ココカラゲンキ!

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「相手の話が理解できない!」と思った時に役立つ3つの打開策

【この記事を読んでもらいたい人】

  • 会議で相手の発言を理解できず、だんだん進行についていけなくなる
  • つい上司からの指示を聞き間違えたり早とちりしてしまう
  • 複数人での雑談になると話が頭に入ってこないと感じる
  • 「話の何が理解できていないのか」が分からない
  • 上記のことが続いた結果、ひそかに自分に劣等感をもちはじめている

 

こんにちは。kaakikoです。

 

仕事をしていて、「相手の話が理解できない」と思ったことはありませんか?

プレゼンや会議の席、営業職であればヒアリングの段階で、相手の話をひたすら聞いて理解することがが求められますよね。

 

しかし、話を自分なりに一生懸命聴いても、

  • 情報が多すぎて、結局何を言っているのかよくわからない
  • 聴いたことを自分の言葉で伝えられない
  • 「そういう意味じゃない」と言われてしまう

と困ってしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

話を理解できないと、「私ってADHDかも?」「認知症かも?」など「普通の人よりも劣ってるんじゃないか」と不安になりがちですが、理解力の高さと頭の良しあしは、ハッキリ言うと、全く関係ありません。

人が情報を処理するメカニズムに沿って正しい対策を打てば、必ず理解力は上がります!

 

今回は、「話が理解できない…」と思った時に試してほしい打開策を3つ、レベル別にご紹介していきます。

是非、話を聴くときの参考にしてみてください。かならずや、理解力が上がることを実感されるでしょう。

 

 

レベル1:「例えば?」と投げかける

 「言っていることはなんとなく分かるけど、あまりイメージがわかない」ときは、

「例えば、どういうことなのか」と具体例に置き換えるようにしましょう。

 

私たちが何かを「理解した!分かった!」と感じるときは、ズバリ、イメージがわいたときです。なぜなら、私たち人間の脳が情報処理をするときは、情報を映像化しながら意味を掴もうとしているからです。

 

例えば、以下の単語が並んでいるとします。

 

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この単語をみた大半の方は、おそらく以下の画像のように、

海(で)私(が)魚(を)釣っている」

という映像を自然と思い浮かべたのではないでしょうか。

   

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逆に、「Meer」「Ich」「Zu」「Fisch」という単語が並んでいたらどうでしょうか。

 

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非常に理解しづらいですよね。

なぜかというと、過去習ったことのない未知の単語だからです(ちなみに、ドイツ語です)。

 

以上の例からも分かるように、私たち人間は、ある情報を見聞きしたときに、単語のもつイメージを想像して、それを手掛かりに理解しようとしているのです。

 

なので、話を聴くときには抽象的な単語を具体例に置き換える癖をつけましょう

 

たとえば、わたしの会社(社会人向け人材教育会社)の会議では「顧客満足を高める」という単語ががよく出てきます。

でもよく考えると、なんとなくわかったようで意外に曖昧ですよね。

 

これらの単語を具体的に置き換えると、

顧客満足をとるっていうことは、例えば

  • 『話がまとまらない』という課題を持っている受講生が、講義で扱うPREP法を使って上司に報告したら、『分かりやすい!』と褒められた。
  • それによって『もっと頑張ろう』と積極的に講義に通うようになり、
  • 講義の良い口コミも他の受講生に広めてくれるようになり、
  • さらに、他の学習コースの追加購入も検討するようになった」

 というようなイメージになります。

 

これくらい具体的になると、話の意図を間違えることはまずなくなります。
また、思考が前に進むので、議論も活性化していきます。
 
他にも、「なんとなく理解できるようで実は曖昧な言葉」というのはたくさんあります。
 これらの言葉は、ついサラッと聞き流してしまいがちですが、人によって全く異なる意味合いを持つこともあるので、注意しましょう。
 
このように、話が理解できないなと思ったら、「例えば?」と投げかけて具体例に置き換えていきましょう。
 
といっても、相手にストレートに「例えばどういうことですか?」と質問すると、「否定している」ように見られるので要注意です。
まずは自分の中で考えてみて、わからなければ
「なるほど~、…つまり、具体的にいうと、〇〇ということでしょうか?」
柔らかく確認するのをお忘れなく!
 

レベル2:話を図式化して、情報の関連性を「見える化」する

使っている言葉の意味は分かった。

でも、まだ理解できない。

 

そんなときは「話のつながりが整理できていないかも?」と疑うとよいです。

 

逆に、話を図式化して、情報の関連性を一目瞭然にすると、「今どこの情報について話しているのか?」がわかるので、非常に理解が進みます。

 

例えば、私が営業で面談したお客様(Aさん;20代男性、住宅リフォームの営業担当)の場合、最初のヒアリングのときに、今やっている仕事をこんなふうに説明していました。

 

僕の会社では「紹介案件」と「新規案件」というのがあります。

 

今は新規営業を担当しているんですが、そこではまずリフォームに関するセミナーを開いて、集客をしています。お年寄りがメインで、たまに40~50代の人も来ますね。

 

そこで興味を持った人には、「見積もりをしますがいかがですか」とフォロー電話をして、見積もりを希望した人に、家まわりをビデオで診断していくんですね。そこから商談をして契約まで持っていきます。

 

見積もりに興味持つ人は、「お試しで」という人もいますし、「前に担当した業者で満足できなかった」という人もいますね。

 

フォロー電話は先輩が主にやっていて、僕はビデオ診断以降を担当しています。

 

あとは「発客」といって、セミナーじゃなくて実際に飛び込み営業することもあります。でもこういう場合は最初めちゃくちゃ警戒心を持たれるので、リフォームに興味をどう引かせるのかってすごい大事なんですよね~。

 

 どうでしょうか。これだけ聴くと、言っていることはなんとなく分かるけれども、途中で混乱する人も多いかと思います。

 

そこで私は、話を聴くときに以下のように図式化しながら聴いていました。

 

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図のように、彼がやっている営業のステップを時系列で並べ、各ステップごとに矢印を使って補足情報(客層、担当者)を書きました。

この図を見せたら「そうそう、そういうことなんです」としゃべっていた本人はすっきりした顔になりました。そして、私自身も明確に彼の仕事内容を理解できました。

 

このように、話を図にしてみると、何がどう絡み合っているのか一目で分かるようになるので、すんなりと話が理解できるようになります。

 

図式化するうえで参考になる本はこちら!

レベル3:話のどこに重みを置いているかを意識する

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話を聴くときは、 相手が「話のどこに一番重みを置いているのか?」を考えることも非常に重要です。

 

なぜならば私たちは何かを判断するとき、時間やお金、そして個人の価値観など、相反する複数の制約条件に、常に優先順位をつけているからです。

 

例えば、エンジニアのシステム開発の世界では、「納期・コスト・品質」という3つの制約条件があります。

しかし、これらは常に相反します。コストを抑えると品質も制限される、など。

なので、「まずは納期、ついでコスト。そのなかでベストな品質で出してほしい」のように、制約条件に優先順位をつけて判断していくわけです。

 

つまり、何かの発言というのは、ある優先順位に沿って物事を判断した結果に過ぎないということです。

 

そんななかで、例えばAさんは「納期重視」なのに対してBさんが「品質重視」だった場合、Aさんが「品質は粗くてもいいから、3日後までに完成させてほしい」と伝えると、Bさんは「なんで?品質は大事っしょ」と反発するわけですね。

 

したがって、言葉のイメージが明確にもかかわらず、話がどうも食い違っているように感じるときは、お互いに優先している条件がズレているということを理解しましょう。

 

そのため、相手の話を聴くときは、常に「どこに重みを置いているか?」を考えることが重要です。

 

そのときに有効な具体的方法は、以下の2つがあります。

  1. 「AとBとCの中で、どんな要素が一番重要だと思いますか?」と、複数の選択肢を提示してその中から選んでもらう
  2. もしAという状況になったら、どれを選びますか?」と、状況を想定させる

 

1については、相手と本音を言い合える関係性が構築されている場合は有効です。

しかし、人間にはプライドがあるのでつい見栄を張るときもありますし、本人自身もよくわかっていない場合だと、本音は出てきません。

そこで有効なのが2です。

こうすると、相手はその状況を疑似体験するので、本当に重要だと思っていることがポロッと出てくるようになります。

 

例えば、私が営業でお客様にクロージングをかけるときに、こんな会話をすることがあります。

(注:私は、ビジネスコミュニケーション能力の講座を売っています)

 

  • 私(営業マン)「コミュニケーション能力は、先日〇〇さんがおっしゃった通り、公私問わず一生涯使えます。そういう観点で見たら、月々1万円だったら問題ないですよね?」
  • お客様「…うーん。そうですねえ…でもちょっと考えさせてください」
  • 「かしこまりました。具体的には、どのような点で検討されたいのでしょうか」
  • お客様「そうですね、金額がそこそこ大きいので、払えるかどうか不安です」
  • 「なるほど。金額面が不安ということですね。気持ちはよく分かります。それ以外に何か懸念点はありますか
  • お客様「いや、金額が一番ですかね」
  • 「承知しました。ちなみに、もし仮に、受講することによって、〇〇さんが一生涯使えるコミュニケーション能力を身につけて、年収を上げたり自信をつけられたとしましょう。もしそれが実現できれば、今回の額を投資する価値はあると思いますか
  • お客様「それはありますね」
  • ということは、金額が払えるかどうかというよりも、能力を身につけられるかどうかが一番不安ということですよね
  • お客様「あーそうですね」
 

①では、金額のほかに何が懸念なのかを聴くことで、「金額」という観点にどの程度の重みを置いているのかどうかを探ります。

さらにそこで終わらせず、②によって、本当に金額なのか?を再度確認しています。

そうすると、③で「お金じゃなくて、効果の大きさが本当の懸念点」ということが出てくるわけです。

 

このように、ビジネスシーンにおいては、質問を投げかけることで、相手が話のどこに重みを置いてるのかを探ることが非常に重要です。

 それができれば、話が理解できないという課題は完全になくなります。

それどころか、会議や商談、交渉の場面で、間違いなく主導権を握れるようになります。

 

まとめ:話の理解力=「頭の良し悪し」なんかじゃない

 いかがでしょうか。相手の話が理解できないのは、頭が悪いからでもADHDだからでもありません。れっきとしたメソッドがあります。

 

具体的には、

  • 話を図式化して、情報の関連性を整理する
  • 「具体的には?」と投げかけて、話を具体的にする
  • 話のどこに重みがあるのかを質問して確認する

という3点を実践してみましょう。

 

相手の話がすんなり理解できるようになり、人と会話するのが楽しくなります!

ぜひやってみてくださいね^^ノ