです。実際街中で一般人がこんな歩き方していたら、ただの不審者ですよね^^;

 

ただ、堂々と自信満々に歩くと、不思議なことに気分が乗ってきたのです。「なんだかやれそう!」という気力がわいてきました。

やはり心と体はつながっている、と感じましたね。

 

これは、会議などで発言するときも同じです。

まずは

  • 声を大きくする(1対1で適切だと思う声量の2倍くらいは欲しい)。
  • 上司の目を見る。
  • 姿勢をよくする。
を徹底することが大切です。
 

話す内容に気を取られて目を見れない、声が小さくなるという場合は、そもそも話す内容が整理されていませんので、発言メモを書いて頭を整理しましょう(戦略③もご参照ください)。

 

戦略②:「自信がない」という概念自体を捨てる

 今回のセミナーのなかで、非常に強調されていたのは、「自信の有無という概念自体がよくない」ということでした。自信があるとかないとか言っているのではなく、やるかやらないか。そこを考えることが重要だというお話でした。

 

自信と実績は関係ない、というのは赤羽さんの一貫した主張ですが、それは私も同感です。

 

私の会社に以前在籍していた後輩のなかで、入社当時からやたら断言口調で自信満々に振舞う方がいました。まだ契約を1本も上げていない(つまり仕事の文脈における成功経験がない)状態でも「自分は出来る」と信じ込んでいました。そしてその結果、トップセールス最短記録を更新しました。

 

このような人もいれば、人がうらやむような才能や実績を持っているのに「私は全部だめ!!全部うまくいっていない!!!」と自分を全否定する人もいます。

2019年に全豪オープンテニス大会で優勝した大坂なおみさんも以前はそうでしたし(サーシャにフォローされて立ち直ったそうです)、日本を代表する女優である剛力彩芽も2019年2月6日のインスタグラムで「自分のこと愛せないと周りの人のことも愛せないのかな?なんかモヤモヤしてる、難しいなぁ」と弱音を吐露しています。

彼女のような美貌をもてたら人生変わる!!と思っている人もたくさんいるかと思うのですが、そんな「全てを兼ね備えているように見える人」でも自信を失ってしまうのです。

 

ということであれば、「自分は若手だから、能力が低いから、他人に認められていないから自信がもていない」というのは幻想です。赤羽さんに言わせれば、もうそういうことを言ってしまうこと自体が「習慣とか趣味の問題」だと。趣味とまではいいませんが、口癖として定着してしまっているのは間違いないですね。

 

今の自分の発言や行動を「自信があるから」「自信がないから」という自信の有無で決めるのではなく、「やるか」「やらないか」という行動に焦点をあてた考え方で決めていきましょう。

 

戦略③:説得力のある意見を準備する

 こちらは一番本質的な戦略になります。そもそも突っ込まれるような意見を出さないようにしよう、ということですね。

そのために、今から出来ることが3つあります。

 

  1. 結論に対して、なんでもいいから(できれば、一番大事な)3つ理由をくっつける
  2. 普段から問題意識を高める(社長の視点でメモを書く)、積極的に情報収集をする
  3. 発言する前に発言メモを書いて、整理してから話す

結論に対して常に3つ理由をくっつける

まず1つめについてですが、理由を3つそろえる理由は、説得力が増すからです。

理由がないのは論外、1つでも2つでも心細い、4つ以上になると絞り切れていない、ということで「3つ」が黄金数字です。

あと、3つ理由を考えると、非常に良い思考力の訓練になります。

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上司に提案する内容について、理由を3つ考えるように指示を出されました。3つ目が思いつきませんでした。、

ちなみに、一緒にワークをしていた方は「必要性、効果、実現性」(たしかこんな感じです。間違っていたらごめんなさい)の3つの観点から提案をしていました。なので、理由を考えるときは、まず観点から列挙すると、大事な理由をモレなく洗い出せるのではないかと思います。

 

何かにつけて3つ理由をつける!は今日から思考習慣にしてしまいましょう!

 

例えば、私がこのブログ記事を、仕事の合間を縫って書いている理由は、

①【自分の利益】自分が大事だと思ったことをまとめなおすことで長期記憶に保存したいから

②【読者の利益】読者の方のパワーアップにつながるから

③【赤羽さんの利益】赤羽さんの素晴らしいセミナー内容が広く世の中に知れ渡ることになるから

ですかね。

おお、観点から洗い出すと、理由が作りやすい!!

 

普段から問題意識を高めながら、積極的に情報収集をする

2つめについてですが、情報量と発言力は、ある一定のラインまではかなり綺麗に比例します。うちの上司もものすごく説得力がある方なんですが、よくよく話を聴いてみると事例や例え話が多いし、切り口も豊富なんですよね。

さすがにこの点に関しては、ないものをひねり出すのは難しい。普段から情報収集しないと出せないです。

思考力を高めるためにメモ書きしている人は多いと思いますが、実は情報収集の量が思考力を支えているということですね。

 

情報収集については、よろしければこちらの記事もご覧ください^^

root-of-upward.hatenablog.com

root-of-upward.hatenablog.com

 

発言する前にメモに書き出す

今回ワークをやってみて感じたのですが、私は「そらでその場で考えながら話す」ことが少し苦手で、むしろ予めメモに書き出した方が発言しやすくなることが分かりました。

今まで、がんばって空で話した結果、頭が混乱して自滅していましたが、それは「自分に合わない方法を一生懸命実行していた」んだということに気づきました。

 

なお、メモを書く際は「社長の視点でメモを書く」ように言われました。社長ということは、私たちの上司よりももっと高く広い視点からモノを考える人ということです。

地形の全体像は、山の5合目にいても見えませんが、山の頂上にいるとよく見えます。同じように、上司(中間管理職)の立場では見えない全体像が、社長の立場だとよく見えるということです。そうすると、当然社長の視点でものを考えられるようになった方がより一層適切な判断を下せます。

つまり、上司が納得できる意見が出せるようになります。

 

結局、説得力を高めるためには、普段からの準備がモノを言うということですね。

逆に、事前準備さえしっかりしていれば、才能や自信など関係なく説得力を高めていけるということでもあります。これはやるしかない。

 

メモの書き方は「多面的・深堀りして書く」ことがコツです。

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赤羽さんのブログ(https://b-t-partners.com/report/6148)より拝借。図にするとめっちゃ分かりやすいですね^^

 

「自信があるかないか」ではなく「やるかやらないか」

 いろいろ書いてきましたが、結局今回のセミナーの最大のメッセージは「自信があるとかないとかではなく、やるかやらないか、それで人生は変わる」ということだと思います。自信があるから突っ込まれないのではなく、自信あるようにふるまい、普段からいろいろ準備することで突っ込まれなくなるということですね。

 

上司は私たちが嫌いだから突っ込んでいるわけではなく(一部そういう人もいますが)、単純に私たちの立ち居振る舞いや発言内容に不安を感じているから突っ込むわけですね。考えてみれば当たり前のことです。なぜならば、上司は部下よりももっと大きな結果責任を負っているわけですから、そりゃ部下の言動に対しては神経質にもなりますよね。

 

だからこそ、その立ち居振る舞いと発言内容を変えていけば、必然的に上司からの突っ込みが減っていきますし、「最近変わったよね」とも言ってくれるようになります。

 

 

頑張っていきましょう!

 

*1:ちなみに、毎日がんばって更新していた頃よりも、完全に更新を止めていた時期のほうが3倍もアクセス数が多いのでびっくりしています。笑 去年までは1日かけてようやく達成していた数字を、今では1日の午前の段階で軽々と超えています。9割は検索からの流入です。これも、読んでくださっている読者の皆様のおかげです。感謝感激です。

【ブロガー必見】もう文章作成は怖くない!超速文章作成術を伝授するよ

こんにちは、kaakikoです。

 

「文章を書くのは苦手!」と思ったことはありませんか。

私kaakikoは、子供のころから文章を書くことが苦手でした。

小学校の宿題で読書感想文が出された時に、なかなか原稿が埋まらず非常に苦戦しました。このブログを始めた当初も、何を書いていいかわからずにパソコンの前でうなっているうちに、気づいたら1時間2時間つぶしていることがよくありました。

 

そこで今回は、文章を書くことになんとなく苦手意識を感じているブロガーむけに、赤羽雄二氏直伝の超速文章作成術をご紹介したいと思います。

kaakiko流にアレンジしていますので、赤羽さんが直接言っていないことにも触れていきます。

 

文章が書けるようになると、ブログの記事がどんどん増えていきます。

記事が増えるとブログの専門性が高まるので読者が増えて、本の出版や講演依頼をいただくようになります。最近は、ブログ記事が元ネタになっているビジネス本も見かけますよね。

つまり、文章術をマスターすると、人生が変わります。ガラリと。

 

わかりやすくて人を惹きつける文章を書きたいのに、どうも億劫に感じるなら、ぜひお読みください。

きっと、「文章って、気にせず書けばいいんだ」と肩の荷が降りるはず!

では、さっそくまいりましょー!

 

 

「言いたいこと」をまとめるステップが一番重要

世の中に文章作成術の本はたくさんありますが、つまるところこれにつきます。

 

要するに、

あなたは相手に何を言いたいのか?何を訴えたいのか?

このメッセージをとがらせることが一番重要です。

どうしてもこれは言いたい!という情熱がわき出れば、文章はできたも同然です。

 

逆に、そこまで固まっていなければ、整理が足りないかor情報が足りないかのどちらかです。

 

情報が足りない場合はひたすらインプットに徹する

「書く内容が思い浮かばない!!」と嘆いたときは、そもそも書く内容が存在しているかどうか確認しましょう。

だいたいの場合、書く内容がない=頭の中に入っている情報が圧倒的に足りていません。

 

そこで、次のことを実践しましょう。

  1. 書きたいテーマを決める
  2. Google検索でテーマについて最低100記事読む
  3. テーマに関連するカンファレンス動画も全部視聴する
  4. 重要なキーワードについてはさらに100記事読む(英語記事も!)
  5. 重要なキーワードをGoogle Alertに登録して、毎日関連記事が届くようにする
  6. 知っていそうな知り合いに片っ端から連絡して教えてもらう
  7. SNSでそのテーマについて知っている人がいないか呼びかける
  8. テーマに関連した勉強会に参加し、意見交換する

ここまでやれば、インプット量は完璧です。マジで文句のつけようがないです。

 

え、めんどくさいって?('・ε・')

 

そういう人は、1と2だけはせめてやりましょう。記事の読み込みはmustです。

自戒を込めて言いますが、その程度の行動量すらとれないのであれば、文章作成は諦めたほうがいいかもしれません。

 

逆を言えば、文章センスがゼロでも、情報量さえかき集めれば、誰でも面白くて魅力的な文章を書けてしまうんです。

それで人生が180度変わるのであれば、やらない手はないですよね。

 

整理が足りない場合はメモ書きしまくる

情報量は確保されているのに文章がまとまらないなら、ひたすらゼロ秒思考メモをやりましょう。メモの書き方は他のブログでたくさん紹介されているので、そちらをご参照ください。

 

「文章の最初と最後が一致しない」「タイトルとメッセージが一致しない」という場合は、何度もメモを書いて推敲していきます。

 

赤羽さんいわく、何度も文章を書いていると「慣れる」そうなので、まとまらなくてもあまり心配する必要はありません。

心配するよりも手を動かすべし!

ファイッ! *\(^0^)/ *

 

文章構成=小見出しを最初に設定する

以前 ご紹介した企画書作成術の記事でも触れましたが、文章が苦手だと感じるならば、システマチックに考えていきましょう。

 

「システマティックに」とは、文章構成という全体像を最初に作ってしまうということです。

 

何事もそうですが、物事の構造という一番の大元を押さえれば、あとは肉付けしていくだけでOKですので、超絶楽ちんです。逆は大変ですが。

 

文章が苦手という場合は、そもそも構成すらないこともよくあります。なので、まずは構成=小見出しを作ってしまいましょう。

 

ブログの構成はこんな感じになります。

目安は3000字、1見出しあたり4~6段落(パラグラフ)というボリュームです。

ちなみに3000字は、読みやすさと内容の深さがうまくバランスしている分量です。多すぎても読みづらく、下回りすぎても内容が薄くなります。

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小見出しを作るときのポイントですが、起承転結は考えなくてよいです。

 

真面目な方ほど、頭の中でストーリーやフレームワークを考えて、それに沿うように情報を選んで書こうとするのですが、そんな小難しい作業は要りません。

いや、むしろそんなことをやっているからいつまで経ってもペンが進まず、苦手意識が増大してしまうのです。

 

一番最初にお伝えした「メッセージをとがらせる」ということさえ出来ていれば、言いたいことは必ず自然に出てきます。人間の頭って良くできているんです。

この段階では、何も考えずに小見出しを出しましょう。1つのタイトルにつき5~6個です。

 

3000字!?ひぇ~そんなたくさん書けません!!(*ω*)

と嘆いたそこのアナタ。

 

心配要りません。3000字って、たった150字×20段落なんです。

kaakikoは、子供のころから文章を書くことが苦手でした。

小学校の宿題で読書感想文が出された時に、なかなか原稿が埋まらず非常に苦戦しました。このブログを始めた当初も、何を書いていいかわからずにパソコンの前でうなっているうちに、気づいたら1時間2時間つぶしていることがよくありました。

冒頭の文章ですが、これで137字ですね。なので、150字というと約4文くらいでしょうか。これをひたすら延々と繰り返していけばいいんです。

ね、簡単でしょ^^

 

デガルトは「困難は分割せよ」という言葉を残していますが、まさに至言ですね。

文章が苦手だと思っているときは、文章がボヤッとひとかたまりに見えてしまっている状態です。それを小さな単位に分割していけば、だんだん出来そうな気がしてくるものです。

 

とにかく思いついたまま言葉を吐き出して、構成に投げ込む

小見出しと構成を決めたら、あとは時間を決めて思いつくままに文章を流し込みます。

 

思いついたまま、というのは次のような意味です。

  • 起承転結を考えない
  • 人からの反論を考えない
  • カッコいい表現にしない
  • 書いている途中で「これでいいんだろうか」と迷わない

このあたりはゼロ秒思考メモと同じ要領ですね。

 

今日のセミナーにおいても、約1時間以上ブログ記事を吐き出していたのですが、時間を決めて超集中状態で吐き出すと、意外に書けます。

小見出し」+「各小見出しの深堀り」の計7枚を6~7分で書きだしました。結構いけるもんです。

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ブログを書くときに使うメモ書き。タイトルが書いてあるメモの箇条書きを、さらに深堀りしていく。

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セミナーで書いたブログタイトルと内容。これを6~7分くらいで全部書いた

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書いた文章を推敲する

文章をひととおり書いたら見直しましょう。

 

最初に気になっていた「読み手の反論」や「文章の一貫性」「表現の妥当性」などもここで確認します。

そうなんです、文章を書くことと見直すことは、同時に行ってはいけません

まったく別の話なので、別々に分けて作業することでスピードが上がります。

 

とくに、プレゼン資料や企画書を作成する人は、「相手の反論を想定した内容を盛り込め」と教えられていると思います。

 

それは間違いではありませんが、最初から反論を想定すると考えすぎてしまい、間違いなく頭がフリーズします。

なので、最初は反論を考えずに書いて、推敲段階ではじめて反論について検討します。

※ちなみに、ちゃんとメッセージが固まっている場合は、自然と反論に対しても言及しています。

 

文章をシャープにする3つのコツ

①推敲するときは、なるべく文章を削ります。

そうすることで、締りがあって読みやすい文章になります。

  • 「~ということがあったとき」→「~のとき」
  • 「~という」→「~の」

 

②漢字も減らしましょう。

私もそうですが、漢字をたくさん使うとなんだか頭良さそうに見えますよね。

しかし、漢字が多いほど読みづらくなりますのでご注意ください。

  • 「何故」→なぜ
  • 「差し当たり」→さしあたり
  • 「~事」→「~こと」
  • 「そういう時」→「そういうとき」

 

③複文は避けましょう。

複文とは「主語+述語、主語+述語」といったように、異なる主語が2つ以上混ざっている文章のことです。

私もついやりがちですが、よほどの文章力に自信がない限りは、複文を避けましょう。

 

そのために、文章は点でつなげず、なるべく丸で区切るようにしましょう。

×)「何がどうして、こうして、それからこうなって、そのあとああなって、でも本当は××だった」

◎)「何がどうした。こうした。それからこうなった。そのあとああなった。でも本当は××だった」

 

とにかく、一目でスッと頭に入る文章表現になるように、細部にこだわっていきましょう。

こうすることで、書き言葉だけではなく話し言葉も洗練されていきます。

その結果、非常に分かりやすい話し方に変わります。なので、表現のひとつひとつに気を配っていきましょう。

 

Nothing in, Nothing out.と心得よ

今回は、赤羽さんの教えをもとに、超速で文章を書くコツについてお伝えしてきました。

細かいことも含めていろいろと書きましたが、結局つまるところ「何を言いたいのか?」を考えることがすべての出発点になります。

 

そして、メッセージの源泉になるのが、自分の人生を通して得るインプットです。

いろいろな情報や経験に触れて刺激を受けることで、メッセージは自然ととんがっていきます。他人には真似できない、その人の独自性が光る文章になっていきます。

 

極端な話ですが、毎日何も考えずに、ただ単に会社と家を往復するだけの生活を送っていても、人に訴えるような文章は生まれません。

 

そうではなく、

  • 自分なりのテーマを掲げて追究する。
  • 意図的に感情が刺激されるような経験をする。
  • 目の前の仕事に一生懸命取り組んで、脳に汗をかく。
  • 苦手な上司や同僚にも自分からぶつかっていく。

 

このように、日々自分が得るインプットの量と質を上げるようにしましょう。

 

文章力を上げるとは、すなわち経験の質量を上げることにほかなりません。

心がゆさぶられるようなインプットを蓄積して、彩り豊かな人生を送りましょう!

「君の説明は分りにくい」と2度と言われない秘訣を3つ紹介する

こんにちは、kaakikoです。

 

「君の話は論理的じゃない」「言っている意味が良く分からない」「一生懸命説明しているのになぜか伝わらない」と感じたことはないでしょうか。

 

私はよくありました。

特に1年目に上司と営業のロープレをしていたときは、「これならわかるはずだろ」と思っていても意外に理解されていないことがよくありました。

 

そこで今回は、10/30開催の『「君の説明はわかりにくい」と二度と言わせない』(赤羽雄二氏)の内容を3つに絞って、kaakiko流にご紹介していきたいと思います。

 

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赤羽さんのセミナーは毎回ワークショップメインなので、かなり頭を使います。

また、赤羽さんと接する機会を増やしていくと、だんだんそのスピード感が移ってくるので非常にお勧めです!

 

 

正しい前提に立つことが重要

今日のセミナーでまず押さえるべき前提は

  1. 人はもともと誰でも頭が良いし、よく考えて行動することができる
  2. 急に質問を振られることがビジネスでは当たり前

ということです。

 

人はもともと頭が良い

頭が良いというのは学歴云々の話ではなく、物事を合理的に考えて判断できるということです。つまり、コミュニケーションが上手くいくことが本来の姿であり、それができていないのは「相手に委縮させられている」からです。

 

私をはじめ、多くの人はコミュニケーションで失敗すると、過度に自分を責めてしまう傾向にあると思います。そのような負の感情が鬱積していくと、「自分は出来ない人間なんだ」と自己肯定感が著しく下がっていきます。

 

そうではなく、「もともと出来て当たり前。出来ないのはたまたま何か問題があるからなんだ」という前提に立つことによって、初めて問題解決のスタートに立てるのです。

この点は、私が営業をやっているときもよく言われることです。「数字は書けるのが当たり前」と考えることによって、うまくいかないことが続いたときも過度な自己否定を避けることができます。

 

急に振られることを常に想定する

また、急に質問を振られるという点に対しては目からウロコでした。

 

私はいつも自分の意見や感想を即座に組み立てて述べることが苦手だと感じていました。

飲み会などで「こないだこんなことがあったんだけどさあ・・」という話をしていても、いつもオチがなく、ただの事実説明で終わってしまっていました。

 

どうして自分はこんなに話すことが苦手なんだろうと考えていましたが、そもそも「誰かにこの経験をアウトプットする」という前提を持っていなかったのです。アウトプットする準備をしていなければ、急に振られてもついていけるわけがありません。

 

私は、仕事においても質問に対してとっさに回答できず、いつも後になってから思いついては悔しい思いをすることが多かったのですが、「急に振られるということが当たり前なのか!」と気づいてからは、頭の片隅で「もしこう質問されたらどう回答するか?」と考えるようになりました。

今日もセミナーから帰った後に、シャワーを浴びながら「あのセミナーはどこがおもしろかったのか?何が印象的だったのか」と自問して考えていました笑笑

 

会議の前に想定問答集を作ることは誰しもやりますが、それだけでなく、日常生活の中でも「急に質問される」ことを想定している人は少ないかと思います。

しかし、常にその前提に立つことによって良い意味でのプレッシャーがかかり、結果として頭の中が整理されて心に余裕ができていると感じています。

 

相手を分析し、客観視する癖をつける

説明が分りにくいといわれるときは、かなりの確率で会話相手にも責任があります。

 

今日ワークショップをして発見したことですが、相手がこちらに対して威圧的に接してきていたりケチをつけているときは、相手の自己肯定感がそもそも低く、視野が狭まっていたり攻撃的になっているときです。

 

私の身近な人たちを見ていても、本当に仕事ができて人望も厚い人は、赤羽さんがおっしゃるように決して相手に威圧感を与えるような真似はしていません。

 

説明を聴いて分らない点があれば「それって・・・つまりこういうこと?」と頑張って解釈しようとしたり、やわらかく聴き返します*1

 

相手がこちらに対して威圧的に接してくるようであれば、相手をじっくり観察し分析しましょう。

 

例えば

  • 「この人は今日何か嫌なことでもあったのかな」
  • 「どういうときに威圧的に接してくるのかな」
  • 「言葉にとげがあるな。本当は自信ないんだろうな」
  • 「私を従わせようとすることで、無理にでも心の平穏を取り戻そうとしているんだな」
  • 「この人、小さいころから十分に親の愛情を注いでもらえなかったのかな」

などです。

感情的になっている思考モードを、観察・分析モードにガチャッと切り替えると、だんだん物事が見えるようになってきて冷静になります。

 

イメージとしては、自分と相手の斜め上にビデオカメラを置いているような感じがよいでしょう。これができると、ついでに営業も上手くなります^^♪

どういうことかと言うと、一歩引いて全体を客観的に見る意識を持つということです。

 

弊社の社長はいつも、「営業が上手くなりたいなら、常に頭の斜め上にビデオカメラを回して、次にどういう手を打つべきか考えなさい」と言います。

 

 つまり、その場の感情にいかに振り回されることなく、一歩引いて冷静さを保てるか。それが出来る営業マンと素人を分ける分水嶺だということです。

 

普段から自己肯定感を上げる努力をする

相手の対応に対して感情的になったり、頭を混乱させているもう1つの原因は、自分自身の自己肯定感の低さにあります。

 

自分は説明が下手だと感じるときは、私も含めてたいていの人は、

  • 「前置きからぐだぐだ話している」
  • 「自分の意見に自信がもてず言葉に詰まる」

ときではないでしょうか。

 

そういうときは自分に自信がもてておらず、相手から反論が来ることが当然であるように感じていて、なおかつ反論が来たら何も言い返せなくなるのではとも思っています。

 

したがって、本来の頭の良さや余裕を取り戻すには、自己肯定感を上げるのが手っ取り早いです。

 

自己肯定感を上げるためには、逆説的ですが「自信という概念を忘れ、やるべきことに没頭していく」ことが一番です。

自信とスキル・実績はほとんど関係ない」ということです。

 

著名なピアニストでも、大舞台の前は緊張して弱音を吐いたりするようですし、小さな子供なんかも「将来はサッカー選手になりたい!」なんて堂々と言ってたりしますよね。

 

むしろ、状況を客観視できる成熟した大人であればあるほど、周囲と自分のレベルの差や、周囲から期待されていることと実力のギャップが否が応でも見えてきて、苦しんでしまうのではないでしょうか。

 

赤羽さん曰く、自信を失っているときに真っ先に持つべき認識は「自信を持とう」という考え自体が誤っている。自信なんてどうでもいいということです。

 

これは私個人の意見ですが、自信というモノって、すごく感情的で主観的な概念だと思うんです。感情が支配する領域ですから、それを頭で論理的に扱おうとしても限界があるんじゃないかと。

 

だから、第3者が自信を持たせるような教育を設計することはできても、当事者が自信をもつための作戦を冷静に考えることって、ほとんど不可能なんです。

 

で、どうすればいいかというと、赤羽さんは「>自信について考え込むのではなく、目の前の仕事に没頭して必死になって問題解決をしていく」ということに尽きます。

 

あとは、愛着障害についても勉強しておきましょう。

愛着障害という言葉は今回のセミナーで初めて聞いたのですが、

 

要は「周囲の人から愛情を十分に注いでもらえなかった」人が、自己肯定感を育めないまま育ってしまっているということです。

 

  • 生まれてから2歳くらいまでの間に、だっこや授乳、おしめを変えてもらう、などの愛情あふれた育児をしてもらえなかった
  • 父親が育児にほどんど関与せず、育児のしわ寄せが全て母親に行ってしまい、過剰な負担がかかっていたり、
  • 親から何かと周囲の人(兄弟とか)と比較されていたり、
  • 家庭内の人間関係が悪かったり、
  • 大人になっても、上司から嫌みや罵倒を浴びせられたり

 

という環境に置かれ続けると、自己肯定感が低くなります。

 

その結果、

  • 人と深い関係性を作れない
  • 自分の意見や思い、本音を言えなくない
  • 常に人の顔色を伺う
  • 人に愛情を持てなくなってしまい、辛辣にあたってしまう

などの状況に陥ってしまうといいます。

 

とくに、父親と母親の協力関係が崩壊していると、子供がそのとばっちりを食らうわけですね。

 

愛着障害については岡田先生が有名なのですが、その方の本をまだ読んでませんと赤羽さんに伝えたらドン引きされました・・・・笑

成果はand条件。最低限のことはやらないと、他のところでどんなに頑張っても成果はゼロになる。

私から言わせると、そういう最低限のことをやっていないということは、本気で努力していないのと同じ

 

 この言葉を聴いて、「翌日さっそく近所のBook●ffに駆け込もう!」と心に決めたのは言うまでもありません笑

 

ということで、こちらを紹介しておきます。

 

説明下手というコンプレックスをブッ壊そう

「説明上手になりたいいいいい!!!!!」という切実な気持ちは私自身も持っていましたし、お客様の話を聞いていても、口下手であることにコンプレックスをもっている方は少なくありません。

しかし、人間は本来頭が良い動物です。説明が下手に感じるのは、誤った前提に立っていたり、相手からの影響に屈して自己肯定感を下げてしまっていることが原因です。

 

ぜひ、今日お伝えしたことの中からビビッと来るものを選んで、実行してみてくださいね!そして、「自分は説明が下手だ」という誤ったコンプレックスをブッ壊していきましょう!!

 

*1:稀に、仕事はできるけれども対人スキルが低く、相手を萎縮させたり苛立たせる人はいます。しかしそういう場合は、その人の機嫌をとろうとは微塵も思わない方がいいです。

むしろ、その人のさらに上の上司が必ず自分の仕事ぶりを見ているので、感じよく受け流しつつ結果を出すことに専念しましょう。上司でなければさっさと逃げるのが賢明です。

自分の頭で考えるって実は楽しい。思考力を鍛えるシンプルな特効薬

 こんにちは。kaakikoです。

 

会社に入ると「自分の頭で考えて」とよく言われますが、実は苦手としている社会人も少なくないのではないでしょうか。

 

私は、小さい頃から「自分で考える」ということが大の苦手でした。

小学校の夏休みの宿題として読書感想文が出されたときは、どう書いたらいいか分からず途方にくれていました。なんとか苦し紛れに、読書感想文集にある感想文を見よう見まねで書いたら、あまりにも文体や言い回しが似ているので、先生にこっぴどく叱られた思い出があります。

社会人になってからも、「あなたはどう思うの?」とざっくり意見を聞かれると、そもそも何も頭に思い浮かばない....!ということもよくありました。

 

今では「考えることは楽しい」と感じているので、こうして定期的にブログを書いています。なので今回は、私が社会人になってから学んできた「思考力を鍛える方法」を紹介したいと思います。

 

思考力を鍛えることは、実は非常に簡単です。巷のロジカルシンキング本に書かれているような、小難しい「ピラミッドストラクチャー」とか「ロジックツリー」とかは必要ありません。

日常生活の中で気軽に思考力を磨き、思考することの楽しさを1人でも多くの人に知っていただきたいと思います。

 

 

思考の源泉は「好奇心」、でも言うほど簡単じゃない

マッキンゼーの赤羽雄二氏は、考える力をつけるためには「好奇心を持つことが一番」とおっしゃっています。

自分が好きなこと、関心のあることに対しては、誰でもつい考えてしまいますし、結果として知識も豊富になっていきます。

音楽、スポーツ、料理、海外旅行など、どんな分野であっても、自分が面白いと思うことには時間を使って調べ、読み、人の話を聞き、行動して、好奇心を刺激していくことで、自然に普段から考える癖がついていくのです。

出典:頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方

 

好奇心をもっていれば、他人から強制されずとも自分から勝手にどんどん動きまわり、情報収集し、思考していきます。

 

しかし、好奇心を刺激されてどんどん深堀りしたくなるような分野って、そんな簡単に見つかるものではありません。

また、「趣味の分野では好奇心をもてるけれども、仕事の分野になると全然興味が湧かない」「自分の好きな話であればいくらでも雑談できるけど、興味のない話をされると会話に全然ついていけなくなる」というように、好奇心が対象に左右される人も多いと思います。

 

つまり、思考力の厳選は確かに好奇心なのですが、どんなものに対しても自発的に好奇心をもつことは、言葉で言うほど簡単ではないのです。

 

社会人が求められる思考に「ヨーイ、ドン!」はない

「そもそも社会人が求められている思考力とは何なのか?」を学生のそれと比較して考察すると、両者は思考力を働かせるタイミングが、外部から与えられているかどうかという点で分けられるかと思います。

 

私たちが学生だったころは常に先生から質問を与えられ、そこから思考が始まりました。

たとえば、「Xに入る数字を答えなさい」とか「傍線部で、著者は何を言わんとしているか発表しなさい」など。

学校の授業でも、学習塾でも、試験会場でも、「さあ、今からこの問題について考えましょうね。ヨーイ、ドン!」という明確な合図があったのです。

 

一方、社会人になると状況は180度変わります。

「さあ、今からこの問題について考えましょう。ヨーイ、ドン!」はありません。思考力を働かせるタイミングに自分で気づく必要があるのです。

 

私の例を挙げましょう。

 

私は、よく近所の定食屋に行って夕飯をとるのですが、そのときにポイントカードを提示して、500円ごとに1ポイント分のスタンプを押してもらっていました。

 

ある日、その店に友人と2人で行って食事し、私は1150円分の会計をしました。

そのときに、いつものようにポイントカードを提示してスタンプを押してもらったのですが、会計を澄ませてお店を出る直前に、友人が「ちょっと待って」と言ったのです。

 

「さっきの会計、1150円だったよね。ということはポイントが2つ溜まるんだよね?でもあの店員さん、スタンプを1回しか押してなかったよ」

 

それを聴いてすぐにカードを確認すると、本来2つ押されるべきスタンプが確かに1つしか押されていませんでした。

慌ててレジに戻ってスタンプをもう1つ押してもらったのですが、もしその友人の一言がなければ、スタンプをもらい損ねていることに気づかずに終わっていたことでしょう。

 

 私は、会計時に店員の動作を見てはいました。しかしミスに気付かなかった。なぜか?何も考えていなかったからです。

もし仮に「もしかしたらミスが起きるかもしれない」と考えていたら店員の手元を注意深く見ていたでしょうし、それによりミスにすぐ気付けたはずです。

 

つまり、思考すべきタイミングは誰も教えてくれない。それが社会人が直面している状況であり、思考力が高い人とそうではない人の差を生む要因の1つではないでしょうか。

 

しかも、自分で気づかなければ本来得られるメリットも得られないばかりか、一方的に損をしてしまうので、思考を常に活性化させる必要があります。

 

思考を活発化させる特効薬は「たくさんの質問をもつこと」

脳科学的にいえば、大人の脳の機能それ自体には差はありません。

しかし、脳の機能をちゃんと使っているかどうかという点においては、天と地の差が生まれています。

 

思考を刺激する鍵は「質問を頭の中にもつ」ことです。

常に質問をもつことで、誰に言われるまでもなく、常に思考力を働かせることができます。

 

ちょっと実験をしてみましょう。以下の写真を30秒眺めてみてください。

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見ましたか?では、次の質問に答えてください。

Q.黄色いモノはいくつありましたか?

Q.椅子は何脚ありましたか?

Q.テーブルの脚は何色でしたか?

 

さあ、どうでしょう。なかなか難問だったのではないでしょうか。

写真を見て「カラフルだなぁ」「きれいだなぁ」とは感じたかもしれません。しかし、それはただ単に「感じた」だけであって、「意識的に思考した」とまでは言えないのではないでしょうか。

 

今度は、質問をあらかじめ頭に入れた上で、もう一度写真を見てみましょう。

Q.黄色いモノはいくつありましたか?

Q.椅子は何脚ありましたか?

Q.テーブルの脚は何色でしたか?

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今度は楽に答えられたのではないでしょうか。

 同じ情報を与えられているにも関わらず、なぜ回答に差が生まれるかというと、私たちの脳は「質問が与えられて初めて活性化する」からです。

 

ある情報が与えられても、質問がなければ何を考えればいいか分からず、情報も頭に残りません。逆に、質問があればそれに関連する情報に意識を向け、回答を探すことができます。

質問の有無によって、思考力の活性度が180度変わってしまうのです。

 

同じ写真を使って、思考している状態とそうでないときの脳を比べてみると、こんな感じになります。思考力が活性化しているときは、頭の中が質問でいっぱいで、非常に賑やかです。

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シーン別・おすすめの「質問」例

では、どのように質問をもてばよいでしょうか。

一口に質問といってもいろいろな切り口があるため、ここではいくつかのシーンに分けて、そこで使える質問例を挙げてみます。

 

仕事をしているときは常に「Why(なぜ?)」

このように、一般社員はHow視点で具体論に目がいきがちです。

それに対して、役職者はWhy視点で本質論や前提に目を向ける傾向があります。

 

 役職者と一般社員の違いは、なんといっても「手段に着目する」のか、それとも「本質・目的・前提」に目を向けるかです。そして、仕事ができる人は例外なく後者に意識します。

ということで、仕事をしているときは何を見ても、常に「なぜ?」という質問を頭に置いておきましょう。

 

情報収集しているときは「それは何?」「本当?」「なんかおかしいぞ」

私たちが日々ネットや人との会話を通じて得る情報は、さも当たり前のように言われていても、実はツッコミどころがたくさんあるのです。

したがって、「考える」ときは、もっともらしい理論やデータを出されたら、そこで「ふーん」で終わるのではなく、

  • 「結局、それは何?」と定義を明確にして、
  • 「それはほんとなの?」と確かめて、
  • 「あれ?」という小さな疑問を深堀りして膨らませていく

ことが重要です。

ネットやニュースを見るときは、まず最初に「それって何?」という1つの小さな疑問をもちましょう。情報源にあたるのは、質問を思い浮かべてからです。

この記事では3つの質問を紹介していますが、どれも手軽なので使いやすいと思います。

 

 読書するときは、論旨や前提をチェックする質問をもつ

  • データの信憑性はどの程度あるか
  • 使っているたとえ話・事例は妥当か
  • 論理が矛盾していたり、飛躍していないか
  • 耳触りのよい用語でごまかしていないか
  • 可能性に基づいて話を進めているのか、それとも必然性に基づいて話を進めているのか
  • 論争が含まれている場合は、著者は反対意見に対してどんな態度を示しているのか。完全否定に近いか、それとも譲歩しているのか

 

情報が体系化されており、文字を自分のペースで追うことができる本を読むときは、質問を多く増やして、たくさん頭を使いましょう。 

 

 会議では事実、目的、優先順位、制約条件を問う質問をもつ

会議は、社会人にとって苦手シーンのトップ3に入るほど難易度が高い、と思われがちですが、ポイントを押さえていれば恐れるに足りません。

  • 事実と主張を必ずセットにする。自分の憶測や感情を根拠にしない
  • 一番重要な目的に立ち返る、絡ませる
  • 優先順位と制約条件を常に意識する

 

会議で説得力の高い発言をするためには、

「そもそもの目的って何?ちゃんと達成できてる?」 

「その発言、どこまでが事実でどこから推測なの?」

「何を一番優先させるべきか?」

「何が制約条件なのか?」

という質問を頭の中にセットしておきましょう。

 

まとめ:考えることは実は楽しい

上記のポイントを意識して日常的に実践していくうちに、「考えよう」と思わなくても勝手に考え始めている自分に気づくはず。

そうすれば占めたものです。何を見ても聴いても思考が活性化し、考えることが楽しいと思えるようになります。

 

人は楽をしたがる動物なので、一度「考えることが楽しい!」」と思い始めれば、物事をどんどん広く深く考えられるようになります。そうすると気持ちが前向きになり、「次はあれしよう、これしよう」と行動も広がって、人生が充実していきます。

 

ぜひ、考えることを楽しんでいきましょう!

ずぼら人間が『4行日記』を7日間実践した件について振り返る

こんにちは。kaakikoです。

 

 

私は(自分でいうのもあれですが)、根がけっこう「ずぼら人間」だと思っています。

オフィスでもらった資料は、整理整頓がめんどくさいがあまり引き出しに無造作に重ねて保管したり、買った本もベッド脇や床に1か月以上置きっぱなしにしてみたりで、何かを「マメにやる」「きっちり整える」ことがとにかく苦手です。

 

そんな私は、日頃から何か成長のきっかけを得られたらなあと思っていたのですが、先日たまたま「4行日記」というものを知りました。やってみたら、3日間坊主の私でも結構続けられたので、実践した内容と結果を振り返ってみます。

 

 

4行日記は「未来の自分と約束を交わす日記」

通常、日記というと、過去の経験や思いを記録するというイメージが強いと思います。

しかし、「4行日記」は単に過去の出来事を残すだけでなく、未来の自分と約束を交わす日記なのです。

1日5分でできる「4行日記」という新習慣:日記は面倒くさいけど、効率よく日記の効果を得たい人へ|U-NOTE [ユーノート]

4行日記というのは、言葉通り4行で完結する日記のことだ。

FFS理論で有名な小林惠智氏によって考案され、多くの人に支持されている。

「事実」「気づき」「教訓」「宣言」の4項目を、4行にわけて書くのだ

 

4行日記は4項目を各1行ずつ、合計4行書く日記です。

手順としては、

  1. 起こった事実を1つ選び、
  2. 事実を振り返って得た気づきを書き、
  3. 気づきから得た教訓を書き、
  4. なりたい理想の自分を、あたかもすでに実現しているかのようなニュアンスで未来に対して宣言する(現在進行形で)

というものです。

 

タイトルのとおり4行で済むので、所要時間は2分もかかりません。

しかし、継続して取り組むと非常に効果が大きいようです。

この2年で自分でも驚くほど頭の中がクリアになりました。それは私に数々の前向きな変化をもたらしてくれました。

でかい夢を前にしても怖気づくことなど決してなく、1歩1歩着実に近づいてやろうという情熱を持てるようになりました。困難な問題にぶち当たっても、地べたを張ってでも突破してやろうと思えるようになりました。ウンザリするような現実の中にいても、流れを変える方法を考えるようになりました。

これは2年に渡って自分の未来に対する「宣言」を積み重ねてきた4行日記の効果なのかもしれません。

 

ということなので、やってみて実際にどうだったのか、振り返ってみたいと思います。

 

4行日記に書いていること(一例)

実際、日記にどんなことを書いたのかを一部ご紹介します。

1日目

◾️事実

お客様からの商談アンケートに「大変勉強になりました」と書かれた

 

▲気づき

理系の相手に合わせようとして、先月の調子を崩している。そのせいで、理屈に寄った営業、私が調子に乗って喋りすぎる営業になっている

 

★教訓

理系タイプには、文系タイプよりも感情寄りで話すのがセオリー。理屈によらせようという力は要らない。

営業は崇高な行為だと改めて気づかされた。大胆さと繊細さの両極端が共存する、ある種のアート。商談のたびにバランス感覚が鍛えられる!!!!

 

●宣言

私は、大胆さと繊細さのバランス感覚に優れた人間である

 

 1日目は、ちょうど商談で「しくじった!!!」と思うところがあったので、さっそくそれを題材に4行日記を書きました。感情が揺さぶられる出来事だったので、教訓は長めに書いています。

 

6日目

■事実

「オープンしたばかりのレストランはどうだった?」と聞かれて「超高い」と最初に答えたこと。一方、一緒に食事に行ったK主任は、「美味しかった」と答えていた。

 

▲気づき

自分はネガティブな表現を無意識で使っている

 

★教訓

口からポジティブな言葉を吐く癖をつける。ネガや見下す言葉を言っても面白くないどころか不快感しか与えない。

 

●宣言

私は他人に敬意を払い、物事のポジティブな側面を見る人です。

 

この日は、一緒に食事したK主任と私の、お店に対する感想の違いから4行日記を書きました。私もK主任と同じく「美味しかった」と思ったのですが、それよりも先に「高かった!」という表現が出てきたことに猛反省。まだまだ物事の良い側面を見れていない、見れるようになろうという決意をこめています。

 

このように、日常生活を振り返って特に印象に残っている1シーンをとりだすと、すらすらと書けるようになりました。

 

宣言内容の共通項をふり返る

4行日記で一番重要なのは、過去の事実をもとに、未来に向けて理想の姿を宣言することです。

そこで、ある程度データが溜まったらどのような宣言をしたのかを振り返ることで、自分はどのような人間になりたいのかが見えてきます。

 

私の場合はこうなりました。

  • 1日目 私は、大胆さと繊細さのバランス感覚に優れた人間である
  • 2日目 私は、常に成功ノウハウを一に発信する人です
  • 3日目 私は、結果に振り回されることなく、常に落ち着いてどっしりと構えた人です
  • 4日目 私は、他人や物事の長所をよく見る人間です
  • 5日目 私は、小さなことを大切にする人間です
  • 6日目 私は他人に敬意を払い、物事のポジティブな側面を見る人です
  • 7日目 私は人の良い側面を見る人間です

 

こうしてみると、「ポジティブに物事を見る人になりたい」ということが自分の求めていることだとわかってきました。

 

あと、「私は○○という人間です」という宣言を何度も行うことで、あたかもすでにそうなっているかのような気分になりました。そうすると、8日目以降は不思議と物事の良いところに意識を向けるようになってきていました。

「○○という人間になりたい」じゃなくて「○○という人間である」という表現がポイントだと思っています。

 

継続するポイントはスマホの音声入力

4行日記は1回あたり4行ですが、毎回ノートに書くとちょっとめんどくさいので、スマホアプリを使うことをお勧めします。

ただし、スマホ入力も意外に面倒になるので、最近はスマホの音声入力を使っています。そうすると、話すのと変わらない速度で入力できますので、継続しやすくなります。

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 おすすめのアプリはこちら(iOS版)。

アダルト広告がたまに出てきてしまうのだけがデメリットですが、無料で使えるうえに、書いた日記内容をevernoteにも送信できるので、重宝しています。

 

 まとめ:4行日記は、理想の姿に気づくための優良ツール

4行日記は、ずぼら人間である私でも簡単に出来るものですが、続けていくことで理想の自分に気づける、非常にコストパフォーマンスが高いツールだと思っています。

大人になると、「何をしたいのか」「どうなりたいのか」よりも「何をしなければいけないのか」といった義務や役割ばかりが目につきがちです。

しかし、自分が本当はどうしたいのかという欲求に目を向けなければ、本当の意味で充実した人生を送ることはできないのではないでしょうか。

その欲求を知るためにも、ぜひ1日2分の新習慣・4行日記を始めてみてはいかがでしょうか。

 

トップセールスを人生で初めてとったときに率直に思ったこと

こんにちは。kaakikoです。

  

私は、都内のベンチャー企業で営業を7年近くやっています。

入社当時から営業ができなくて、成績はずっとビリっけつでした。

その一方で、自分よりも年下の後輩がトップをとる光景を、合計で40回以上も見てきました。 

そしてそのたびに、自分の無力さを嘆いて落ち込みました

前向きになれないときは、心を整理する世界一シンプルな方法をやってみよう - ココカラゲンキ!

会社に入ってからはより一層、優秀な後輩や先輩を見るたびに、自分の至らなさを痛いほど感じて落ち込んだりしました。

営業で商談が反故になると、上司から厳しく「もっとしっかりやってよ」と言われるのですが、それを聴くたびに自分がほんとうにだめな人間なんだとみじめな気持ちになってしまう。

自分が入社以来一度も取ったことない成績やMVPタイトルを後輩がどんどんとっているのをみて、じくじくと心が痛んで素直に喜べない・・・。そのような悩みを抱えていました。

 

営業職は、結局のところ「営業結果」が命です。

自分自身の拠り所の核は数字ですし、周囲からの信頼に大きな影響を与える要素もやっぱり数字です。契約数ゼロの社員を会社に置くくらいだったら、ぬいぐるみを置く方がマシともいわれます。なぜか?人件費がかからないからです…。

 

そういう世界なので、当然成績を出していないと、自分に対してもどんどん卑屈になるし、自信もなくしていきました。 転職しようかと、何度も考えたことがあります。

その私が、このたび社内営業部でトップセールス(月間MVP)をとりました。営業を始めてはや7年、人生初の出来事です。

 

当時の私は「トップセールスをとったら自信をもてるようになる!」と信じていました。しかし実際のところは、結果によって何かが変わるというよりも、むしろそういった結果を追求するなかで、いつの間にか仕事に対する向き合い方が変わってきたように思います。

今日はそれを紹介していきたいと思います。

 

 

出した結果と自信の大きさはあまり関係ない

私が「売れない営業」をしていたときは、「トップセールスをとったらきっと、自分に自信がもてるようになる」と期待していました。

 

実際はどうだったかというと、「自信の大きさは、ぶっちゃけ結果と大して関係ない」ということだけでした。

トップセールスをとった今でも、正直言って他人に嫉妬することもゼロではないし、褒め言葉を素直に受け止めきれていないところもたくさんあります。そのあたりの自信の無さは、トップをとる前と何も変わっていません。

 もちろん、多少は影響があるのかもしれませんが、自信をつけるうえでトップセールスという結果はあまり大きな拠り所になっていないことが分りました。

 

私に限らず多くの方は、「○○(結果)を得られたら幸せになる!」という考え方をしている人も多いのではないでしょうか。

「お金もあって優しい旦那と結婚できたら、自分は幸せになれる」「もっと給料をもらえたら、やる気が高まる」「もっと尊敬できる上司がいたら、仕事にもやりがいもてる」とか。

 

確かにその一面もあるとは思います。

しかし、「何かを得られたら幸せになる」ということは、逆を言えば「何かを失えば不幸になる」ということを意味しています。つまり、自分以外の何かに感情が依存しているということです。

したがって、ある特定の結果が幸せな感情をもたらしてくれると期待するよりも、今置かれた状況がなんであれ、どうにかして幸せに結びつける方が得策です。そのほうがやる気が高まって、努力しつづけられるようになるんじゃないかな、と思います。

 

周りを見ずに、自分の成果だけに没頭することこそが勝負強さ

トップセールスをとった9月の商談を振り返ってみると、他人と競うよりも、単純に全力で1人1人の お客様と向き合っていました。話すときの1語1語、一挙手一投足にエネルギーを込めるようにしました。

 

例えば、お客様と話がかみ合わなくてギクシャクしても、心が折れそうになりましたが全力で軌道修正しました。腑に落ちていない表情をしていたら、無視することなく必ず立ち止まってその場で解消させました。

また、ただの「ご説明」にならないように毎回楽しそうに話をしましたし、お客様が話をするたびによく笑って、明るい雰囲気づくりを心がけました。

 

ひとつひとつはごく当たり前のことですが、それを毎回エネルギー値高く実行していたなあという実感があります。

 

営業に限らず、仕事をしていると、人間関係に振り回されて実力を発揮しきれないことは一般的に珍しくないと思います。たとえば「上司や後輩にどう見られているのか」周りのと評価を気にしていたり、「相手と自分のどちらが上か」などと優劣をはかっていたり。

そういうときこそ、他人の結果や評価を見るのではなく、自分がやるべきことだけを見て没頭していくことがかなり重要だと思います。

 

自分がどういう行動をとれば、目の前のお客様にもっと喜んでもらえるのか。プロ意識は、たぶんその問いから生まれてくるように思いますし、そこに注力していけば実力もフルに発揮できるように思います。

 

目指すべきは「トップをとる」ことではなく「人間力を上げる」こと

トップセールスという結果は水物です。 半年1年間連続してとれば実力ともいえるのでしょうが、1ヶ月間であれば正直なところ、実力以外の要素がかなり大きく影響しています。

たとえば、そのときの精神状態やお客様のニーズ、商品自体の魅力、さらにいえば他人の成績状況というのも、成果に及ぼす大きな因子です。

そしてこれらのうち大半は、営業マン自身がコントロールできる要素ではありません。

 

したがって、 営業をする者が心がけるべきことは、結果に振り回されないようにすることだと思います。

 

営業していると、トップセールスをとるという結果を目標にする人もたまにいますが、それだと常に自分にとってコントロール範囲外のものに振り回されることになりますので、あまりお勧めできません。

 

それよりも、自分自身の人間力を上げることに集中したほうが良い仕事ができると思います。

 

人間力というのは、たとえば「相手にNOを言われても引かない打たれ強さ」「自分を律する心」「常にポジティブな側面をみる視点」「他人に対して献身的に接する態度」といったような、その人から滲み出る資質です。

これらは、自己啓発本を読んだり資格をとったら得られるものではないし、ましてやお金を出せば買えるものでもありません。すべて仕事経験を通じて涵養されるものです。

 

つまり、仕事で得られる最大の報酬とは人間力であるといえます。

 

したがって、仕事するときも、トップをとるなどの結果にこだわりすぎず、自分自身の人間力を上げるために仕事することが重要です。

 

1円の重みを理解し、1円でも多くの売上を上げることにこだわる

 私がトップセールスをとったときは、他に2名の営業マンと成績を争っていました。成約件数はその2名と同じでしたが、私の方が単価が高かったため売上高も高く、結果的に数十万の僅差をつけてトップをとりました。

逆を言えば、もし私が単価を数十万円落としていたら、順位が逆転してトップはとれなかったということでもあります。

 

私の会社では先月のトップセールスが全社員の前でスピーチすることになっていますが、私の成績は2位3位と僅差だったため、トップが確定してからスピーチをするまでの3日間は特に、ずっと緊張しっぱなしでした。

 

あの一言は余計だったかもしれない、もしかしたらお客様から雑に見えたかもしれない、かえって不安にさせているかもしれない…と、過去の商談を思い返しては思い悩んでいました。

営業に「絶対」というものはないので、「もしかしたら契約したお客様からキャンセルが来るかもしれない」という猛烈な不安に襲われていました。

 

結果的に何もなく無事に時間が過ぎましたが、あの3日間はこれまでの営業人生の中でも段違いに、1円がもつ重みをひしひしと感じていました。

 

1円をないがしろにするものは、1円で泣くことになるトップセールスをとった経験を通じて強く実感しています。

 

まとめ:仕事はやっぱり面白い

今回は、営業人生の一つの節目として、トップセールスをとった経験と、それによって感じたことをまとめました。もちろん自分もまだ未熟者ですので、ここから先にきっと手痛い失敗をするんじゃないかな、と今から心づもりをしています。

とはいえ、今回の経験は私に様々なことを教えてくれましたし、私を指導してくださった上司や先輩に一つの恩返しができたとも思います。あのとき、転職して逃げなくて本当によかった。

嫌なことでも、必死にやるべきことをやればお金以上に重要なものを得られるのが仕事です。そう考えると、やっぱり仕事は面白いと私は思います。これからも頑張っていきたいと思います。

仕事時間を充実させる唯一の鍵は、目の前のタスクに没頭すること

こんにちは。kaakikoです。

 

 

私は今営業の傍ら、新しくリリースするサービスの開発を行っています。

具体的には、特定の分野の能力を身につけるための体系的なトレーニングツールを開発しています。なので、基本はパソコンに向かって資料をせっせと作ることがメインです。

しかし、事務作業ばかりが延々と続くとどうにもやる気が出ず、後回しにしてほかのどうでもいい仕事に手をつけたりと、一日無駄に過ごしたなと思うこともたくさんありました。

 

今日は、「なんとなく仕事が面白くなくて、ついつい手を抜いてしまっている。全力でやりきれていない」という方に対して、どうすれば充実した時間を過ごせるのか述べてみたいと思います。

 

 

手を抜いたときの代償は大きい

そんなある日、開発メンバーで集まってweb講義の全体像についてディスカッションする機会がありました。そのときに、今回のミーティング主催者であり後輩でもある人が、とんでもなく完成度の高い試作品と全体設計図を出してきました。

 

開発スピードが少し遅れ気味だった一同は、それを見て口ぐちに「しゃべりはすごく良い雰囲気だね!」とほめそやしていました。また、全体設計図についても「とても参考になる!」と大絶賛していました。

 

一方私は、そんな彼の熱意に対してすごいなと思いつつも、正直気持ちの中で「負けたな」という敗北感がぬぐえませんでした。

彼が人よりも熱心に、おそらく人よりも時間も労力も注いで作ったからこその完成度だということは頭では分っていましたし、自分もそれくらい熱心にやれば同程度の仕事はできたかもしれないとも思いました。

 

しかし、彼と同じクオリティのものを後出ししても、二番煎じと思われかねません。しかも、私はモチベーションが低かったために、開発スピードが著しく遅れていました。

自分自身が手を抜いていることを知っているからこそ、熱心にやって周囲から称賛されている後輩をみると、鉛を飲み込んだような息苦しさを感じたのです。

 

私が目の前の仕事の手を抜くことで、一番失ったものは「時間」でした。

後輩に大きな差をつけられてしまったと感じた私が、開発スタート時に時間を巻き戻すことは不可能です。そして、今から追い抜こうとすれば、彼の何倍もの労力が必要になります。それでもやっと追いつくかどうか。

時間という目に見えない資産が、最終的には軽く絶望を感じるくらいの落差を生んでしまう。

この経験から私は、時間の密度をどうコントロールするかによって、人生は180度変わることを身にしみて学びました。

 

仕事で手を抜いても、明日明後日で急激に差がつくわけではありません。しかし、毎日の仕事の中で発揮される情熱は、時間とともに蓄積していくと、やがて加速度的に成果を大きくしていきます。そして、いつの間にかとんでもなく高いレベルまで登っていることに気づきます。

逆を言えば、手を抜いた分だけ、後から後悔してもしきれないほど引き離されることになります。

 

充実した時間を過ごす鍵は「没頭没入」

充実した密度の高い時間を過ごすポイントは、やるべきことに没頭することです。

20世紀のアメリカを代表する心理学者、ミハエル・チクセントミハイ博士は、没頭した状態を「フロー状態」と呼んでいます。

フロー状態に入っているとき、「人間の心理的エネルギーはよどみなく連続して、100%その対象に注ぎ込まれるようになり、とてつもない集中と、楽しい感覚が生み出される。

時間の流れを忘れ、ひたすらそのことに没頭し、えもいわれぬ高揚感に包まれる。」

 

これ、すっごい共感できます。

よくゲームやっているときなんかは、気づけば1時間2時間はあっと言う間にすぎますよね。

私も、営業現場でお客様と向き合っているときはあっという間に2時間過ぎるのですが、その時間中は「つらい」とか「どう思われているんだろう」とかのネガティブな感情はいっさいなく、ただただ目の前のお客様にのみ意識が向いています。

お客様をお返ししたあとは、体はぐったりしているのですが、頭は高速回転し続けていて妙にハイテンションになります(笑)。疲れているけど、なんだかポジティブな気分なんですよね。

 

博士曰く、フロー状態の条件は4つあるといいます。これらすべてがかみ合うことによって、フロー状態に入りやすくなることが分っています。

 

①難しすぎず易しすぎない課題に取り組んでいる

まずは「課題の難易度」ですね。易しすぎるものは論外ですが、難しすぎてもかえって自信がくじかれてしまい、フローどころの騒ぎではなくなります。

 

とはいえ、仕事の難易度は自分では選べないことのほうが多いですよね。しかし、少し工夫するだけで、仕事の難易度は全く異なって見えてきます。

 

私がやってみて効果があった工夫は、次のようなものでした。

  • タスクの全体像をリストアップする。ガントチャートを作ってタスク全てを把握することで、「これだけやればいいんだ」と安心しました。これだけでもだいぶ作業の難易度は下がります。
  • タスクを行動でイメージできるレベルに分解する。例えば「教科書1~5まで作る」というタスクを「①教科書1の結論を書く+②具体例を書く+③効果を書く+④注意事項を書く+⑤再度結論を書く」といったように、具体的にイメージできるレベルまで落とし込みます。その結果、「1つ1つの作業内容は意外とだれでもできるもので、実はその集合体にすぎない」ということが見えてきました。
  • タイマーで時間を制限する。例えば「この資料を30分で作る」「このメールを5分で返す」などと、タイマーでカウントダウンしながらやります。ゆっくり1時間かければやれる仕事も、その1/5の約10分に短縮させるとなると急激に難易度が上がります。特に、ラスト1分を切ったときは焦りまくります笑。しかし、それによって生産性は冗談抜きに2倍は上がりました。

なお、タイマーについてはこちらの記事も参考になさってみてください。

 

②自分が行動を変えれば結果はいくらでも変わると考えている

博士の本では「自己統制感がある」という書き方をされているのですが、要は「自分の力でなんとかできる」と考えている状態ですね。

 

問題が起きたときに「相手が悪かった」「自分には才能がない」などと、物事の失敗原因を自分のコントロール範囲外に求めると、強烈な絶望感と無力感にさいなまれます。いくら頑張っても変わらないということを自分で認めてしまってますからね。

 

逆に、失敗原因を「自分の○○の行動量が足りなかった」「××の知識がなかった」というように、行動次第でいくらでも変わる要素をコントロール範囲内におくと、自分を変える余地が見えてきますので、頑張ろうというエネルギーが湧くようになります

 

自己統制感については、小さな目標に挑戦して、自分の工夫で結果を変える経験を積むのがベストです。

例えば、

  • 朝いつもギリギリに起きてしまうところを、15分だけ早起きする。
  • メールをいつも10分かけて返すところを、8分に縮める。
  • いつもよりも大きな声であいさつする。
  • 定食屋でサラダと味噌汁から手をつけ始める。

などです。

 

このようにして、自分の行動によって物事を変えていくことを当たり前にしてしまえば、自己統制感は勝手に養われていきます。

そうなればしめたもの。どんなタスクが来ようとも「何とかなる気がする」と楽観的に構えることができるようになります。

 

③行動したら即座に良し悪しのフィードバックがある

行動に対してすぐ結果が分るというのも重要な要素です。

ポイントは「すぐに」と「達成したどうかが一目瞭然」ということですね。

ゲームなんかはわかりやすいのですが、敵を倒すとHPがすぐ増えたり、その場で新しいアイテムをゲットできたりしますよね。だからみんなハマるんです。仕事も同じです。

 

そのためには、以下の行動がおすすめです。

  • 先輩やチームメンバー、上司をつかまえてディスカッションする。会話すると、自分の話に対して否が応でも即時にフィードバック(リアクション)が返ってきます。なので、詰んだときは積極的に人にしゃべりましょう。ほんの5分でもしゃべっていけば、だんだん頭が整理されていきます。
  • タスクリストを作って、終わったら赤線で線を引いて消す。地味ですが、とんでもなく効果大です。そして赤線というのもポイント。赤は目立ちますので、他の色よりも「やった感」が出ます。また、PCで管理というよりも、ペンを使ってアナログ的に消していくと、ザクッと消える達成感を味わいやすいです。

 

④周囲から入ってくるノイズを遮断できている

ノイズというのは、文字通り物理的な雑音だったり、あとは人から話しかけられたりして集中力が切られる要素のことです。いちいち現実に引き戻されないような仕掛けが重要です。

しかし、社会人になると、職場環境を自分で選ぶことは自営業でもない限り難しいですよね。人から話しかけられたり、電話がかかってきたり、緊急のメールが来たりと、とにかく社会人は忙しい。

 

そこでノイズを遮断する方法としてお勧めなのは、以下のものです。

  • 早朝にタスクを回す。
  • 会議室などの個室に入る。
  • 音楽をかけてイアホンで聴く。
  • 集中タイムを設けて、その間だけは「誰も話しかけるな」というサインを出す。
  • インターネットを切る*1

時間帯を変える、空間を変える、あるいは目や耳から入る知覚情報を変えるの3種類に大きく分類できます。

集中するためには、自分を取り囲む外部環境を整えることも重要になってきます。

 

仕事の面白さも楽しさも、すべては自分の工夫次第

私たちは「楽しい仕事がしたい」「やりがいがもてる仕事に就きたい」といったように、自分を充実感を与えてくれる仕事を求めがちです。

 

しかし、もともと楽しい仕事も、やりがいが最初から感じられるような仕事も世の中には存在しません。アナウンサーなどの一見華やかそうにみえる仕事も、その実態は非常に地道で、時には理不尽なことすらあります。

 

自分を楽しませてくれる仕事を求めるのではなく、自分の工夫によって仕事を楽しいものにしていく。そのプロセスに本気になって没頭する。これが仕事時間を充実させる秘訣です。逆に、つまらないからといって手を抜いたりすると、あとでとんでもなく後悔することになります。

 

その点を意識して仕事に取り組んでいけば、なんとなくやる気が持てなかった仕事にものめり込めるようになります。

 

*1:「ゼロ秒思考」の赤羽氏は、執筆時はインターネット開戦を切っているといいます