ココカラゲンキ!

20代営業ウーマン。仕事スキル、生産性向上、営業・コミュニケーションのコツ、仕事観など役に立つ情報をお届けします。

ココカラゲンキ!

自分の頭で考えるって実は楽しい。思考力を鍛えるシンプルな特効薬

 こんにちは。kaakikoです。

 

会社に入ると「自分の頭で考えて」とよく言われますが、実は苦手としている社会人も少なくないのではないでしょうか。

 

私は、小さい頃から「自分で考える」ということが大の苦手でした。

小学校の夏休みの宿題として読書感想文が出されたときは、どう書いたらいいか分からず途方にくれていました。なんとか苦し紛れに、読書感想文集にある感想文を見よう見まねで書いたら、あまりにも文体や言い回しが似ているので、先生にこっぴどく叱られた思い出があります。

社会人になってからも、「あなたはどう思うの?」とざっくり意見を聞かれると、そもそも何も頭に思い浮かばない....!ということもよくありました。

 

今では「考えることは楽しい」と感じているので、こうして定期的にブログを書いています。なので今回は、私が社会人になってから学んできた「思考力を鍛える方法」を紹介したいと思います。

 

思考力を鍛えることは、実は非常に簡単です。巷のロジカルシンキング本に書かれているような、小難しい「ピラミッドストラクチャー」とか「ロジックツリー」とかは必要ありません。

日常生活の中で気軽に思考力を磨き、思考することの楽しさを1人でも多くの人に知っていただきたいと思います。

 

 

思考の源泉は「好奇心」、でも言うほど簡単じゃない

マッキンゼーの赤羽雄二氏は、考える力をつけるためには「好奇心を持つことが一番」とおっしゃっています。

自分が好きなこと、関心のあることに対しては、誰でもつい考えてしまいますし、結果として知識も豊富になっていきます。

音楽、スポーツ、料理、海外旅行など、どんな分野であっても、自分が面白いと思うことには時間を使って調べ、読み、人の話を聞き、行動して、好奇心を刺激していくことで、自然に普段から考える癖がついていくのです。

出典:頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方

 

好奇心をもっていれば、他人から強制されずとも自分から勝手にどんどん動きまわり、情報収集し、思考していきます。

 

しかし、好奇心を刺激されてどんどん深堀りしたくなるような分野って、そんな簡単に見つかるものではありません。

また、「趣味の分野では好奇心をもてるけれども、仕事の分野になると全然興味が湧かない」「自分の好きな話であればいくらでも雑談できるけど、興味のない話をされると会話に全然ついていけなくなる」というように、好奇心が対象に左右される人も多いと思います。

 

つまり、思考力の厳選は確かに好奇心なのですが、どんなものに対しても自発的に好奇心をもつことは、言葉で言うほど簡単ではないのです。

 

社会人が求められる思考に「ヨーイ、ドン!」はない

「そもそも社会人が求められている思考力とは何なのか?」を学生のそれと比較して考察すると、両者は思考力を働かせるタイミングが、外部から与えられているかどうかという点で分けられるかと思います。

 

私たちが学生だったころは常に先生から質問を与えられ、そこから思考が始まりました。

たとえば、「Xに入る数字を答えなさい」とか「傍線部で、著者は何を言わんとしているか発表しなさい」など。

学校の授業でも、学習塾でも、試験会場でも、「さあ、今からこの問題について考えましょうね。ヨーイ、ドン!」という明確な合図があったのです。

 

一方、社会人になると状況は180度変わります。

「さあ、今からこの問題について考えましょう。ヨーイ、ドン!」はありません。思考力を働かせるタイミングに自分で気づく必要があるのです。

 

私の例を挙げましょう。

 

私は、よく近所の定食屋に行って夕飯をとるのですが、そのときにポイントカードを提示して、500円ごとに1ポイント分のスタンプを押してもらっていました。

 

ある日、その店に友人と2人で行って食事し、私は1150円分の会計をしました。

そのときに、いつものようにポイントカードを提示してスタンプを押してもらったのですが、会計を澄ませてお店を出る直前に、友人が「ちょっと待って」と言ったのです。

 

「さっきの会計、1150円だったよね。ということはポイントが2つ溜まるんだよね?でもあの店員さん、スタンプを1回しか押してなかったよ」

 

それを聴いてすぐにカードを確認すると、本来2つ押されるべきスタンプが確かに1つしか押されていませんでした。

慌ててレジに戻ってスタンプをもう1つ押してもらったのですが、もしその友人の一言がなければ、スタンプをもらい損ねていることに気づかずに終わっていたことでしょう。

 

 私は、会計時に店員の動作を見てはいました。しかしミスに気付かなかった。なぜか?何も考えていなかったからです。

もし仮に「もしかしたらミスが起きるかもしれない」と考えていたら店員の手元を注意深く見ていたでしょうし、それによりミスにすぐ気付けたはずです。

 

つまり、思考すべきタイミングは誰も教えてくれない。それが社会人が直面している状況であり、思考力が高い人とそうではない人の差を生む要因の1つではないでしょうか。

 

しかも、自分で気づかなければ本来得られるメリットも得られないばかりか、一方的に損をしてしまうので、思考を常に活性化させる必要があります。

 

思考を活発化させる特効薬は「たくさんの質問をもつこと」

脳科学的にいえば、大人の脳の機能それ自体には差はありません。

しかし、脳の機能をちゃんと使っているかどうかという点においては、天と地の差が生まれています。

 

思考を刺激する鍵は「質問を頭の中にもつ」ことです。

常に質問をもつことで、誰に言われるまでもなく、常に思考力を働かせることができます。

 

ちょっと実験をしてみましょう。以下の写真を30秒眺めてみてください。

f:id:kaakiko:20181015171001j:plain

見ましたか?では、次の質問に答えてください。

Q.黄色いモノはいくつありましたか?

Q.椅子は何脚ありましたか?

Q.テーブルの脚は何色でしたか?

 

さあ、どうでしょう。なかなか難問だったのではないでしょうか。

写真を見て「カラフルだなぁ」「きれいだなぁ」とは感じたかもしれません。しかし、それはただ単に「感じた」だけであって、「意識的に思考した」とまでは言えないのではないでしょうか。

 

今度は、質問をあらかじめ頭に入れた上で、もう一度写真を見てみましょう。

Q.黄色いモノはいくつありましたか?

Q.椅子は何脚ありましたか?

Q.テーブルの脚は何色でしたか?

f:id:kaakiko:20181015171001j:plain

 

今度は楽に答えられたのではないでしょうか。

 同じ情報を与えられているにも関わらず、なぜ回答に差が生まれるかというと、私たちの脳は「質問が与えられて初めて活性化する」からです。

 

ある情報が与えられても、質問がなければ何を考えればいいか分からず、情報も頭に残りません。逆に、質問があればそれに関連する情報に意識を向け、回答を探すことができます。

質問の有無によって、思考力の活性度が180度変わってしまうのです。

 

同じ写真を使って、思考している状態とそうでないときの脳を比べてみると、こんな感じになります。思考力が活性化しているときは、頭の中が質問でいっぱいで、非常に賑やかです。

f:id:kaakiko:20181015174404j:plain

f:id:kaakiko:20181015175729j:plain

 

 

シーン別・おすすめの「質問」例

では、どのように質問をもてばよいでしょうか。

一口に質問といってもいろいろな切り口があるため、ここではいくつかのシーンに分けて、そこで使える質問例を挙げてみます。

 

仕事をしているときは常に「Why(なぜ?)」

このように、一般社員はHow視点で具体論に目がいきがちです。

それに対して、役職者はWhy視点で本質論や前提に目を向ける傾向があります。

 

 役職者と一般社員の違いは、なんといっても「手段に着目する」のか、それとも「本質・目的・前提」に目を向けるかです。そして、仕事ができる人は例外なく後者に意識します。

ということで、仕事をしているときは何を見ても、常に「なぜ?」という質問を頭に置いておきましょう。

 

情報収集しているときは「それは何?」「本当?」「なんかおかしいぞ」

私たちが日々ネットや人との会話を通じて得る情報は、さも当たり前のように言われていても、実はツッコミどころがたくさんあるのです。

したがって、「考える」ときは、もっともらしい理論やデータを出されたら、そこで「ふーん」で終わるのではなく、

  • 「結局、それは何?」と定義を明確にして、
  • 「それはほんとなの?」と確かめて、
  • 「あれ?」という小さな疑問を深堀りして膨らませていく

ことが重要です。

ネットやニュースを見るときは、まず最初に「それって何?」という1つの小さな疑問をもちましょう。情報源にあたるのは、質問を思い浮かべてからです。

この記事では3つの質問を紹介していますが、どれも手軽なので使いやすいと思います。

 

 読書するときは、論旨や前提をチェックする質問をもつ

  • データの信憑性はどの程度あるか
  • 使っているたとえ話・事例は妥当か
  • 論理が矛盾していたり、飛躍していないか
  • 耳触りのよい用語でごまかしていないか
  • 可能性に基づいて話を進めているのか、それとも必然性に基づいて話を進めているのか
  • 論争が含まれている場合は、著者は反対意見に対してどんな態度を示しているのか。完全否定に近いか、それとも譲歩しているのか

 

情報が体系化されており、文字を自分のペースで追うことができる本を読むときは、質問を多く増やして、たくさん頭を使いましょう。 

 

 会議では事実、目的、優先順位、制約条件を問う質問をもつ

会議は、社会人にとって苦手シーンのトップ3に入るほど難易度が高い、と思われがちですが、ポイントを押さえていれば恐れるに足りません。

  • 事実と主張を必ずセットにする。自分の憶測や感情を根拠にしない
  • 一番重要な目的に立ち返る、絡ませる
  • 優先順位と制約条件を常に意識する

 

会議で説得力の高い発言をするためには、

「そもそもの目的って何?ちゃんと達成できてる?」 

「その発言、どこまでが事実でどこから推測なの?」

「何を一番優先させるべきか?」

「何が制約条件なのか?」

という質問を頭の中にセットしておきましょう。

 

まとめ:考えることは実は楽しい

上記のポイントを意識して日常的に実践していくうちに、「考えよう」と思わなくても勝手に考え始めている自分に気づくはず。

そうすれば占めたものです。何を見ても聴いても思考が活性化し、考えることが楽しいと思えるようになります。

 

人は楽をしたがる動物なので、一度「考えることが楽しい!」」と思い始めれば、物事をどんどん広く深く考えられるようになります。そうすると気持ちが前向きになり、「次はあれしよう、これしよう」と行動も広がって、人生が充実していきます。

 

ぜひ、考えることを楽しんでいきましょう!