「仕事が遅い」は二度と言わせない!仕事を高速化する4つの段取り術
こんにちは。kaakikoです。
仕事していると常に時間に追われますよね。
社会人のみなさん、こんなご経験はありませんか。
- 忙しく働いて残業もしているのに、結果が思うようについてきていない
- 徹夜で資料を仕上げたのに、上司から書きなおしを命じられた
- 締切前にバタバタしがち
1つでも当てはまる方は、ぜひ今回ご紹介する「段取り術」をマスターしましょう。
ズバリ、究極の段取り術である『仕事の結果は「はじめる前」に決まっている』を紹介します。
著者の大嶋さんは、元マッキンゼーの方です。この本は、著者がマッキンゼー時代に鍛えられた仕事術をもとに、実際に仕事に着手するまえの「段取りの仕方」について書かれています。
マスターすれば、周囲が舌を巻くような超高速で仕事できるようになるでしょう。
大嶋さんの本は話し言葉で書かれていて明快なうえ、今すぐに取り入れられるものもたくさんあるので、内容を4つに絞ってご紹介していきたいと思います*1
- 生み出したい価値を詳細に設計する
- 仮説を立てて、最も大事なことにリソースを集中させる
- 最終成果物を具体的に設計する
- 全体の段取りをもれなくダブりなく設計する
- まとめ:仕事に着手する前に段取りを組むクセをつけよう
生み出したい価値を詳細に設計する
仕事に着手するときは、手始めに「その仕事によってどんな価値を生むのか?」を具体的に設計して、必要であれば関係者とすりあわせておきます。
具体的にといえば、真っ先に使えるフレームワークが5W1H。
いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どうやってという項目ですね。
ここに沿って情報をまとめていきます。
例えば企画書を作成するときは、闇雲に考えずにまずは、
- どんな人の【だれが】
- どんな課題を解決するものなのか【いつ・どこで・なにを】
- 企画書の内容を実現すると、どんな価値が生まれるのか【なぜ】
をリアルに考えます。
このブログ記事の場合は、
- デスクワークの仕事をするときに【いつ・どこで】
- 無計画に思いついたことから着手して無駄が多かった人が【だれが】
- 段取りのノウハウを知って業務に取り入れ【なにを】
- 正しく仕事を設計できるようになる。また、仕事が楽しいと感じられるようになる【なぜ】
ことに価値を置いています。
そして重要なことは、自分がそれにわくわくできるかということ。
価値は、他人から与えられているものでは良い仕事はできません。自分自身で考え抜くことによって、はじめて価値を生み出そうという意欲が高まります。
仕事を始めるときは、能動的に価値を考えて具体的に価値を設計しましょう。
仮説を立てて、最も大事なことにリソースを集中させる
一般的に「仮説を立てろ」と言われますが、その真意は一番重要そうなことを見極めて、そこに思考のリソースを投入する。あとは切り捨てるという取捨選択の発想です(大嶋さんは『ミニマム思考』と呼んでいます)。
「どうすれば価値を生み出せるのか」について仮説を立て、検討すべきことを絞って検証することで論拠を積み上げていきます。
なお、仮説を立てるときのコツは、この2つ。
-
超具体的に(5W1Hで)
-
一文でまとまるように
とくに1については、具体的でなければ検証できません。半分あてずっぽうでもいいので、とにかく具体的に表すことが重要です。
例えば「今から30分以内に、お菓子メーカーの新規事業を考えて」と言われたら、消費者のセグメントごとにしらみつぶしに市場調査をしている暇はありません。
そこで、仮説思考の登場です。
まずは「50代の男性にだったら休憩中に食べてもらえるような、コーヒーにも合うお菓子が売れるのでは?」と、ざっくりデータを見つつも仮説を立てていきます。
そして今度は、社内の50代の男性をつかまえて、仮説で考えたようなお菓子が欲しいかどうか、お菓子を食べたくなるのはどういうときなのかなどとヒアリングして検証していきます。
仮説思考についてはいろいろなコンサル本で触れられていますが、本書では実例を使いながら分かりやすく解説しているので、初心者に優しいという点で非常に評価できます。
最終成果物を具体的に設計する
自分たちが出したい最終成果物は何?を詳細に設計します。
最終成果物が曖昧だと、作業を進めると意外と忘れやすいものです。また、出戻りが発生して膨大なタイムロスにつながります。
例えば、仕事の報告書を書いているときも、書いているうちに「あれもこれも」と盛り込みたくなってしまい、結果的に自分が何を言いたいのか見失ってしまう…というのはよくある話です。その結果、せっかく苦労して書いた文章をほとんど削除するという事態にもなりかねません。
そのため、出すべき最終成果物*2を具体的に設計しましょう。
たとえば、企画書であればこんなイメージになりますね。
著者は、資料は「3の3乗でまとめる」と述べていますが、基本は全て3つのポイントにまとめると覚えておけばOKです。
成果物を設計する具体的な方法については、赤羽雄二さんの「アウトプットアプローチ」が有効です。こちらは、企画書などの資料作成に特におすすめな手法です。
こちらも併せてご覧ください。
全体の段取りをもれなくダブりなく設計する
最終成果物を設計して照準を合わせたら、作業全体の段取りを設計します。
仕事が遅い人は、たいてい目の前のことや思いついたことから作業を始めてしまい、一番重要なことや時間がかかることを後回しにしてしまいがちです。
そのため、最初から全体像を把握して、常に全体の動きを意識しながら仕事を進めていきましょう。
たとえば、企画という仕事であれば、こんなふうに段取りを設計します。
なお、全体像を設計するときは、以下3つのポイントを押さえることが重要です。
- やるべきタスクがもれなく網羅されている
- タスクの期限が決められている
- 最終成果物が明示されている【注目!】
- 1,2,3が一目で分かるように視覚化されている
ちなみに、全体像を把握するには、やっぱりガントチャートがお勧めだそうです。
ガントチャートは、ITエンジニアなどプロジェクト単位で仕事をする方にはお馴染みですが、ポイントは最終成果物の列を加えるということ。
一般的なガントチャートのテンプレートだと、タスクや進捗状況の列はあっても、最終成果物の列はありません。しかし、最終成果物の列を加えることにより、コミュニケーションの齟齬を軽減し、作業スピードを上げることができます。
まとめ:仕事に着手する前に段取りを組むクセをつけよう
仕事を始める前に考えるべきことは4つあります。
ここまでの内容をまとめると、こんな感じになります。
- 出したい価値を設計する
- 価値を生み出す方法について仮説を立て、検討内容を絞る
- 最終成果物を設計する
- 全体の段取りを設計する
そして、どれもポイントは具体化(5W1Hで整理する)です。
正しい段取りを理解し,実行することで、確実に仕事が速くなります。
ぜひお試しください!