ココカラゲンキ!

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【保存版】「考える」ということが楽しくなる10の思考法

こんにちは。kaakikoです。

 

「考えが浅い」「自分の頭でちゃんと考えて」と言われたご経験はないでしょうか。

自分で考えろと言われても、「じゃあどうすればいいの!?」となりますよね。

 

そこで、今回は、「自分のアタマで考えよう」をご紹介しながら、考えることが楽しくなるためのヒントをお伝えします。

 

「自分の頭で考える」系の本は、外山滋比古氏や羽生善治氏などさまざまな著者によって書かれています。

そのなかでも今回の本で特筆すべきは、ちきりん氏のアタマの使い方を追体験できるというとこです。

なので、「思考法って難しそう・・・」と思っているような私でも、途中で挫折することなく最後まで非常に興味深く読めました。

 

今回は、kaakiko流の解釈を一部交えつつ、ちきりん氏が提唱する10の思考法をご紹介していきたいと思います。

kaakikoの備忘録も兼ねていますので、今回は全て紹介していきます。

かなーり長いので(^^;)、興味のある章からお読みください。

 

 

思考法1:知識があると「考えているつもり」になりやすい

ちきりん氏によれば、そもそも私たちが何かを考えるという行為とは、

「情報」を「それまで自分の中になかった新たな結論」に変換する過程を指します。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

このときに注意すべきなのは、「すでに知っている知識」ことが「思考」にすり替わりやすいということです。(以下太字はkaakikoによる加筆です)

Aさんは、日本のプロ野球についていろいろ知っているので、プロ野球ファンの年齢構成の変化についてデータを見たとたんに、さまざまな「知識」を自分の頭の中から無意識にひっぱり出してきています。

「日本のプロ野球界は、変革を嫌う超保守的な人達が牛耳っている」「最近はテレビ放映もめっきり減ってしまった」「いい選手はみんな大リーグに移籍してしまった」などの知識を、頭の中から出してくるのです。

そして、それらの知識に基づいて、今見たデータを自分の知識に合うように解釈し、「ほら、やっぱり日本のプロ野球の未来は暗い!」と断じてしまっています。だからファンの高齢化という、それ自体はいいとも悪いともいえない数字から、「悪いこと」だけを抽出してしまうのです。

これは思考ではなく、知識による思い込みです。

 

知識を単に当てはめているだけだと、思考停止(考えたふりをして満足してるだけ)して事実を曲解することになりかねません。

 

このような重要な指摘は、「独学の技法」は、21世紀型の知的戦闘力を高める超優良な指南書だでご紹介した「様々な領域を横断して知識を獲得する」という山口周氏のスタンスを補うような感じですね。

氏は、「さまざまな知識を持っていると、それらを組み合わせて独自の視点が持てるようになる」といった知識獲得のプラス面については強調していますが、知識と思考が混同するというマイナス面についてはあまり触れていません。

 

思考法2:情報収集するときは、最初に「QJD分析」をする

QJD分析はkaakikoの造語です。

  • Q(Question)=答えるべき質問
  • J(Judgement)=判断の仕方
  • D(Data)=集めるべき情報

ここでいいたいのは、結論を出すに必要な情報を最初に見極めるということです。

 

思考法1でも述べたように、情報収集が考えることの第1ステップですが、最終ステップで何かしらの結論が出ていなければ、その過程は「考えた」とは言いません。

 

結論とは、「AではなくBである」という判断です。

たとえば、「今日のお昼は(うどんじゃなくて)定食にしよう」「今年の夏は(山とかではなく)海に行こう」「この数字をグラフ化するなら(棒グラフではなく)円グラフにしよう」というように、結論とは常に意思決定の連続です。

 

意思決定をするためには情報が必要ですが、情報を取り扱うときに重要なことは、

「どんな情報を集めて、それが手に入ったらどんな質問に対してどう結論を出すか」=意思決定プロセスについて具体的に、予め決めておくということです。

意思決定のプロセスは曖昧なものではなく、文章に落とせるくらい明確にされていないと使えないのです。

たとえば、なんとなく「今日はお肉にしよう。中華料理をつくろうかな!」くらいの感覚で買い物に行けば、結局なんやかんやと要らない材料や調味料を山ほど買うことになります。

一方、「詳細なメニューを決め、その料理のつくり方を具体的に確認し、手順ごとに必要な材料と調味料をメモにリストアップしてから」買いに行けば、最低限必要な食材だけを買うことができるでしょう。

 

この話は私自身とても共感できることです。

卑近な例でいうと、私が先日携帯電話を大手キャリアから格安ケータイに乗り換えた際、通話し放題プランのオプションをつけるか否かについて迷っていました。通話し放題プランをつけると、通信料金に毎月800円が上乗せされます。果たしてこの800円を払う価値はあるのか?の判断に迫られました。

 

そこで、過去半年間分の月間電話料金がもし800円を超過しているようであればプランに加入しようと考え、実際に調べたのです。そうしたら、毎月ほぼ1000円弱であることが判明し、迷わず通話し放題プランをつけました。

 

以上の話をまとめること、こうなります。この順番が大事です。

  • 答えるべき質問(Q)=800円を払って通話し放題プランに加入すべきか?
  • 判断の仕方(J)=過去半年間分の月間電話料金がもし800円を超過しているようであれば、プランに加入すると判断する
  • 集めるべき情報(D)=過去半年間分の月間電話料金

 

このように、QJDに沿って判断軸および必要な情報を明確にしておくと、迷いなく最短距離で判断できます。

 

思考法3:情報自体よりも「判断軸」の取捨選択が重要

こちらは、思考法2の続きです。

世の中は複雑です。大事に思えることはたくさんあります。でも、だからこそ、「その中で最も大事なことはなんなのか?」という点を見極める必要があるのです。(略)

「あっちの利害もこっちの利害も!」と言っていたら、なにも決まらなくなります。なにも動かなくなるのです。

そのことに気がつき、判断軸を絞り込んだ人だけが結果を得ることができます。優先度の高い基準を選び、その視点だけから選択肢や事象を見ると、細部が省略され、本質的なポイントが浮かび上がります。

いつもブログで4500字以上書いてしまう自分には、非常に耳のイタい話ですw 

 

ちきりん氏は、このときに2×2マトリクスを使っています。

注目すべきなのは、氏が人間の資質と職業適性を考えるときに、「空気を読む力」と「我慢する力」という2つの判断基準だけを選択し、それ以外の判断基準を切り捨てているということです。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

ちきりん氏と同じマッキンゼー出身の赤羽雄二氏・勝間和代氏、あとはBCGとアクセンチュアで活躍した三谷氏も異口同音に、マトリクスを使って整理することの重要性を述べています。

ゼロ秒思考[行動編]―――即断即決、即実行のトレーニング

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特別講義 コンサルタントの整理術

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もちろん、2×2マトリクスはあくまでも道具にすぎず、一番重要なことは「今一番重要な判断基準は何か?」と一度考え、その判断軸だけに沿って物事を眺めるということです。

そうすることによってようやく結論が導かれていきます。

 

思考法4:所与の判断軸に従うのではなく、独自の判断軸で勝負する

ビジネスの世界では、この「新たな選択基準=新たなフィルターを提示する」ことを、「ゲームのルールを変える」といいます。従来は価格と機能で競い合うゲームだったのに、明日からはデザインでの競争がはじまる。もしくは、今までは機能の多さで競っていたのに、あるときから機能の少なさが競われることもあります。これが「ゲームのルールが変わる」という状態です。

自らルールを変えることなど思いつきもせず、従来のルールの中で必死に勝利を目指すのもひとつの方法でしょう。しかしそれは時に、果てしなき消耗戦につながります。自分達が得意な分野で勝負ができるようにゲームのルールを変える工夫をしてこそ、努力が正当に報われる世界に持ち込めるのです。

 この発想は、前述の山口周さんのそれとほぼ同じです。自分独自の視点で勝負するからこそ、他の人では思いつかないようなイノベーションが生まれるわけですね。なんのために思考法を使って、自分のアタマで考えるの?と言ったら、その答えはまさにそこにあります。

 

こうして考えると、自分ならではの判断軸や強みを認識できない人は、他人が作ったルールに従うしかないともいえます。

 

よく、「仕事をするのは生活費をかせぐため」と考えて、不平不満を言いながら仕事をしている人がいる一方で、自分の強みを使ってブログを書き、本を出したりオンラインサロンを展開して、本業とは別に月数十万稼いでいるいる人もいます。

 

どちらが一概に良いか悪いかは言えませんが、両者の分水嶺は「他人が作ったルールの中で必死にがんばっているだけ」なのか、「自分のフィールドに持ち込んでいるのか」にあるように思います。

 

思考法5:反射的に「なぜ?」「だから何?」を問う

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考えるということは、必ず質問から始まります。質問がなければ結論も存在しえません。

ここで大事になる基本の質問は「なぜ?」と「だから何?」です。

「なぜ?」は物事の背景や本質を探る質問、「だから何?」はこれから起こりうることを予測し、とるべき行動を考える質問です。

 

ビジネスでは常にこの2つの質問が肝要です。

たとえば「お客さんからクレームを受けた」という事実が発生すれば、「なぜクレームが起きたのか?」を考えなければ再発防止ができませんし、「だから何をすればいいのか?」を考えなければ、クレームを出したお客さんに適切に対応することができません。

 

先ほど「思考は情報から結論を出すプロセス」と書きましたが、そのプロセスで求められることは、kaakiko個人の見解でいえば、

「1つの点(情報)から線(背景)を復元すること」=「今は目に見えていない物事の過去と未来を想像すること」

だと思います。

情報をもとにして、目に見えないものをいかに手繰り寄せられるか。そこに、その人ならではの価値が生まれます。そのために思考法が存在するといっても過言ではありません。

 

あ、でも会話で使うときは要注意ですよ、、、ストレートな「なぜ?」という質問は、ときに反論しているような印象も与えますので。

 

思考法6:情報を「縦」と「横」の軸で比較する

縦とは「時系列(歴史、プロセスなど)」です。横とは「他者」です。

根底にある考え方とは、比較することで思考が前に進むということだと解釈しています。

 

私たち人間は、物事を比較して相対化しないと意味を見出すことができません。

 

例えば、「100万円」という値札のついた商品を見たときに、「高い」と思うのか、それとも「安い」と思うのかは、その値段を何と比較したのかによって変わります。鉛筆1本が100万円と聞けば「たっか!」となるでしょうし、新築の一戸建てが100万円であれば「やっす!!」という反応になるでしょう。

 

情報を比較するときは、縦と横の基本軸を使っていくと、意味ある示唆を得られるようになります。

 

ちきりん氏の本では、第二次大戦後の各国の経済発展の歩みを横に並べることによって、繁栄の時代が「戦勝国ー敗戦国ー共産国」に移り変わっていることを発見しました。もしかすると、その時々を席巻する経済大国は、周期的かつある一定のルールのもとに移り変わるのかもしれません。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

 比較する対象次第では、独自の切り口で分析を行えたり、興味深い結論に至ったりすることが多々あります。

個人的に、比較によって面白い分析をしている記事は以下です。

 

一時期世間を騒がせた東京医大の入試操作事件をきっかけに、

「公平さとは何か」という質問(命題)に対して、日本と中国それぞれの入試制度の違いを比較して考察しています。よかったらぜひ見てみてください。

 

思考法7:データはとことん追い詰める

ひとつのデータをみたら、それが何を意味しているのかをよく考える粘り強さが重要です。

 

たとえばちきりん氏の例を見ると、

警察庁の発表では、自殺の原因で最も多いのは健康問題、ついで経済・生活問題」という要約文をそのまま真に受けず、

「あれ、でも男女別でみると、男性の自殺動機のうち健康問題と経済・生活問題は拮抗しているよね。女性の場合は経済・生活問題で自殺する人は皆無なのに

と一歩踏み込んで考えています。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

 このように、与えられたデータをみて「へー」で終わらせてはもったいありません。

「それってつまり何を意味しているのか?」をもっと追求していくことが重要です。それが「自分のアタマで考える」ということです。

 

これに関しては、いちおう思考法とは名付けていますが、技術というよりも「分からないものを明確にしたい」という知的粘り強さであり、態度(心の姿勢)の要素に近いですね。

たぶん、ちきりん氏のような論客と普通の人の大きな違いは、こういった「態度」にあるような気がします。

 

その差を埋めるためには、読書が一番てっとりばやいでしょう。

読書といっても単に情報を仕入れるためではなく、著者と知的格闘をするというようなイメージです。

  • 著書がどんな情報に対して、どんな角度からツッコミを入れているか
  • そのツッコミに対してどんな論拠を使って結論を導いているか
  • そのプロセスを「自分だったら同じ情報を見てどう考えるのか」と比較する

というような作業をコツコツ繰り返していくことが大事だと思います。

 

思考法8:ありうる可能性を網羅的に考える

質問に対して正しく結論を出すためには、ありうる可能性をなるべく網羅的に列挙することも重要です。

網羅的に考えたいときは、「思いつくものをとりあえずリストアップする」足し算的発想ではなく、「構成要素を少しずつ分解していく」割り算的発想が有効です。

 

例えば、ちきりん氏は、政府による生活保護支給費を減らす対策を以下のように考えたそうです。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

もちろん実現性も大事ですが、ビジネスは答えが見えないからこそ、必要な箇所については一度網羅的に考えると、結論に対する納得度も高くなりますよね。

 

なお、網羅的に考えるときは、1人で考えようとしてもモレが生じやすいので、何名か集まってワイワイ話し合いながら分解をしていくとよいでしょう。

 

思考法9:考えるときは、事象のレベルをそろえる

 よく統計データでは、「人口10万人あたり何%」、などという単位が使われています。それは、国や地域によって人口が異なるため、絶対数で算出しても比較ができないためです。

 

このように、考えるときには、考える対象や事象のレベルをそろえることが非常に重要です。

 人と議論をするときも同様です。

 

先ほど思考法5で「網羅的に考えるときは、1人で考えるとモレが生じやすいので、何名か集まってワイワイ話し合いながら分解をしていくとよい」と述べましたが、複数人で議論していると、会話がかみ合わなくなるケースが頻発します。

 

その場合は、まず「話のレベルが合っていない」と思ってよいでしょう。

ちきりん氏は、本書で以下のような事例を取り上げています。

Aさん「何回も契約更新を繰り返して、同じ職場で5年も働いているのに正社員になれず、有給休暇もボーナスももらえず、不安定な立場に置かれている人がいるのはおかしい。こんな非正規雇用契約は禁止すべきだ」

 

Bさん「でも、契約社員として一定期間だけ働きたい人も世の中にはたくさんいるんですよ。全員が全員、正社員になりたいわけではありません。働き方の多様性も確保する必要があります。」

 AさんもBさんも、それなりに筋の通った主張をしていますが、Bさんの回答はAさんの主張への反論になっていません。

 

実は、Aさんは、Bさんのそれと全く違った次元の領域で発言しているのです。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

 このように、「話のレベルを合わせる」という考え方はすごく重要です。

お互い何を前提にしているのか?どの切り口から意見を述べているのか?こういった部分は暗黙の前提になりやすいので注意です。

 

会議などではつい声の大きい人の主張に飲み込まれそうになりますが、冷静に話の次元を合わせることを徹底していきましょう。そのときは、空中戦だとすぐ話が混乱するので、図を描いていくと◎です。

 

話を聴くときに相手が立っている前提を確認するという話は、以下の記事でも述べていますのでぜひ参考になさってください。

 

思考法10:データを図にして視覚化する

視覚化とは、図(チャート・グラフ)にするという意味です。

 

図を使うメリットは、何も他人に分りやすく伝達できるというだけにとどまりません。

言葉だけでは表わしにくい微妙で複雑なニュアンスを、見事なまでに表現できるということが、図のもつ一番大きな特長です。

 

図を使うことによって、以下3つのメリットが得られます。

 

図のメリット①:「分かったつもりになっていた」ことがより深く理解できる

言葉で「仕事は人生においてとても大事だ」といわれると、「たしかにそうだね」となんとなく分ったような気になります。

しかし、「とても大事だ」という言葉は、いったいどのレベルの話をしているのでしょうか?そのニュアンスは、文字だけでは見えてきません。

 

そこで図を描いてみます。図にするとAなのかBなのか、どちらのことを言っているのかまで必然的に踏み込むことになりますので、曖昧な理解では図が書けなくなります。

その結果、文字だけよりもはるかに理解が深くなります。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

 

図のメリット②:現状把握が正確にできる

 たとえば、家計簿をつけるときも、任意の小項目ごとに分けてグラフにすると、知りたい現実が一目瞭然になります(ここでは、小計を抜きだす階段グラフを使っています。ちきりん氏おすすめのグラフ)。

図62を見ると、支出合計のうち1/3が趣味に使われているということ、変動費は4割弱であることが分ります。そうすると、無駄な出費を減らしたいときに、何がコストを圧迫しているのかが分ります。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より

同様に、図64では電気料金もグラフにしています。

夜間と昼間という単純な分け方だけではなく、夜間の電気消費量も小計ごとにグラフにして一覧で並べていくと、もっとも電気代がかかっている箇所もすぐ判明します。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より。電気料金の内訳が一発で理解できるので、どこで電気を節約すべきかがすぐ判断できる。
図のメリット③:戦略を考えられる

思考法1のところで、「所与の判断軸に従うのではなく、独自の判断軸で勝負する」と述べました。しかし、独自の判断と言われても、困る方も多いのではないでしょうか。

 

そこで図の活躍です。

全体を図で描くことにより、自分が勝負できるフィールドが探しやすくなります。

たとえば、出版業界でいえば、販売代金のうち半分以上は、出版会社ではなく製本業者、問屋(取次)、そして書店に分配されます。これらの業者に対する手間賃が書籍代に含まれているのです。

もし電子出版であれば、製本(印刷)もリアル店舗を持つ書店への納品も必要なくなります。その分値段をカットできますから、ここに商機が見出せそうです。

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出典:「自分のアタマで考えよう」より。出版業界の利益配分のうち、電子書籍が差別化できる箇所が黒で表示されている。

 今はかなり現実を単純化して考えていますが、このように図を使うことで思考が促進されていきます。

情報を見たら、図を描きながら整理していきましょう。

 

まとめ:考えることを楽しめるようになる10の武器

いかがでしたでしょうか。

 

私たちは、社会に出ると上司や先輩から常に「自分のアタマで考えろ」と言われます。

 

それほど大事なことにも関わらず、日本では大学生になってからようやく、ゼミや論文執筆を通じて思考法を学び始めます。

逆にいうと、高校までの12年間の教育は、単に大学受験に向けて、情報をどれだけ正確に速く暗記できるかどうかが問われているにすぎません。

もちろん副次的に思考法を学ぶことはできても、物事を柔軟に検討して自分で判断する、という本来の意味での思考訓練は、本格的に受けたことがありません。

 

だからこそ、大人になって思考することを求められると、苦痛に感じるのです。

 

しかし、雑学番組やクイズ番組がお茶の間のTVを賑わせていることを考えれば、私たちは本来考えることが好きなのです。考えることによって、これまで見えなかったものが目に見えてくるようになったり、知らなかったことを知れたりする瞬間は、誰しもが心躍るものです。

 

したがって、今回ご紹介した思考法をぜひ自分なりに縦横無尽に使いこなして、考えることを楽しんでいきましょう!

  1. 知識があると「考えているつもり」になりやすい
  2. 情報収集するときは、最初に「QJD分析」をする
  3. 情報自体よりも「判断軸」の取捨選択が重要
  4. 所与の判断軸に従うのではなく、独自の判断軸で勝負する
  5. 反射的に「なぜ?」「だから何?」を問う
  6. 情報を「縦」と「横」の軸で比較する
  7. データはとことん追い詰める
  8. ありうる可能性を網羅的に考える
  9. 考えるときは、事象のレベルをそろえる
  10. データを図にして視覚化する

 

また、より深く理解したい方は、ちきりん氏の本もぜひ読んでみてくださいね。