ココカラゲンキ!

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5/29開催セミナー「最速の企画書作成(by赤羽雄二氏)」に行ってみたら衝撃的だった

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★こちらの記事には、続編もございます。併せてご覧ください。

【続編】5/29開催セミナー「最速の企画書作成(by赤羽雄二氏)」に行ってみたら衝撃的だった - ココカラゲンキ!

 

みなさんこんにちは。kaakikoです。

 

今回は、赤羽さんのセミナーに行ってきました。毎日文化センター主催です。

セミナータイトル名:最速の企画書作成

副題:ビジネスパーソン特訓講座「同期、同僚に大きく差をつけるビジネス思考力の獲得」part3

 

行ってみてどうだったのか?結論から言うと、「資料作成方法論にとどまらず、頭の使い方まで180度変わりました」の一言につきます。セミナー参加代として4320円かかりましたが、それでもかなりペイできる内容だったと個人的には思います。たぶん、今日の参加代と同じ金額を本に費やしたとしても、なかなか同じ学びは得られなかったかもしれません。

(ちなみに、私と赤羽さんの間にビジネス関係はまったくありません。笑)

 

 企画書や資料作成って、仕事の大部分を占めるタスクにも関わらずもっとも時間がかかりがちですよね。いざ資料を作ろうとしたときに、「何を書こうかな?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

 

そんなわけで今回は、まだ行ったことない方のために、どういうことを学ぶ内容だったのかレポートしていきたいと思います。「企画書作成の方法は、本だけだと実行イメージが湧きづらい」という方もぜひ一読ください。

 

 

当日の流れと雰囲気

 

場所は毎日新聞社地下1階の毎日ホールというところです。この日はざっと70人以上のビジネスパーソンが参加していましたが、ゆったりテーブルを設けてもあまるくらいの広いスペースでした。年齢層は見たところ、20~40代の男女が中心でした。

タイムスケジュールは以下の通りです。

  • 19:00-19:10 アウトプットイメージ作成アプローチの説明
  • 19:10-19:50   企画書作成練習(個人で考えるワーク)
  • 19:50-20:10   参加者全員が4人のグループに分かれ、各々2分で練習内容を発表
  • 20:10-21:15   懇親会(軽食付き)

この中でも特に、アプローチ説明~企画書作成練習のステップでいろいろと衝撃を受けたので、学んだ内容をまとめていきたいと思います。

なお、今回練習した企画のタイトルは「2020年東京オリンピックを活用して日本の競争力を抜本的に強化するには」です。

 

アウトプットイメージ作成アプローチとは 、一番最初に完成イメージを示すこと

 

今日メインで学んだのは「アウトプットイメージ作成アプローチ」です。簡単にいえば、アウトプットイメージを先に示してから着手する(か、依頼する)ことです。

その方法は、赤羽さんがマッキンゼー時代に経験した超マルチタスクから生まれたそうです。

当時韓国で7~8のプロジェクトが同時並行で走っていて皿回ししている状態だった。とにかく短時間でたくさんのアウトプットを出さなければならなかった。しかしクライアントチームのプロジェクトリーダーに任せていると、思うようなものがあがってこないので、挽回するのに時間がかかってしまう。そうした時間の無駄をなくし、彼らの成長を促す方法として、最初に完成イメージ(アウトプット)を示しておくというアプローチを思いついた。やってみたらとてもうまくいった

超激務と言われているマッキンゼーでのマルチタスクですから、一体どれほどの多忙だったのか計り知れませんが、生産性を極限まで追究する中で発想されたので非常に説得力があります。

 

とりあえず「エイヤ!」とチャレンジしてみたら散々だった

 

始めの10分でアウトプットイメージ作成アプローチの説明を簡単にサーーーッと聞き、ではやってみようということになりました。が、何をするのかいまいちよくわかっていなかったので、最初はとりあえずひたすら思いついたことをそのままメモ書きしていきました。

その一部が下の写真です。東京オリンピックとか日本の競争力とか急に言われても、ピンと来ていないので思考が拡散しまくっています。カオスすぎて、一体何を書きたかったのか自分でもよくわかりません。

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余談ですが、ワーク時間中の会場内は、もはやセンター試験会場なんじゃないかというくらいものすごい集中力であふれていました。みんな一心に紙に向かってカリカリとメモを書いていました。

 

ポイント①:分析よりも先にアウトプットイメージを明確に設計せよ

アウトプット=目次(大見出し)+目次ごとのメッセージ(小見出し

 まず資料の1ページ目に目次をかき、2ページ目以降に各目次ごとのメッセージ(主張)を書きます。ここは主張ごとに1枚1葉を使って書きます。

ブログでいえば、目次が大見出し、その目次ごとのメッセージが小見出しに相当します。

そのあと、目次の主張をサポートする分析ページがずらずらっと並ぶような形になります。

 

メッセージは仮説で作ってしまう

仕事ができる人は、「2・8の法則」で取りかかります。つまり、はじめに「これくらい」と予測してから着手することを当たり前のようにやっていきます。

具体的には、まずは各目次のメッセージを作って、もれなくダブりなく出ているかを確認します。ここまででいったん上司に確認してフィードバックをもらうとよいでしょう。

 

分析は、メッセージを証明するために必要最低限だけ行う

分析は、おまけにすぎません。そのため分析は、メッセージにある程度自信を持てたとき=明確に固まったときに始めて着手します。最初に分析から始める、つまり目次の一部分だけを深堀りしていくと、絨毯爆撃になって迷走していきます。

資料作成の基本はメッセージからトップダウンで作るものです。なので、メッセージがまだ固まっていないときは分析に走ってはいけません。

 

【5.30追記】

赤羽さんよりフィードバックをいただいたので訂正します。分析をおろそかというよりも、仮説を明確に立てるという意味です。

分析はもちろん大切ですが、仮説なしに分析すると迷走します。

 

メッセージとは、主語+述語で表現される文章か、イエス・ノーを明確にしたもの

ここでいうメッセージとはステートメントのことであり、具体的には「○○はXXである」という主語+述語で表せる文章を指します。また、イエスかノーかを判断した文章もメッセージです。

私はここで疑問形や体言止めで文章を書いてしまいましたが、問や体言止めの文章ははメッセージではありません。★★ 同様に、図や絵でもありません。

 

【5.30追記】

★★赤羽さんよりフィードバックをいただいたので訂正します。

体言止めがNGなのではなく、「~する」「~している」といったような行動を表すニュアンスや、「~がいい」という判断を表すニュアンスが入っていない表現だからNGということでした。直接フィードバックを頂くと、理解が大変深まりますね。

「経済効果」や「事例」はだめですが、「情報収集を実施必要」「~を最速展開」「訪問客数低下」など動詞の名詞化はメッセージになります。

 

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↑「これは体言止めなので、文章で書きましょう~」と赤羽さんからフィードバックをいただきました。たしかに、体言止めだと疑問符をつけているのか断定しているのかよくわかりませんね。

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↑「メッセージは図で逃げないで、ちゃんと文章で書きましょう~」と赤羽さんからフィードバックをいただきました・・・orz

 

1つのメモのなかに疑問とステートメントを混在させない

私は、疑問とステートメントが混同している点を指摘されてハッとしました。ゼロ秒思考メモはただ頭に思い浮かぶものをそのまま書くのですが、そうは言ってもちゃんと意識して思考レベルを上げていかないと、メモを書き続ける意味がないですね。私はメモをたくさん書いてきた自負はあるのですが、「今自分は主張しているのか、それとも疑問を投げかけているのか」という区別をあまり意識していないことがわかって衝撃を受けました。これは大きな学びです。

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理想的なスピード感は「30分で一通り仕上げる」レベル

おそらくテーマに対する知識量にもよるんでしょうが、30分でたたき台が終わるというのはちょっと異次元な速さです。しかし、赤羽さんは何かにつけて30分の時間制限(情報収集しかり、企画書たたき台しかり、英語勉強しかり)とおっしゃるので、おそらく30分もあれば仕事が一区切りするという常識観をお持ちなのだと思います。私はよく「この仕事は荷が重いから2時間かかるかも・・・」という予測なんかするんですが、それでは常識観が低いですね。。。

 

メッセージが思い浮かばないときは、そもそも危機感・問題意識・情報量が足りていないと心得る

私もそうだったのですが、企画書を書くときにその分野について情報量が圧倒的に不足していると、メッセージがまったく出てきません。そういうときは、普段から目線を上げて情報収集しておくに限ります。たとえば、関連キーワード6~7個ほどで検索して、ヒットした記事を100本くらい読む。つまり、計数百本くらいの情報を仕入れていけば、何かしら自分自身のメッセージは作れるようになります。

これまで私自身は、情報収集の重要性を理解しているつもりでした。しかし、今日改めてワークをしてみると、全然知識もなければ興味も持っていなかった分野に対しては、全くメッセージが出てこないことがわかった。メッセージを作る(あたりをつける)ためには、情報収集が欠かせないと痛感しました。

 

アウトプットイメージ作成アプローチは、まず個人でやる

チームメンバーで資料作成するときも、まず各々がいったん自分で全行程(メッセージ明確化+分析)までやってみてから議論します。最初からチームで議論するとあまりにも全体像があいまいなので、効率があまりよくありません。

 

ポイント②:資料作成を依頼するときに、依頼者はアウトプットイメージを共有しておく

「もっと深く考えろ」「これやっといて」というアバウトな指示はNG

抽象的な指示だと相手に過度なプレッシャーや不安を与えてしまい、すれ違いも発生しやすく、まず望みどおりのものは出来上がりません。ちゃんとアウトプットイメージを明確にすり合わせておくことが重要です。

ちなみにkaakikoの会社はどちらかというと、ちゃんと時間をとってアウトプットイメージを明確にすり合わせるということはしていません。前提や背景は口頭できちっと話をしてすり合わせるのですが、資料の細かい作成イメージは、むしろ依頼された側が積極的に頭を使って汲み取るのが仕事だと思っていました。それは間違っていないのでしょうが、自分がいつか上司になったら、部下にはもう少し明確な指示を出したいと思いました。

 

ポイント③:こまめに短時間でフィードバック、そのたびに起動修正すること

上司には、できれば2週間で7~10回、細かくワンポイントフィードバックをもらう

2週間で7~10回ということは、実質ほぼ毎日ということになりそうです。

イメージは下図のような感じです。まず最初のほうでざっと上司(依頼者)が前述のアウトプットイメージをわたし、矢印の箇所でフィードバックをして、あるべき姿へと軌道修正する。それでもまた放っておくとずれるので、また軌道修正するというやり方です。

ここも時間をかけず、1回15分くらいにします。

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 実際にこの方法は非常に有効らしく、セミナー会場で名刺をちょうだいしたKさんやDさんから聞いたところによると、「ワーク中に思考が止まったときに、考え込まずにフィードバックをもらいに行った。そうしたら、思考が進むようになった」ということでした。私はつい疑問をひとりで抱え込んでしまう傾向にあって、今回のセミナーでもメッセージがある程度明確になるまで1人でうんうんうなっていたので、少し後悔しています。今後は積極的に周囲の人に聞くことを実践していきたい。

 

まとめ

今回のセミナーでは、ハウツーも学びつつも、一番衝撃的だったのはスピードに対する常識観が違うということでした。人が2時間くらいかかるでしょというものを、まず30分でやってしまうことを当たり前としている、こういうメンタルを感じたことが一番の収穫です。

ちなみにこのブログ文章もアウトプットイメージ作成アプローチで書きました。なので、下書き自体は1時間半くらいで終わりました。紙に書いてあるメモを上から順番につなげていくだけでブログになるのはちょっと感動です。

 

みなさんもぜひ、アウトプットイメージ作成アプローチをやってみてください。驚くほど資料作成が速くなることに気づくはず!

 

★こちらの記事には、続編もございます。併せてご覧ください。

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