あなたのパフォーマンスを180度変える「思い込み」の効果
みなさんこんにちは。kaakikoです。
この記事を開いたということは、「もっと仕事のパフォーマンスをあげていきたい!」と思われていることだと思います。
2018年のワールドカップ(W杯)ロシア大会、日本対コロンビア戦における日本の歴史的勝利に勇気づけられ、「私も頑張ろう!!」と奮起した方も多いことでしょう。
(ちなみにこの勝利は、開催地の名をとって”サランクスの奇跡"と呼ばれています)
そこで今回は、パフォーマンスに大きく影響を与える大きな要素として、「思い込み」の効果についてご紹介していきます。
思い込みは絶大なる効果を発揮するので、ぜひ使いこなしていきましょう!
思い込みによって結果が180度変わる
思い込みとは、「自分にとって何を当たり前にしているか」です。
私たち人間は、思い込みの世界に生きているといっても過言ではありません。
一般的には、「思い込みが激しい人」という言い方があるように、思い込みという言葉はあまりポジティブな印象をもたれていないようです。
しかし、使い方次第では、私たちのもつ潜在能力を引き上げるものにもなるのです。
技術力は変わらなくても、思い込みによって、結果はいくらでも変わってきます。
1954年に、ロジャー・バニスターというイギリスの選手がいました。
彼は科学的トレーニング方法によって1マイル走(1600m)で4分を切る記録をたたき出し、1923年に更新された世界記録を31年ぶりに塗り替えました。
実は、「1マイル走で4分を切る」ことは、人体の構造的に不可能だと医学の世界でずっと言われていました。
なので、世界中のトップランナーたちも、「1マイル4分」を「brick wall(れんがの壁)」としてと考え、「エベレスト登頂や南極点到達よりも難しい」と考えていたそうです。
しかしバニスターは、実績によって可能だと証明してみせたのです。
話はここで終わりません。
実は、バニスターが「4分の壁」を突破したその年、立て続けに23人の選手が4分を切ったのです。
とはいっても、この23人の身体能力が1年で急激に伸びたのではありません。
「4分は無理だ」という思い込みが彼らの能力発揮を制限していたのであり、その思い込みが覆されることで、過去の自分からは想像もできなかったような成果を残せたのです。
この話はメンタルトレーニングの世界では有名な事例ですが、実は最近のスポーツ界でも同様の現象が起こっています。
2017年9月に、桐生選手が100m走で9.98秒という記録を出しました。
100mで10秒以内の選手は、1998年12月の伊東浩司選手(元日本記録保持者、10.00秒)以降の約10年間、誰にも破られることがありませんでした。
しかし桐生選手は、見事その「10秒の壁」を突破したのです。
面白いことに、桐生選手が記録を塗り替えたそのちょうど3か月後、山縣選手も10.00秒という記録をたたき出したのです。
惜しくも9秒台には届きませんでしたが、10.00秒といえば、約10年ものあいだ難攻不落だった日本記録です。それをたった3か月で塗り替えたのです。
もちろん、3か月で山縣選手の身体能力が爆増したのではありません。彼の能力を制限していたのは、まさに「10秒以内って無理だよね」という思い込みでした。
思い込みが外れたとたん、彼はもともと持っていた潜在能力を引き出し、元日本記録に並んでしまったのです。
このように、思い込みによって実績が180度変わる例というのは、スピーツ界でよくあることです。
つまり、ポジティブな思い込みは、その人の持つ能力を拡張させることができるのです。
その力を眠らせておくのは、ちょっともったいないと思いませんか。
プレッシャーが大きいほど、自分がやってきたことを信じきる
画像出典:【コラム】“メンタルが弱い”からの脱却、自分と戦い続けた香川真司が“頼れる10番”に | サッカーキング
思い込みの力を使って潜在能力を発揮するには、「自分を信じること」が重要です。
さらに言えば、自分自身がやってきたことをどれだけ信じきれるかが勝負を分けていきます。
2018年ロシア W杯で、日本はコロンビアとの開幕戦に2-1で勝利しました。
開戦前のFIFAランキングでは、日本は61位。対するコロンビアは16位と、両者の間には圧倒的な差が開いていました。
そのコロンビアとの試合開始後、わずか5分で日本はPKで先制点を決め、一気にペースを作っていきました。そのPKを成功させたのが「香川真司」です。
サッカーファンにとっては周知かと思いますが、もともと香川選手は、相対的に見て決してメンタルが強い方ではありませんでした。
香川のPKで思い出されるのが、2015年のアジアカップ準々決勝だ。UAEとの一戦は1-1のままPK戦に突入し、「6人目」のキッカーとして登場したのが香川だった。しかし、背番号10が自信なさげに放ったシュートは左ポストに直撃。香川はその場に崩れ落ち、しばらく動くことができなかった。
香川はメンタルが弱い――。世間がそんなネガティブなイメージを強く抱くようになったのはこの頃からだろうか。思えば、主力として期待されながら無得点に終わったブラジル・ワールドカップ以降、香川は「代表では輝けない」、「大舞台に弱い」と言われ続けてきた。悲壮感漂う表情や、自分の不甲斐なさにうつむく姿をこの4年間で何度見てきただろうか。
正直に言えば、コロンビア戦の先発は本田圭佑がいいと思っていた。たとえ低調であっても、過去2大会の初戦でゴールを決めてきた勝負強さや、鋼のようなメンタルが、重要な初戦には必要なのではないかと。だから、香川がPKスポットに立った時は、「本当に大丈夫か?」と不安がよぎった。あの場面を振り返った原口元気も「サコくん(大迫勇也)が蹴ると思った」と明かしている。
このように、決して高い期待をされていた方ではなかったのです。
しかし、彼はやってのけました。
感情に押しつぶされそうになる自分に勝ったのです。
だが、そんな不安を香川は一蹴りで払拭してみせた。客席の大多数を占めたコロンビアサポーターから地響きのようなブーイングが沸き起こる中、細かいステップを踏んで冷静にGKのタイミングを外し、ゴールネットを揺らした。
香川の時間はブラジルW杯で止まっていた。自分の力不足を嫌というほど痛感させられた大会だった。
「でも、4年前があったから、このロシアがある。あの経験はすべてプラスになっているし、そこからの4年間でいろいろなプロセスを経てここにいる。自分がここまでやってきたものを信じてやるだけ」。
どんなに強い逆風にさらされても、ただひたむきに自分自身と戦ってきた。
この4年間で味わってきた悔しさや苛立ち、そしてロシアで戦える喜びや楽しさ……。コロンビア戦が近づくにつれて膨らんでいくそれらの感情を、香川は必死にコントロールしていたという。「いろいろな感情が出てきてしまって。それを抑えるのが大変でした。この1試合に集中すること、ピッチでいつもどおりにやり続けること、それだけを自分に言い聞かせてきた」。ゴール後に上げた雄叫びは、自分の中に押さえ込んだ感情がすべてあふれ出た瞬間だったように思う。
出典(上下引用ともに):【コラム】“メンタルが弱い”からの脱却、自分と戦い続けた香川真司が“頼れる10番”に | サッカーキング
感動の瞬間はこちらの映像をどうぞ!香川のPKはちょうど[0:27]あたりです。
世界的舞台に立つ選手といえども、大きなプレッシャーにさらされると、さまざまな感情がこみあげて自分に負けそうになります(そりゃ、彼も人間ですからね...)。
そういうときほど、香川をならって、自分がやってきたことを信じきることが重要です。だからこそ、全力を発揮できるのです。
もちろん、自分を信じきるためには、「これ以上できない!」と思うほどの努力が必要なのは言うまでもないです。
メンタルコントロールの習慣をもとう
私たち一般ビジネスマンは、スポーツ選手と同じくらい結果が問われる世界にいます。
にもかかわらず、彼らほど精神状態を徹底して管理している(メンタルコントロールしている)人の数は意外に少ないように思います。
むしろ、「私にはそんなことはできない」と尻ごみしてしまう人の方が多いのではないでしょうか。
この事実は何を指しているかというと、まだまだ「自分のメンタルを自分でコントロールする」ということがあまり一般的ではないということを意味しています。
最近ようやく瞑想やマインドフルネスなどが定着しつつありますが、それでも継続的に実践して自分のメンタルを理想的な状態にキープしている人は多くはありません。*1
キューバ革命の指導者チェ・ゲバラは「人は、毎日身だしなみを整えるのに、なぜか心を整えることはしない」と言います。
だから多くの方は私を含めて、落ち込んで自信をなくしたり、あるいはイライラしたりするのでしょう。近年は心療内科の患者が増えているといいます。
しかし、もし仮に幼いころから「心を整え、自分を信じる技術=メンタルコントロール」を学ぶ機会があれば、きっと心療内科の世話になることもなかったはずです。
パフォーマンスを上げるために、
- 思い込みの力を理解する。
- 自分の行動を信じる(そのために、できるだけのことをする)。
- 自分のメンタルコントロールを習慣にする。
ぜひ、やってみてください。きっと、人生が大きく変わっていくはず!
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