【出世したい人必見】役職者と一般社員のもつ視点の違いを解説する
こんにちは。kaakikoです。
先日、私が勤めている教育部門で、全国のサービススタッフが集まって顧客満足度向上に関する会議を行いました。
スタッフの中には、主任・係長・課長といった役職付きの方もいれば、一般社員の方もいます。
面白いことに、両者の視点が顕著に異なっていたので、ご紹介していきたいと思います。
上司と同じ目線に立って仕事したい、あるいは将来責任のある仕事やポジションを任されたいという意欲溢れる方は、是非ご覧ください。
その違いはズバリ、「Why視点」なのか「How視点」なのかという違いです。
- Why視点:前提、認識、本質
- How視点:具体的方法
という意味です。
物事を氷山にたとえるなら、こんな感じの関係性ですね。
Howは目に見えているところにぐっと近づき、
Whyは目に見えないところに想像を馳せるというイメージです。
会議の中で起こった一例を挙げましょう。
顧客満足度の数値が社内の中で比較的高い某社員(Aくん)が、独自にやっている施策として
「コースご契約時に、モチベーションをさらに高めるために、お客様に『コース受講修了後にどうなっていたいか』という目標を60秒程度スピーチしてもらっています。」
という発言をしました。
それを聴いた一般社員は、
- 「具体的に、どういう理由をつけてスピーチさせているんですか」
- 「拍手以外に、何かやっていることはありますか」
など、「How=具体的にどうやっているのか」という観点から聴いていました。
それに対して役職者は、
- 「たしか、Aくんは前期は数字が悪くて、今期から数字が上がってきていますよね。その施策は今期に入ってからやったものですか?」
- 「Aくんって、コース案内のときに、トレーニングの講義をかなり意識して訴求するという話をしていましたね。今回のスピーチというのも、そのスタンスが前提になっている気がします」
といったような、「Why=前提・本質」の観点から発言していました。
このようなWhyの視点が効果的な理由は、本質を問うことによって実態が理解できるようになるからです。
例えば、先ほどの
「たしか、Aくんは前期は数字が悪くて、今期から数字が上がってきていますよね。その施策は今期に入ってからやったものですか?」
という質問に対して、Aくんは、
「いえ、前期の第4四半期からやっていました」
という回答をしていました。
つまり、ここから言えることは、
Aくんのとった施策(目標を60秒でスピーチさせる)は、実際のところはそれ自体が功を奏していたわけではなく、むしろ他の要素もかなりの影響を与えている、ということです。
仮にAくんの施策を自分に取り入れるにしても、その前提を把握しているうえで実行するのか、それとも単に「言われたからやってみよう」と猿真似をするのかで、効果は如実に変わってきますよね。
面白いことに、こういった本質を探るWhy観点は、やはり役職者から出てくることが非常に多いです。
こんな例もあります。
とある若手社員(Bくん)が、
「相手が40代のお客様だと、ついつい自分が下に見られてなめられてしまうんですが、どうすればいいですか?」
という相談をしたことがあります。
それに対して、一般社員は
「そうだねえ、変に背伸びせずに自分に自信持っていくのがいいと思うよ。40代の方は、確かに自分よりも人生経験豊富だけど、ビジネスコミュニケーション能力に関しては君の方がたくさん時間使って研究してるだろ。そこに誇りを持っていけばいいんだよ」
と、How視点で回答していました。
一方、役職者は
「うーん、Bくんってさ、もしかすると、なんか”40代は下に見てくるのが前提”になっていない?実際彼らは見た目が若そうだからといって、それだけで下に見ることはないよ。
だってさ、サッカー日本代表の長谷部選手は30代だけど、40代の人が彼を下に見ると思う?違うよね。だから、年齢自体がディスアドバンテージになることってないんだよ。
だから、40代のお客様に対して変にビビったり挙動不審になること自体が自滅行為になっているんだよ。もうそういう変な前提は捨てていいんだよ」
と、Why視点で前提認識を覆すような回答をしていました。
どちらの方が本質的アドバイスかは、言うまでもありません。
このように、一般社員はHow視点で具体論に目がいきがちです。
それに対して、役職者はWhy視点で本質論や前提に目を向ける傾向があります。
どちらが良いのかという優劣はもちろんつけられません。どちらも大事です。
ただし、さらに上のポジションを狙っていくときは、How視点だけでは限界があるということを念頭に置くと、より良い仕事ができるようになるでしょう。
ぜひ、今現在自分はHow視点が強いと思ったら、why視点の方も意識してみてくださいね!