ココカラゲンキ!

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ココカラゲンキ!

仕事をしていて、心が乱されそうになる自分に言い聞かせたい心得

こんにちは。kaakikoです。

 

「仕事をしていて、心が乱されそうになった」という経験はありますか。

強面の上司に萎縮してしまったり、同僚や後輩を見て嫉妬してしまったり、お客様のちょっとした一言をずっと引きずってしまったり。

 

私は、自分自身のネガティブな感情に心が乱された経験がたくさんあります。

しかし、その経験のおかげで、心を切り替えるきっかけをつかめたので、今回ご紹介していきたいと思います。

 

 

思い込みが激しく、すぐ感情的になっていた私の目を覚まさせた一言

ちょうど、私がまだ3年目のときでした。

 

その頃の私は、2年目の後輩(Aくん)と、1名のIT部門の男性社員(Bさん)の合計3人で、新しい研修ワークを考案するプロジェクトを組んでいました。そのプロジェクトリーダーは私とAくんの2名でした。

 

Aくんは、非常に論理的で合理的な考え方を持っていて、それでいて人当りもよく、上司や先輩からかわいがられていました。また、業務についてもよく相談を受けるなど、文字通り絶大な信頼を得ている人でした。

 

そのうち、チームで作った研修ワークのプロトタイプが出来上がり、社内でリハーサルを行うことになり、そのリハーサルに向けて各々準備を進めることになりました。

 

リハーサルが3週間後に迫った、ある暑い真夏日の昼間際のことです。

 

デスクワークをしていたAくんにBさんが話しかけて、リハーサル当日についての相談を始めたのです。

その声は、ちょうどAくんと対角線上の位置で同じくデスクワークをしていた私にも十分聞こえる大きさでした。

 

しかし、いくら待っても、2人は私に対して声をかけることはありませんでした。

 

「なんで私に声をかけてくれないんだろう」

「私もリーダーなのに。Bさんは私をないがしろにしている」

と、ふつふつと疑念が沸き起こりました。

 

その打ち合わせは、私にも関連することだったので、本来であれば私も率先して入るべきだった会話です。

しかしその時は、

「呼ばれてないんだから、私は聴く必要ない会話ってことだよね?だったら意地でも入るもんか」

と意固地になっていました。

 

だから、会話の最中でAくんがふと「kaakikoさん、どう思います?」と質問を振ってきても、「え?ごめん、全然聞いてなかった」と強めの口調で返してしまいました。

 

それを聴いたAくんの表情が一瞬固まったのは、今でも忘れません。

私の真横と真正面で作業していた同僚も、PCに落としていた視線を上げて、ちらっと私の顔を一瞥しました。

 

その一瞬の沈黙のあと、すぐにBさんがまた会話に入ってきて、そのまま2人の会話が続きましたが、私はそれ以上呼びかけられることはありませんでした。

 

昼休みにオフィスを出てランチに向かう私の足取りは重く、内心は、2人に対して激しい感情が沸き起こっていました。

 

「どうして私を呼んでくれなかったの」

「私は必要とされていないってこと?」

「もうBさんには絶対挨拶しない」

「私は、リハの進行役をAくんから任されてるけど、断ってやろうかな」

心の中でずっとこんなことをつぶやいていました。

 

そのあと、近場の定食屋に入って注文を済ませても、まだ煮えくり返るような気持ちでいました。

 

そのときふと思ったのです。

 

お前は、自分の感情に溺れて、プロジェクトを潰す気か。

 

こんな、心の声が聞こえてきました。

 

Bさんを無視したら、きっと再起不能なほどの溝ができる。そうしたら、プロジェクトは絶対に成功しない。それでいいのか

 

心の声はもう一度囁いてきました。

 

それを聴いた私は、

「どうして私を疎外してくる人に対して、私が下手に出ないといけないのか」

という醜いエゴと同時に、

「組織目線に立ってプロジェクトを守らないといけない」

という正論に挟まれました。

 

2つの相反する気持ちが何度もぶつかり、涙がとめどなくこみ上げてきました。

 

下を向いて考え込んでいるうちに、だんだん私の気持ちに変化が生じていきました。

 

「きっと、こういう苦しい瞬間が、成長するタイミングなんだ」

「正しい道を選ぼう」

 

そう思った瞬間、これまで心の中を覆っていた暗雲に、一筋の光が差し込んできたのです。

「他人の評価はどうでもいい。今自分がやるべきことをやろう」

「Bさんには絶対距離をとらず、むしろ積極的にかかわっていこう」

「よし、ランチが終わったらすぐ仕事しよう」

 

心の声が前向きに変化することで、みるみる身体にエネルギーが染み渡っていくのが分かりました。

 

ランチが終わって会社に戻るやいなや、私は即座にメーラーを立ちあげました。

そして、今リハーサルで疑問に思っていることを全てリストアップし、Bさんに質問メールを投げたのです。

 

その15分後、Bさんから非常に詳細な回答が返ってきました。

その回答を見て、迷っていた私の頭がすっかり整理され、結局その後4時間ぶっ通しで、超集中状態で仕事に没頭することができました。

 

その結果、本来の締め切りより2週間も前倒しでアウトプットを出せたのです。

 

このように心が変化したきっかけは、「それでいいのか?」という心の声でした。

 

高ぶる感情に歯止めをかける最後の砦は「責任感」

思うに、感情的になりそうなときに一番大事なことは、責任感なんじゃないかと思います。

 

「自分が自分に負けたら、プロジェクトがだめになる」

「自分が折れたら、会社がつぶれる」

「自分がつぶれたら、自分を信頼してくれた人を裏切ることになる」

 

そういう、自分以外の「守りたい何か」に目を向けられるか

それができるかできないかで、その後の展開は180度変わると思います。

 

自分のプライドが、メンツが、と私たちはつい自分自身に目を向けてしまいがちですが、そういうときは周囲の人を全て敵に回してしまっています。

一番守りたい自分のプライドは、しがみついて拘泥することで、かえって自分の首を絞める元凶になるわけです。

 

逆に、相手の立場や組織の立場など、出来るだけ自分と遠いところに目線を置くと、どんどん責任感が沸いてきます。

そうなれば、相手のために働こうと意欲的になれます。その結果、仕事が速くなって周囲からの評価が上がります。

 

まとめ:私たちは、他者の目を意識することではじめて「大人」になれる

大人とは、単に20歳を過ぎた人間のことではありません。

精神的に成熟し、仕事で活躍する人になるには、自分が負っている責任を全うすることに軸足を置くことで、初めて成しえるのではないかと思います。

 

責任感を感じない人には、何をやらせても変わりません。

 

感情が高ぶって心が乱されたときは、自分の責任を思い出すことで、きっと正しい道を選択できるようになるでしょう。