ココカラゲンキ!

20代営業ウーマン。仕事スキル、生産性向上、営業・コミュニケーションのコツ、仕事観など役に立つ情報をお届けします。

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ずぼら人間が『4行日記』を7日間実践した件について振り返る

こんにちは。kaakikoです。

 

 

私は(自分でいうのもあれですが)、根がけっこう「ずぼら人間」だと思っています。

オフィスでもらった資料は、整理整頓がめんどくさいがあまり引き出しに無造作に重ねて保管したり、買った本もベッド脇や床に1か月以上置きっぱなしにしてみたりで、何かを「マメにやる」「きっちり整える」ことがとにかく苦手です。

 

そんな私は、日頃から何か成長のきっかけを得られたらなあと思っていたのですが、先日たまたま「4行日記」というものを知りました。やってみたら、3日間坊主の私でも結構続けられたので、実践した内容と結果を振り返ってみます。

 

 

4行日記は「未来の自分と約束を交わす日記」

通常、日記というと、過去の経験や思いを記録するというイメージが強いと思います。

しかし、「4行日記」は単に過去の出来事を残すだけでなく、未来の自分と約束を交わす日記なのです。

1日5分でできる「4行日記」という新習慣:日記は面倒くさいけど、効率よく日記の効果を得たい人へ|U-NOTE [ユーノート]

4行日記というのは、言葉通り4行で完結する日記のことだ。

FFS理論で有名な小林惠智氏によって考案され、多くの人に支持されている。

「事実」「気づき」「教訓」「宣言」の4項目を、4行にわけて書くのだ

 

4行日記は4項目を各1行ずつ、合計4行書く日記です。

手順としては、

  1. 起こった事実を1つ選び、
  2. 事実を振り返って得た気づきを書き、
  3. 気づきから得た教訓を書き、
  4. なりたい理想の自分を、あたかもすでに実現しているかのようなニュアンスで未来に対して宣言する(現在進行形で)

というものです。

 

タイトルのとおり4行で済むので、所要時間は2分もかかりません。

しかし、継続して取り組むと非常に効果が大きいようです。

この2年で自分でも驚くほど頭の中がクリアになりました。それは私に数々の前向きな変化をもたらしてくれました。

でかい夢を前にしても怖気づくことなど決してなく、1歩1歩着実に近づいてやろうという情熱を持てるようになりました。困難な問題にぶち当たっても、地べたを張ってでも突破してやろうと思えるようになりました。ウンザリするような現実の中にいても、流れを変える方法を考えるようになりました。

これは2年に渡って自分の未来に対する「宣言」を積み重ねてきた4行日記の効果なのかもしれません。

 

ということなので、やってみて実際にどうだったのか、振り返ってみたいと思います。

 

4行日記に書いていること(一例)

実際、日記にどんなことを書いたのかを一部ご紹介します。

1日目

◾️事実

お客様からの商談アンケートに「大変勉強になりました」と書かれた

 

▲気づき

理系の相手に合わせようとして、先月の調子を崩している。そのせいで、理屈に寄った営業、私が調子に乗って喋りすぎる営業になっている

 

★教訓

理系タイプには、文系タイプよりも感情寄りで話すのがセオリー。理屈によらせようという力は要らない。

営業は崇高な行為だと改めて気づかされた。大胆さと繊細さの両極端が共存する、ある種のアート。商談のたびにバランス感覚が鍛えられる!!!!

 

●宣言

私は、大胆さと繊細さのバランス感覚に優れた人間である

 

 1日目は、ちょうど商談で「しくじった!!!」と思うところがあったので、さっそくそれを題材に4行日記を書きました。感情が揺さぶられる出来事だったので、教訓は長めに書いています。

 

6日目

■事実

「オープンしたばかりのレストランはどうだった?」と聞かれて「超高い」と最初に答えたこと。一方、一緒に食事に行ったK主任は、「美味しかった」と答えていた。

 

▲気づき

自分はネガティブな表現を無意識で使っている

 

★教訓

口からポジティブな言葉を吐く癖をつける。ネガや見下す言葉を言っても面白くないどころか不快感しか与えない。

 

●宣言

私は他人に敬意を払い、物事のポジティブな側面を見る人です。

 

この日は、一緒に食事したK主任と私の、お店に対する感想の違いから4行日記を書きました。私もK主任と同じく「美味しかった」と思ったのですが、それよりも先に「高かった!」という表現が出てきたことに猛反省。まだまだ物事の良い側面を見れていない、見れるようになろうという決意をこめています。

 

このように、日常生活を振り返って特に印象に残っている1シーンをとりだすと、すらすらと書けるようになりました。

 

宣言内容の共通項をふり返る

4行日記で一番重要なのは、過去の事実をもとに、未来に向けて理想の姿を宣言することです。

そこで、ある程度データが溜まったらどのような宣言をしたのかを振り返ることで、自分はどのような人間になりたいのかが見えてきます。

 

私の場合はこうなりました。

  • 1日目 私は、大胆さと繊細さのバランス感覚に優れた人間である
  • 2日目 私は、常に成功ノウハウを一に発信する人です
  • 3日目 私は、結果に振り回されることなく、常に落ち着いてどっしりと構えた人です
  • 4日目 私は、他人や物事の長所をよく見る人間です
  • 5日目 私は、小さなことを大切にする人間です
  • 6日目 私は他人に敬意を払い、物事のポジティブな側面を見る人です
  • 7日目 私は人の良い側面を見る人間です

 

こうしてみると、「ポジティブに物事を見る人になりたい」ということが自分の求めていることだとわかってきました。

 

あと、「私は○○という人間です」という宣言を何度も行うことで、あたかもすでにそうなっているかのような気分になりました。そうすると、8日目以降は不思議と物事の良いところに意識を向けるようになってきていました。

「○○という人間になりたい」じゃなくて「○○という人間である」という表現がポイントだと思っています。

 

継続するポイントはスマホの音声入力

4行日記は1回あたり4行ですが、毎回ノートに書くとちょっとめんどくさいので、スマホアプリを使うことをお勧めします。

ただし、スマホ入力も意外に面倒になるので、最近はスマホの音声入力を使っています。そうすると、話すのと変わらない速度で入力できますので、継続しやすくなります。

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 おすすめのアプリはこちら(iOS版)。

アダルト広告がたまに出てきてしまうのだけがデメリットですが、無料で使えるうえに、書いた日記内容をevernoteにも送信できるので、重宝しています。

 

 まとめ:4行日記は、理想の姿に気づくための優良ツール

4行日記は、ずぼら人間である私でも簡単に出来るものですが、続けていくことで理想の自分に気づける、非常にコストパフォーマンスが高いツールだと思っています。

大人になると、「何をしたいのか」「どうなりたいのか」よりも「何をしなければいけないのか」といった義務や役割ばかりが目につきがちです。

しかし、自分が本当はどうしたいのかという欲求に目を向けなければ、本当の意味で充実した人生を送ることはできないのではないでしょうか。

その欲求を知るためにも、ぜひ1日2分の新習慣・4行日記を始めてみてはいかがでしょうか。

 

トップセールスを人生で初めてとったときに率直に思ったこと

こんにちは。kaakikoです。

  

私は、都内のベンチャー企業で営業を7年近くやっています。

入社当時から営業ができなくて、成績はずっとビリっけつでした。

その一方で、自分よりも年下の後輩がトップをとる光景を、合計で40回以上も見てきました。 

そしてそのたびに、自分の無力さを嘆いて落ち込みました

前向きになれないときは、心を整理する世界一シンプルな方法をやってみよう - ココカラゲンキ!

会社に入ってからはより一層、優秀な後輩や先輩を見るたびに、自分の至らなさを痛いほど感じて落ち込んだりしました。

営業で商談が反故になると、上司から厳しく「もっとしっかりやってよ」と言われるのですが、それを聴くたびに自分がほんとうにだめな人間なんだとみじめな気持ちになってしまう。

自分が入社以来一度も取ったことない成績やMVPタイトルを後輩がどんどんとっているのをみて、じくじくと心が痛んで素直に喜べない・・・。そのような悩みを抱えていました。

 

営業職は、結局のところ「営業結果」が命です。

自分自身の拠り所の核は数字ですし、周囲からの信頼に大きな影響を与える要素もやっぱり数字です。契約数ゼロの社員を会社に置くくらいだったら、ぬいぐるみを置く方がマシともいわれます。なぜか?人件費がかからないからです…。

 

そういう世界なので、当然成績を出していないと、自分に対してもどんどん卑屈になるし、自信もなくしていきました。 転職しようかと、何度も考えたことがあります。

その私が、このたび社内営業部でトップセールス(月間MVP)をとりました。営業を始めてはや7年、人生初の出来事です。

 

当時の私は「トップセールスをとったら自信をもてるようになる!」と信じていました。しかし実際のところは、結果によって何かが変わるというよりも、むしろそういった結果を追求するなかで、いつの間にか仕事に対する向き合い方が変わってきたように思います。

今日はそれを紹介していきたいと思います。

 

 

出した結果と自信の大きさはあまり関係ない

私が「売れない営業」をしていたときは、「トップセールスをとったらきっと、自分に自信がもてるようになる」と期待していました。

 

実際はどうだったかというと、「自信の大きさは、ぶっちゃけ結果と大して関係ない」ということだけでした。

トップセールスをとった今でも、正直言って他人に嫉妬することもゼロではないし、褒め言葉を素直に受け止めきれていないところもたくさんあります。そのあたりの自信の無さは、トップをとる前と何も変わっていません。

 もちろん、多少は影響があるのかもしれませんが、自信をつけるうえでトップセールスという結果はあまり大きな拠り所になっていないことが分りました。

 

私に限らず多くの方は、「○○(結果)を得られたら幸せになる!」という考え方をしている人も多いのではないでしょうか。

「お金もあって優しい旦那と結婚できたら、自分は幸せになれる」「もっと給料をもらえたら、やる気が高まる」「もっと尊敬できる上司がいたら、仕事にもやりがいもてる」とか。

 

確かにその一面もあるとは思います。

しかし、「何かを得られたら幸せになる」ということは、逆を言えば「何かを失えば不幸になる」ということを意味しています。つまり、自分以外の何かに感情が依存しているということです。

したがって、ある特定の結果が幸せな感情をもたらしてくれると期待するよりも、今置かれた状況がなんであれ、どうにかして幸せに結びつける方が得策です。そのほうがやる気が高まって、努力しつづけられるようになるんじゃないかな、と思います。

 

周りを見ずに、自分の成果だけに没頭することこそが勝負強さ

トップセールスをとった9月の商談を振り返ってみると、他人と競うよりも、単純に全力で1人1人の お客様と向き合っていました。話すときの1語1語、一挙手一投足にエネルギーを込めるようにしました。

 

例えば、お客様と話がかみ合わなくてギクシャクしても、心が折れそうになりましたが全力で軌道修正しました。腑に落ちていない表情をしていたら、無視することなく必ず立ち止まってその場で解消させました。

また、ただの「ご説明」にならないように毎回楽しそうに話をしましたし、お客様が話をするたびによく笑って、明るい雰囲気づくりを心がけました。

 

ひとつひとつはごく当たり前のことですが、それを毎回エネルギー値高く実行していたなあという実感があります。

 

営業に限らず、仕事をしていると、人間関係に振り回されて実力を発揮しきれないことは一般的に珍しくないと思います。たとえば「上司や後輩にどう見られているのか」周りのと評価を気にしていたり、「相手と自分のどちらが上か」などと優劣をはかっていたり。

そういうときこそ、他人の結果や評価を見るのではなく、自分がやるべきことだけを見て没頭していくことがかなり重要だと思います。

 

自分がどういう行動をとれば、目の前のお客様にもっと喜んでもらえるのか。プロ意識は、たぶんその問いから生まれてくるように思いますし、そこに注力していけば実力もフルに発揮できるように思います。

 

目指すべきは「トップをとる」ことではなく「人間力を上げる」こと

トップセールスという結果は水物です。 半年1年間連続してとれば実力ともいえるのでしょうが、1ヶ月間であれば正直なところ、実力以外の要素がかなり大きく影響しています。

たとえば、そのときの精神状態やお客様のニーズ、商品自体の魅力、さらにいえば他人の成績状況というのも、成果に及ぼす大きな因子です。

そしてこれらのうち大半は、営業マン自身がコントロールできる要素ではありません。

 

したがって、 営業をする者が心がけるべきことは、結果に振り回されないようにすることだと思います。

 

営業していると、トップセールスをとるという結果を目標にする人もたまにいますが、それだと常に自分にとってコントロール範囲外のものに振り回されることになりますので、あまりお勧めできません。

 

それよりも、自分自身の人間力を上げることに集中したほうが良い仕事ができると思います。

 

人間力というのは、たとえば「相手にNOを言われても引かない打たれ強さ」「自分を律する心」「常にポジティブな側面をみる視点」「他人に対して献身的に接する態度」といったような、その人から滲み出る資質です。

これらは、自己啓発本を読んだり資格をとったら得られるものではないし、ましてやお金を出せば買えるものでもありません。すべて仕事経験を通じて涵養されるものです。

 

つまり、仕事で得られる最大の報酬とは人間力であるといえます。

 

したがって、仕事するときも、トップをとるなどの結果にこだわりすぎず、自分自身の人間力を上げるために仕事することが重要です。

 

1円の重みを理解し、1円でも多くの売上を上げることにこだわる

 私がトップセールスをとったときは、他に2名の営業マンと成績を争っていました。成約件数はその2名と同じでしたが、私の方が単価が高かったため売上高も高く、結果的に数十万の僅差をつけてトップをとりました。

逆を言えば、もし私が単価を数十万円落としていたら、順位が逆転してトップはとれなかったということでもあります。

 

私の会社では先月のトップセールスが全社員の前でスピーチすることになっていますが、私の成績は2位3位と僅差だったため、トップが確定してからスピーチをするまでの3日間は特に、ずっと緊張しっぱなしでした。

 

あの一言は余計だったかもしれない、もしかしたらお客様から雑に見えたかもしれない、かえって不安にさせているかもしれない…と、過去の商談を思い返しては思い悩んでいました。

営業に「絶対」というものはないので、「もしかしたら契約したお客様からキャンセルが来るかもしれない」という猛烈な不安に襲われていました。

 

結果的に何もなく無事に時間が過ぎましたが、あの3日間はこれまでの営業人生の中でも段違いに、1円がもつ重みをひしひしと感じていました。

 

1円をないがしろにするものは、1円で泣くことになるトップセールスをとった経験を通じて強く実感しています。

 

まとめ:仕事はやっぱり面白い

今回は、営業人生の一つの節目として、トップセールスをとった経験と、それによって感じたことをまとめました。もちろん自分もまだ未熟者ですので、ここから先にきっと手痛い失敗をするんじゃないかな、と今から心づもりをしています。

とはいえ、今回の経験は私に様々なことを教えてくれましたし、私を指導してくださった上司や先輩に一つの恩返しができたとも思います。あのとき、転職して逃げなくて本当によかった。

嫌なことでも、必死にやるべきことをやればお金以上に重要なものを得られるのが仕事です。そう考えると、やっぱり仕事は面白いと私は思います。これからも頑張っていきたいと思います。

仕事時間を充実させる唯一の鍵は、目の前のタスクに没頭すること

こんにちは。kaakikoです。

 

 

私は今営業の傍ら、新しくリリースするサービスの開発を行っています。

具体的には、特定の分野の能力を身につけるための体系的なトレーニングツールを開発しています。なので、基本はパソコンに向かって資料をせっせと作ることがメインです。

しかし、事務作業ばかりが延々と続くとどうにもやる気が出ず、後回しにしてほかのどうでもいい仕事に手をつけたりと、一日無駄に過ごしたなと思うこともたくさんありました。

 

今日は、「なんとなく仕事が面白くなくて、ついつい手を抜いてしまっている。全力でやりきれていない」という方に対して、どうすれば充実した時間を過ごせるのか述べてみたいと思います。

 

 

手を抜いたときの代償は大きい

そんなある日、開発メンバーで集まってweb講義の全体像についてディスカッションする機会がありました。そのときに、今回のミーティング主催者であり後輩でもある人が、とんでもなく完成度の高い試作品と全体設計図を出してきました。

 

開発スピードが少し遅れ気味だった一同は、それを見て口ぐちに「しゃべりはすごく良い雰囲気だね!」とほめそやしていました。また、全体設計図についても「とても参考になる!」と大絶賛していました。

 

一方私は、そんな彼の熱意に対してすごいなと思いつつも、正直気持ちの中で「負けたな」という敗北感がぬぐえませんでした。

彼が人よりも熱心に、おそらく人よりも時間も労力も注いで作ったからこその完成度だということは頭では分っていましたし、自分もそれくらい熱心にやれば同程度の仕事はできたかもしれないとも思いました。

 

しかし、彼と同じクオリティのものを後出ししても、二番煎じと思われかねません。しかも、私はモチベーションが低かったために、開発スピードが著しく遅れていました。

自分自身が手を抜いていることを知っているからこそ、熱心にやって周囲から称賛されている後輩をみると、鉛を飲み込んだような息苦しさを感じたのです。

 

私が目の前の仕事の手を抜くことで、一番失ったものは「時間」でした。

後輩に大きな差をつけられてしまったと感じた私が、開発スタート時に時間を巻き戻すことは不可能です。そして、今から追い抜こうとすれば、彼の何倍もの労力が必要になります。それでもやっと追いつくかどうか。

時間という目に見えない資産が、最終的には軽く絶望を感じるくらいの落差を生んでしまう。

この経験から私は、時間の密度をどうコントロールするかによって、人生は180度変わることを身にしみて学びました。

 

仕事で手を抜いても、明日明後日で急激に差がつくわけではありません。しかし、毎日の仕事の中で発揮される情熱は、時間とともに蓄積していくと、やがて加速度的に成果を大きくしていきます。そして、いつの間にかとんでもなく高いレベルまで登っていることに気づきます。

逆を言えば、手を抜いた分だけ、後から後悔してもしきれないほど引き離されることになります。

 

充実した時間を過ごす鍵は「没頭没入」

充実した密度の高い時間を過ごすポイントは、やるべきことに没頭することです。

20世紀のアメリカを代表する心理学者、ミハエル・チクセントミハイ博士は、没頭した状態を「フロー状態」と呼んでいます。

フロー状態に入っているとき、「人間の心理的エネルギーはよどみなく連続して、100%その対象に注ぎ込まれるようになり、とてつもない集中と、楽しい感覚が生み出される。

時間の流れを忘れ、ひたすらそのことに没頭し、えもいわれぬ高揚感に包まれる。」

 

これ、すっごい共感できます。

よくゲームやっているときなんかは、気づけば1時間2時間はあっと言う間にすぎますよね。

私も、営業現場でお客様と向き合っているときはあっという間に2時間過ぎるのですが、その時間中は「つらい」とか「どう思われているんだろう」とかのネガティブな感情はいっさいなく、ただただ目の前のお客様にのみ意識が向いています。

お客様をお返ししたあとは、体はぐったりしているのですが、頭は高速回転し続けていて妙にハイテンションになります(笑)。疲れているけど、なんだかポジティブな気分なんですよね。

 

博士曰く、フロー状態の条件は4つあるといいます。これらすべてがかみ合うことによって、フロー状態に入りやすくなることが分っています。

 

①難しすぎず易しすぎない課題に取り組んでいる

まずは「課題の難易度」ですね。易しすぎるものは論外ですが、難しすぎてもかえって自信がくじかれてしまい、フローどころの騒ぎではなくなります。

 

とはいえ、仕事の難易度は自分では選べないことのほうが多いですよね。しかし、少し工夫するだけで、仕事の難易度は全く異なって見えてきます。

 

私がやってみて効果があった工夫は、次のようなものでした。

  • タスクの全体像をリストアップする。ガントチャートを作ってタスク全てを把握することで、「これだけやればいいんだ」と安心しました。これだけでもだいぶ作業の難易度は下がります。
  • タスクを行動でイメージできるレベルに分解する。例えば「教科書1~5まで作る」というタスクを「①教科書1の結論を書く+②具体例を書く+③効果を書く+④注意事項を書く+⑤再度結論を書く」といったように、具体的にイメージできるレベルまで落とし込みます。その結果、「1つ1つの作業内容は意外とだれでもできるもので、実はその集合体にすぎない」ということが見えてきました。
  • タイマーで時間を制限する。例えば「この資料を30分で作る」「このメールを5分で返す」などと、タイマーでカウントダウンしながらやります。ゆっくり1時間かければやれる仕事も、その1/5の約10分に短縮させるとなると急激に難易度が上がります。特に、ラスト1分を切ったときは焦りまくります笑。しかし、それによって生産性は冗談抜きに2倍は上がりました。

なお、タイマーについてはこちらの記事も参考になさってみてください。

 

②自分が行動を変えれば結果はいくらでも変わると考えている

博士の本では「自己統制感がある」という書き方をされているのですが、要は「自分の力でなんとかできる」と考えている状態ですね。

 

問題が起きたときに「相手が悪かった」「自分には才能がない」などと、物事の失敗原因を自分のコントロール範囲外に求めると、強烈な絶望感と無力感にさいなまれます。いくら頑張っても変わらないということを自分で認めてしまってますからね。

 

逆に、失敗原因を「自分の○○の行動量が足りなかった」「××の知識がなかった」というように、行動次第でいくらでも変わる要素をコントロール範囲内におくと、自分を変える余地が見えてきますので、頑張ろうというエネルギーが湧くようになります

 

自己統制感については、小さな目標に挑戦して、自分の工夫で結果を変える経験を積むのがベストです。

例えば、

  • 朝いつもギリギリに起きてしまうところを、15分だけ早起きする。
  • メールをいつも10分かけて返すところを、8分に縮める。
  • いつもよりも大きな声であいさつする。
  • 定食屋でサラダと味噌汁から手をつけ始める。

などです。

 

このようにして、自分の行動によって物事を変えていくことを当たり前にしてしまえば、自己統制感は勝手に養われていきます。

そうなればしめたもの。どんなタスクが来ようとも「何とかなる気がする」と楽観的に構えることができるようになります。

 

③行動したら即座に良し悪しのフィードバックがある

行動に対してすぐ結果が分るというのも重要な要素です。

ポイントは「すぐに」と「達成したどうかが一目瞭然」ということですね。

ゲームなんかはわかりやすいのですが、敵を倒すとHPがすぐ増えたり、その場で新しいアイテムをゲットできたりしますよね。だからみんなハマるんです。仕事も同じです。

 

そのためには、以下の行動がおすすめです。

  • 先輩やチームメンバー、上司をつかまえてディスカッションする。会話すると、自分の話に対して否が応でも即時にフィードバック(リアクション)が返ってきます。なので、詰んだときは積極的に人にしゃべりましょう。ほんの5分でもしゃべっていけば、だんだん頭が整理されていきます。
  • タスクリストを作って、終わったら赤線で線を引いて消す。地味ですが、とんでもなく効果大です。そして赤線というのもポイント。赤は目立ちますので、他の色よりも「やった感」が出ます。また、PCで管理というよりも、ペンを使ってアナログ的に消していくと、ザクッと消える達成感を味わいやすいです。

 

④周囲から入ってくるノイズを遮断できている

ノイズというのは、文字通り物理的な雑音だったり、あとは人から話しかけられたりして集中力が切られる要素のことです。いちいち現実に引き戻されないような仕掛けが重要です。

しかし、社会人になると、職場環境を自分で選ぶことは自営業でもない限り難しいですよね。人から話しかけられたり、電話がかかってきたり、緊急のメールが来たりと、とにかく社会人は忙しい。

 

そこでノイズを遮断する方法としてお勧めなのは、以下のものです。

  • 早朝にタスクを回す。
  • 会議室などの個室に入る。
  • 音楽をかけてイアホンで聴く。
  • 集中タイムを設けて、その間だけは「誰も話しかけるな」というサインを出す。
  • インターネットを切る*1

時間帯を変える、空間を変える、あるいは目や耳から入る知覚情報を変えるの3種類に大きく分類できます。

集中するためには、自分を取り囲む外部環境を整えることも重要になってきます。

 

仕事の面白さも楽しさも、すべては自分の工夫次第

私たちは「楽しい仕事がしたい」「やりがいがもてる仕事に就きたい」といったように、自分を充実感を与えてくれる仕事を求めがちです。

 

しかし、もともと楽しい仕事も、やりがいが最初から感じられるような仕事も世の中には存在しません。アナウンサーなどの一見華やかそうにみえる仕事も、その実態は非常に地道で、時には理不尽なことすらあります。

 

自分を楽しませてくれる仕事を求めるのではなく、自分の工夫によって仕事を楽しいものにしていく。そのプロセスに本気になって没頭する。これが仕事時間を充実させる秘訣です。逆に、つまらないからといって手を抜いたりすると、あとでとんでもなく後悔することになります。

 

その点を意識して仕事に取り組んでいけば、なんとなくやる気が持てなかった仕事にものめり込めるようになります。

 

*1:「ゼロ秒思考」の赤羽氏は、執筆時はインターネット開戦を切っているといいます

「自分はすぐネガティブになってしまう」と悩むあなたに伝えたい真実

 

こんにちは。kaakikoです。

 

 

私は、仕事してからずっと、ちょっとしたことでいちいちネガティブになってしまうことが日常茶飯事でした。

たとえば、職場で複数人が雑談しているときに、輪に入れていないことを気にして仕事に集中出来なくなったり、上司が私に話しかけずに私の同期にばかり話を振っているのを見ていじけたりすることもよくありました。

気軽な雑談すらも出来ない自分は、周りの人よりも劣っているのではないか、そんな思いがずっと心の中にありました。

 

当然、仕事に対するモチベーションも上がりませんでした。

 

ネガティブ感情は自己増殖する

 「どうして自分はいつもこうなの」「どうしてもっとうまくできないの」というネガティブな感情は、何か手を施さない限りはどんどん増殖してひどくなっていきます。

 

ネガティブワードを口にすると、マイナス感情が自分の心の中で増幅します。ネガティブワードによって強力になったマイナス感情が、無意識のうちにマイナスの自己暗示をかけます。ネガティブワードを口にすることで、マイナス感情が核融合のようにどんどん自己増殖していきます。

 

マイナス感情が自己増殖したことで、悪の帝王になってしまったのが、SF映画スターウォーズ」シリーズに登場する悪役、ダース・ベイダーです。ダース・ベイダーは、もともとは将来を渇望された優秀な選手、アナキン・スカイウォーカーでした。若きアナキン・スカイウォーカーは、優秀な戦士で、周りからも一目を置かれていました。

 

ところが、自己顕示欲が強いアナキンの胸中で、「自分は能力が高くがんばっている割には、重要な役目を与えられず報われていない」という被害者意識が芽生えていきます。

ある戦闘でアナキンは炎に包まれ、絶体絶命のピンチに追い込まれるのですが、誰も助けに来てくれません。炎に焼かれる苦しみと、自分はみんなからも見捨てられたという被害者意識から、この事件をきっかけに、アナキンは悪の権化、ダース・ベイダーになってしまうのです。

 

出典:マネジャーになってしまったら読む本―リーダーシップに自信が持てる7つの方法

 

私も、 一度ネガティブな気持ちになると、だんだん相手に対してイライラしてきたり、ネガティブになっている自分自身に対して自己嫌悪感が生まれていきます。

しかも、そのときに相手に八つ当たりすると、関係性もギクシャクして後悔し、余計に落ち込みました。

 

人はもともとネガティブになりやすい

ネガティブになってしまうという人にまず知っていただきたいのが、ネガティブになることは当たり前の現象にすぎないという真実です。決して異常なことではありません。

 

私たちがネガティブになるときは、たいてい何かに失敗したときです。たとえば仕事でミスしたり、大事なことを忘れて怒られたりするときですね。

失敗したときに「相手の期待を裏切ってしまった」という罪悪感を感じたり、「やっぱり自分はだめなんだ」という自己否定感をもったりすると、ネガティブ感情がどんどん膨れ上がります。

 

しかし、失敗するということ自体が至って当たり前のことなのです。

たとえばイチロー選手の「打率3割」という成績も、見方を変えれば7割は外していることになります。ユニクロの柳井氏も「一勝九敗」という本を出しています。Appleが新しい商品アイディアを考えるときも、90%は失敗に終わるといいます*1

「私はいつも失敗する人間だ」という言葉は、「私は目が2つある人間だ」という言葉と同じくらい、当たり前すぎて話にならないというレベルのことなのです。

 

したがって、ネガティブになるということ自体も、温かいスープが時間とともに冷めていくのと同じように、何もしなければそうなってしかるべきという話なので、気に病むことではありません。

 

毎日をポジティブに過ごすためには、意図的に動くことが必要

 ポジティブさをキープするには、エネルギー(熱量)が必要です。

そのためには、自ら意図的に動くことが重要です。

 

自分から動くのはダルい、面倒と思っている人は多いかもしれませんが、意外なことに私たち人間には、自分から動くとどんどんエネルギーが高まって充実してくるという習性があります。

脳科学的にいうと、やる気のモトになるホルモン(ドーパミン)を放出する部位は、体を動かすと刺激されるそうです*2

 

実際、私もデスクワーク中に集中力が落ちてぼーっとしているときに、オフィスビルの下のコンビニまで歩いて行ったり、肩をぐるぐる回したり、ロープレしたりするとどんどん頭が活性化されていく実感があります。

そうすると、ネガティブな気持ちがどこかに消えて、「なんとなくいいことありそう」という気分になるんですよね。

 

先日も、引っ越しのために本を整理する必要があったのですが、最初は面倒だと思っていても、手をつけ始めたらすぐに没頭して、結局そのまま2時間くらいで一気に片付けてしまいました。全部で300冊くらいあったので、けっこうな充実感でした。

 

 意図的に動くためには、

  • やるべきことを先延ばしにせずどんどんこなす
  • 仕事の処理スピードを極限まで高めることにこだわる
  • 自分からよくしゃべる、発信する
  • 人に対して自分から話しかける、質問する、相談する

などを習慣にしてみてください。

 

「頭では分かっていても、それができないんだよなあ」ではなく、やらないからやる気が出ないしポジティブにもならない。行動が先にあって、ポジティブ感情は行動の後に来るのです。

 

まとめ:人間は元来ネガティブな動物であることを受け入れよう

ネガティブな気持ちになることは、生きる上でごく当たり前のことです。その自然の摂理をまず受け入れましょう。

ネガティブになったからといって、取り立てて騒ぐ必要もなければ、必要以上に悲観することでもありません。悩むに値することではないのです。

むしろ、ネガティブになること=「異常なこと」ととらえてしまうと、いざネガティブになったときに自己増殖の罠にはまってしまいます。

 

ポジティブになるためには、冷めたスープをレンジで温め直すのと同じように、意図的にエネルギーを加えていく必要があります。そのためには積極的に動いていきましょう!

それを1日、1週間、1か月と続けていくと、やがて「ネガティブな感情を抱いていた」ことすら忘れてしまうくらい、ポジティブな状態が定着していることでしょう。

 

いちいち落ち込んじゃう?大丈夫、あなたは何度でも立ち直れる。

こんにちは。kaakikoです。

 

自分は落ち込みやすい、ちょっとしたことですぐくよくよしてしまう…こんなお悩みを持っている方も多いと思います。

「渾身の企画書を上司に提出したらあっさりNGを出された」「人に強く言い過ぎた」「やろうと思っていたのに結局できなかった」「同期が自分よりも先に昇格して、自分が取り残されている」と、人生はいつもうまくいくことばかりではないですよね。

 

そこで今回は、9/25に開催された「落ち込まない自分、くよくよしない自分になる(by赤羽雄二氏)*1」の内容をもとに、落ち込みそうになったときにどう立ち直ればいいのかをご紹介していきたいと思います。

赤羽さんのワークショップにはもう何度も出ていますが、やはり会話のスピード感がとても良いですね。無駄なことを一切言わずに、よどみなく次々と質問に答えていくその姿を見ていると、将来自分もそのレベルになるぞ!とモチベーションがかき立てられます。

赤羽さん自身は非常に熱量が高い方なので、ちょっと元気になりたい方は是非セミナーに出てみてください!

 

 

落ち込んでいるときはとてもつらい

落ち込んだりくよくよしているときは本当につらいですよね。

 

私も、仕事でもプライベートでも落ち込んでしまうことがよくありました。

職場で、みんな一緒にランチに行っているのに自分だけ誘われない。飲み会で、周りの人だけが盛り上がっていて、自分だけ蚊帳の外に置かれてしまう。頑張って話に入ろうとしたら、その瞬間にみんなトイレに立ってしまい、自分1人がその場に取り残されてしまう。

たぶん周りの人から見れば些細なことだったと思います。しかし、私にはとてもショックでした。「どうして私は人に好かれないんだろう」と考えては、すぐにくよくよしてしまっていました。

単に人一倍被害妄想が強かったのかもしまれませんが、でもつらかった。

 

悩んでいるうちは、まだ余力がある状態

だれしも人生を生きていると、他人から見たら些細なことでも自分にとっては大きな壁のように感じてしまい、落ち込んでしまうということはあると思います。

しかし、覚えていただきたいことは、悩んでいる状態は、実は「暇である」ということです。

本当に仕事がパツンパツンで飽和状態のときは、悩んでいる余裕がありません。

やるべきことがたくさんあって、とにかく目の前の仕事をこなさなければ生きていけないという極限状態に置かれると、私たち人間は目の前のことに没頭するようになります。

 

したがって、悩んでしまったときは、仕事スピードを極限まで速くして仕事量をとにかく増やすことが重要です。

 

私自身も、「あと1時間で資料を作り終えないといけないとお客さんが来てしまう!やばい!!」と追い詰められているときは、「どうして人づきあいがうまくいかないんだろう・・・」と考えている暇はありません。1ミクロンたりとも。

それよりも、目の前の資料をどう作ろうかと考えていることで精いっぱいになっています。

 

悩んでいるときは、仕事量を増やして自分を極限状態まで追い込んでみる。もちろん最低限の健康管理は重要ですが、これは汎用的に使える解決手法です。

そうすることで、気づいたらいつの間にか立ち直っています。

 

事実と妄想は区別する

悩んだら、まずその悩みを「事実」と「妄想」に分けましょう。

いわゆる「頭では分かっているけれども、どうにも落ち込んでしまう」というときは、本来は小さかった1つの悩みが、ガン細胞のように自己増殖してしまっています。

つまり、事実に対する主観的な解釈(妄想)が次の妄想を生んでしまっている状態です。

 

したがって、まずは医者が患者の体からガン細胞を摘出するようなイメージで、事実と妄想を切り離すことが重要です。

私は今日セミナーでそのメモ書きをしましたが、書いてみると繰り返し出てくるフレーズがあります。それにより、自分が本当は何を望んでいるのかを知ることができました。

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セミナー資料より

真面目で一生懸命な人ほど、世間体や常識を気にして「こうありたい」よりも「こうでなければいけない」という意識にとらわれがちです。

振られた仕事は完遂させなきゃと考えて、出来もしないのに仕事を引き受けて抱え込んでしまう。本当は相手の話に興味ないのに、嫌われたくなくて一生懸命話を合わせるフリをしているうちに気疲れしてしまう。こういうこと、ありませんか。

 

しかし、自分の本当の望みから目を背けて人生を生きていると、やがて自分が何をしたいのかが分らなくなってきます。分らないくせに、どこか違和感を感じる。そうなると、何をしても楽しくないですし、自信をもつこともできません。

 

事実と妄想を区別したら、事実に対しては放置せずに解決させていきます。

たとえば、仕事柄英語力が必要なのに足りていないのであれば、躊躇することなく英語を勉強してください。業務知識が足りないなら本を読んだり先輩に聞いたりして、知識を増やしましょう。

 こればかりはメモ書きでどうこうなるわけではなく、実際に行動することでしか変わりません。

 

私の周りにいる「あまり悩まないんだよねー」というあっけらかんとした人は、だいたいこの「事実」の見極めが上手です。そして、自分が行動を変えれば事実が変わることを知っていて、結果は自分のコントロール内にあると思っているので、いつも自信満々です。

 

妄想に対しては、ゼロ秒思考メモの出番です。徹底的に様々な視点からメモを書いて、やっつけていきましょう。

 

事実と妄想の見分け方

※こちらは赤羽さんのセミナーでは明言されていないことでしたので、補足します。

 

事実と妄想の違いは、「ゆるぎない事象」なのか「自分の解釈」なのかです。

 

事実は誰が見ても同じ認識になるものを指します。感情的なニュアンスを含まず、一歩引いてニュートラルに観察しているようなイメージを持つとよいでしょう。

一方、妄想はあくまでも自分の主観的なとらえ方ですので、感情的なニュアンスを含んでいます。

 

また、事実や妄想とは別に「推測」というものもあります。

 

以下、例を挙げて説明したいと思います。

 

例)上司に、自分の作成した企画資料を目の前でビリビリ破られてしまった

 

■事実:

△)上司に企画を一蹴された

一蹴されたという表現には、事実と妄想が混同されています。

一蹴とは「問題にもせずあっさりはねつける」ことですが、これは自分の頭の中で事実を解釈した結果生まれた妄想です。

一方、「目の前で資料を破ったこと」は事実ですね。

△)上司に自分のアウトプットを馬鹿にされた

けなすという表現も同様に、事実と妄想が混在しています。

「自分の出した企画を上司に否定された」であれば事実ですが、今回はそこからさらに「馬鹿にされた」という主観的な解釈が加わっています。

 

■妄想:

〇)自分は上司に嫌われている、上司に無能だと思われている

→上司は一言も「君が嫌い、君は無能」とは言っていません。

言っていない以上、事実っぽく見えますが、単なる決めつけです。

〇)自分には企画力がない、低い

→企画力の高低は一概に言えないため、妄想だと考えてよいでしょう。

〇)上司に理不尽な対応をされた

→理不尽かどうかは自分の解釈の結果ですので、あきらかに妄想ですね。

多分上司は、「理不尽だ」とは微塵も思っていないでしょう。笑

 

【おまけ】

・「自分の資料の何が違っていたんだろう?データが違うのか?そもそもコンセプトが違うのか?」

→これは、「なぜ?」と原因を探る思考をしているので、事実や妄想ではなく推測です。

推測の場合は、なるべくその場で相手に質問して確認するようにしましょう。放置していると妄想に変わりやすいので要注意です。

 

ご説明したように、一つの思考の中には事実と妄想が混同されているケースが多いので区別する必要があります。それに加えて、事実に関して多かれ少なかれ「推測」が混じりがちです。

聞けばわかること、確認できそうなことはなるべく確認して推測を減らすほうが、より正確な事実と妄想の切り分けに役立ちます。

 

以上の話をまとめると、事実と妄想の見分け方はこのようになります。

  一概に正しいといえるか? 主観的な表現になっているか?
事実

観察したときに万人が同じ解釈をする

ニュートラルで、一歩引いた表現になる

妄想

そうともいえないという反論が可能

特定の人の立場に偏った表現を使っている

 

セミナーで書いたメモのタイトル

 今日のセミナーでは、以下のタイトルでゼロ秒思考メモを書きました。(一例)

もちろんどれも1分間計り、ノンストップで立て続けに書きました。

 

【落ち込んでしまう】

  • 自分はどういうとき、落ち込むのか?
  • 落ち込んで、通常どうなるのか?
  • なぜ落ち込むのか、分析してみると?
  • 何か傾向、パターンがあるか?
  • 身の回りで、落ち込んだりくよくよしない先輩、同僚、友人がいるか?彼らはなぜそれができるのか?

 

【くよくよしてしまう】

  • 自分はどういうとき、くよくよするのか?
  • どういうときはくよくよせずにできるのか?
  • くよくよせずに取り組めると、どうなるか?
  • なぜくよくよせずにすんだのか、分析してみると?
  • そこで学んだことは何か?いつもそうするには?

 

これらのメモを書いた結果、私の場合はこのような気づきを得ることができました。

 

【落ち込んだりくよくよする傾向・パターン】

  • 自分と他人を比べて、その差が埋まらないものに感じてしまう傾向が強い
  • 理想にどう近づいていくのか?の道筋がはっきり見えないと落ち込んでしまうことが多い。
  • 自分の良さや存在価値が感じられないときにくよくよしてしまう傾向がある

【学んだこと】

  • 理想にいたるまでの道筋を明確に描く癖をつける
  • 自分のよいところ、得意なこと、他人に価値を提供できたことを毎日リストにまとめてストックしておく

 

ちなみに、これらのタイトルは問題解決の流れそのものですので、メモ書きのフレームワークとしてそのままパクってしまいましょう。

 

立場を変えて他人の視点で見てみる

悩んだときは、今の自分にはない、新たな視点や考え方で事象を捉えることが重要です。

しかし、「自分の視点を変える」と言われても、ちょっと難しそうですよね。

視点を変えるコツは、「自分の役割(立場)を変える」ことです。ある役割になりきるということですね。

 

役割になりきるワークとして、後半では「3人1組のロールプレイング」を行いました。

3人1組のロールプレイングとは・・・

2人が「悩んでいる人」と「相談相手」に分かれて2分間会話し、それを1人のオブサーバーが観察するという役割を設けてワークしていきます。

そして、会話が終わったら、各々が気づいたことをフィードバックしていきます。

 

これは非常に効果的で、私はやってみて以下のことに気づきました。

  •  悩みを聴く側は、オウム返しや共感を徹底しないと全然聴いたことにならない。本音も出てこない
  • 客観的に見れば「ただ行動すればいい」というシンプルなことで、意外と悩んでいる
  • 悩んでいる人は、そもそも発言内容に事実と妄想が混同されている。
  • どうすればいいかという解決策は、本人の中ですでにもっていることも多い(今ある知識や経験で答えが出ることもよくある)

 

自分1人の視点だけではどんづまっていることでも、他人の立場に立った瞬間にモノの見方が変わります。そうすることで、悩みがふっと軽くなって、解決策が自然と見えてきます。

やり方のコツとしては、ゼロ秒思考メモで他人の視点を考えたり、他人とロールプレイングをしたりと、物理的にアウトプットしていくとよいです。

意識は形のない”概念”ですので、単に頭の中で悶々と考えていても、なかなか変わりません。

 

まとめ:私たちは、落ち込んだって何度でも立ち直れる

真面目で一生懸命な人ほど、理想と現実の乖離が大きいと、その大きさにつぶれてしまう傾向にあります。そういう人にこそ、「自分はいくらでも変えられる、立ち直れる」ことを知ってほしいと思います。

 

そのためには、

  • 自分を追い込んで、悩む暇をなくす
  • 事実と妄想を区別する
  • 他人の立場に立ってみる(ロールプレイングがお勧め!)

ことをやっていきましょう。

 

そうすれば、また今度落ち込んでも、立ち直っていけるようになります。

この記事が、悩んでいる多くの方に届きますように。

*1:『ゼロ秒思考』ブレークスルーワークショップ 第3回」

仕事に行きたくない!と思ったときにやる気を取り戻すシンプルな方法

こんにちは。kaakikoです。

 

「仕事に行きたくない」と感じる時期は、誰にでもあると思います。

 

仕事の日の朝、起きてから「よし!がんばるぞ!」と前向きになることができない。

 

職場の人間関係はごく普通にとれているし、仕事内容が嫌でたまらないというわけでもない。しかし、夜寝る時に「明日こそは頑張ろう」と思っても、結局朝になるとやる気が1ミリも残っていない・・・こんなことはありませんか。

 

私も、営業成績がどん底の頃は、毎日そのように感じていました。

顧客と面会することを考えるだけでも、逃げ出したくてたまらない。事故とか天災が起こってくれれば・・・という大変不謹慎な願望が、何度も何度も脳裏をかすめました。

 

そんなときに重要なことは、「仕事の定義を自分なりに変える」ことです。

ある物事の定義を変えることで、私たちのとらえ方は180度変わります。とらえ方が変われば、感情も行動も変わります。

実際私は、自社のビジネススクールの受講生のうち、仕事を再定義したことで、人生が180度変わった人を何人も見てきました。

 

そこで今回は、「なんとなく仕事に行きたくない」「仕事がつまらない」と考えてしまう方に対して、仕事をどう再定義すればやる気を取り戻せるのかのヒントをご紹介します。

 

 

仕事は「ゼロ秒思考を身につけるゲーム」

ゼロ秒思考とは、元マッキンゼー出身の赤羽氏が作った造語です。

その意味は、ずばり瞬時に物事を考え、素早くアウトプットする思考法のこと。

これが身につくと仕事の処理速度が格段に上がりますし、自分を素早く客観視できるようになるので落ち込むことが減ります。

 

 

面白くない仕事も、「ゼロ秒思考を鍛えるゲームだ」と再定義していくと、とたんに面白くなります。

仕事が楽しくなるシンプルな1つの秘訣を伝授する - ココカラゲンキ!

仕事を楽しめるようにする最大にして唯一のコツは、回答するまでの思考時間を極限まで短くすることです。

 

誰よりも速く一番最初に回答する、というレベルで。

なので、思考時間をゼロにして、質問を見た瞬間に即答することを常に狙います。

 

一番最初に答えを出した人は、他の人から参考にされるのでめちゃめちゃ目立ちます。仮に他人があとから同じような答えを出しても、極端な話「二番煎じ」とみなされ、あまり良い評価にはなりません。一番だからこそ意味があるのです。

 

逆に、二番手三番手になると、もうすでに誰かがやっていることを上回るアウトプットを出さなければいけませんし、一番でもないので目立ちません。面白さは皆無です。

 

仕事とは、「質問→思考→回答」の繰り返しで成り立っています。

ゼロ秒思考を鍛えるとは、質問されてから回答を出すまでの時間を極限まで短くしていくということ。そうすると脳内に圧がかかって、ぐっと集中力が高まります。

 

たとえば、

  • 1日の段取りを3分で作る
  • メールが来たら即レスする
  • 頼まれた資料作成は即日で仕上げて打ち返す
  • いつもは先送りすることをその場でサッと済ませる

ということを実行します。

 

このように、仕事をゼロ秒思考訓練の場ととらえていくと、面白さが変わります。

 

仕事は「自分の人間力を磨く場」

どんな仕事でも、楽なことばかりではありません。それどころか、非常に理不尽に感じることもたくさんあります。

そのときに、私たちはつい愚痴をこぼしたり、会社・上司批判をしてしまいがちです。

 

しかし視点を変えれば、仕事は「人間力を磨く場」だとも言えるのではないでしょうか。

人間力とは、人としての器の大きさとも言い換えられます。

 

たとえば、将来的に

  • プレッシャーがかかる場面であたふたとするのではなく、堂々とかまえられる。
  • 異なる価値観を持った人を排他的に扱うのではなく、理解と尊敬を示せる。
  • 失敗が連続したときに諦めてしまうのではなく、最後まで一貫して目標を追いかけることができる。
  • 知らない分野に対して無関心になるのではなく、好奇をもって面白がることができる。
  • もらえる給料や評価など「人からもらうこと」ばかりを考えるのではなく、組織に対して貢献しようとする。
こんな大人になっていけたら素敵ではありませんか。
 
ただの綺麗ごとのように思えるかもしれませんが、私としては、上記は全て「仕事」を通じて獲得することができると考えています。
仕事をただの「作業」ではなく、自分なりに意味づけしていくことで、想いをこめて仕事することができるようになります。
 
たとえば、
  • 緊張する会議=プレッシャーに強くなれる場
  • 職場の嫌な先輩や上司との付き合い=懐を拡げるチャンス
  • 退屈な事務作業=会社がコスト節約に貢献する場
  • ミスが多い部下の教育=自分の能力の再現性を高めるチャンス

というような感じです。

 

最後に:自分にとって価値ある定義を考えていこう

仕事の面白さや楽しさは、誰が与えてくれるものではなく、自分のアタマで作っていくもの。理不尽なのかどうかも、結局は自分の視点が全てを決めます。

 

「そんなのはただの綺麗ごとだよ」で終わってしまっても別にいいとは思いますが、

どうせ人生の大半を仕事に費やすのであれば、充実した時間にする方がいいはずです。

 

なので是非、今自分が従事している仕事を価値あるものになるように、自分なりに再定義してみましょう。

そうすれば、仕事に対するモチベーションが回復して、また頑張っていけるようになります。

 

 

トップ営業マンが日報に書いていることを一挙公開する

こんにちは。kaakikoです。

 

 

どこの営業部も数字には常に追われていますが、その中でも数字を書ける人とそうでない人が明確に分かれています。

 

私は、入社後数年は数字が全然かけず(毎月売上ほぼゼロです)、非常に苦労していました。

自分には何が欠けているのか。そもそも営業向いていないんじゃないか。次もうまくいかないんじゃないか。

毎日そんなことを考えては、会社に行くたびに憂鬱になっていました。

 

ある日、トップセールスをとりまくっていた先輩に、日報を見せていただいたことがあります。

そこに書かれていたことは、自分とは全く違うもので、最初それを見たときは衝撃をうけました。

 

今回は、トップセールスマンの先輩が日報に書いていた内容や特徴を紹介していきたいと思います。

 

 

整理されていて、とにかく読みやすい

まず真っ先に目についたことは、非常に読みやすいということ。

  • 1行空けたり改行したりしていて、段落が綺麗に分かれている
  • 字の大きさがそろっている(行をはみ出たりしていない)
  • 結論が明確。AなのかBなのかと、明確にスタンスをとっている
  • 理由も明確。文章のどこに書いているのか一目で分かる
  • 一文が短くて簡潔。接続詞を使って文章をつないでいる

というような特徴がありました。

 

一方で、ダメ営業マンだった自分は、

  • 段落がない
  • 行をはみ出したりしていて読みづらい
  • 一文が長く、結局何を言いたいのか分からない

といったように、ほぼ真逆の書き方をしていました。

 

日報には、その人の思考パターンがそのまんま反映されます。

なので、読みづらい日報を書いていた私は、対面で話していても「何を言いたのか分からない」ものだったのでしょう。

逆に先輩の日報は、しっかりと読み手の立場に立って書かれています。数字を書けたのも納得です。

 

明日への具体的な意気込みを宣言している

明日どんな結果を持ってくるつもりなのか、あるいは何をするのかを日報の中で宣言しています。

例えば、

  • 明日は朝一からアポをとって、それを当日につなげて受注する
  • お客さんと出会ってから10分のうちに3回笑い合う
  • 明日の2本のアポを両方とも受注する

というような感じです。

 

ポイントは具体的かつ断言口調で書いていることですね。

私がよくやりがちだったのは、「明日はしっかりと頑張っていきたいと思います」という、結局何をしたいのか分からないフワッとした内容を、希望的観測のようなニュアンスで書いていました。

 

そうではなく、明日の自分に対して強く約束するという気持ちで断定的に書くことが重要です。

 

ちなみに、その先輩は、対面の会話においても「~したい」「~できたらいいな」という表現はほとんどなく、「~する」というように、あたかもすでに実現が決まっているかのような言い方をよく使っていました。

かっこよかったなあ。自分もそういうことが言える人間になろう。

 

感謝の言葉を書いている

感謝の言葉をよく書いているというのも特徴的でした。

 

感謝というのは、たとえば

  • 今日は、非常にためになるミーティングをとっていただきありがとうございました。●●係長のおかげでこれまで悩んでいたことが晴れて、明日からまた数字を書けるイメージが明確にわきました。ありがとうございました。
  • 今日のお客様は、残業続きで忙しい中、頑張って仕事を調整していただき、ご来社いただきました。とてもありがたいし、非常に真面目で良い方でした。そんな彼には、人生を変えるような感動的なプレゼンテーションを絶対に打っていきます。
というような感じで、お客様や上司など、周囲の人に対する感謝の言葉であふれていました。人間性がにじみ出ますよね。こういう人の営業を受けたいなと素直に感じます。
 
私の場合は、切羽詰まっていっぱいっぱいになっていたので、感謝する余裕は一ミクロンもありませんでした。。。
 

部署に対する貢献の気持ちを書いている

自分だけではなく、部署に対する貢献の気持ちもよく書いていました。

 

今部署がどんな状況に置かれていて、その中で自分は何をすればいいのか。その思考の軌跡が伺えました。

 

例えば、

  • 今月の部の目標数字は100。月末まで残り1週間なのに、達成度はまだ85%です。このままでは、部全体の目標達成が危うくなります。なので、自分がここから先+5の数字を持ってこれれば、周囲の人にとって良い起爆剤になると思います。そのためにも、明日からまた数字を書いていきます。

というような感じですね。

 

同じ営業マンでも、部全体に対する目線を持っているのか、それとも自分ひとりの成績だけを見ているのかで、結果は180度変わります。

人間には、他人に対して貢献したいという根源的な欲求がありますから、自分の結果が部への貢献につながるということを理解できると、俄然やる気が高まりますよね。

 

最後に:トップセールスマンは「言葉の威力」を知っている

言葉は、「言霊」と言われるように、魂が込められています。

 

トップセールスを取り続けていた先輩も、もちろん商談がうまくいかなかったときもありました。

しかし、そういうときでも、明日に向かって強い決意の言葉を書いたり、周囲に対する感謝の気持ちを毎日日報に書き続けていたそうです。

そうすることで、意識に深く刻まれて、書いたことが本当に実現したといいます。

 

トップの成績をとるために、言葉のもつ威力を理解し、日報作成というルーチンタスクに言霊を織り交ぜていきましょう!