ココカラゲンキ!

20代営業ウーマン。仕事スキル、生産性向上、営業・コミュニケーションのコツ、仕事観など役に立つ情報をお届けします。

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営業成績が伸び悩んだら立ち返りたい営業の本質

こんにちは。kaakikoです。

 

営業経験をある程度(3~5年くらい)積んでトークが板についていくと、成績が頭打ちになる時期が訪れます。

 

そういうときは、通常の営業マンであればいろいろトークを工夫してみたり、様々な営業手法を試してみたりするのですが、なぜかお客様の心にあまり響かず、NGを連発します。

それなりに経験もスキルもついていると自負しているからこそ、頑張っても結果に表れないと、焦ったり迷ったりして調子を崩してしまいます。自分に対する自信も一気に崩れて、悪循環にはまり込みます。

 

問題が起きた時は、瑣末な現象に振り回されることなく、物事の本質を押さえることで状況は好転していきます。

そこで今回は、営業成績が伸び悩んだときに立ち返りたい【営業の本質】について考えていきます。

 

 

営業マンの基本は「徹底して商品に惚れこむ」こと

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どんな営業トークがよいかと考える前に、顧客の目線で考えてみましょう。

顧客は誰から物を買いたいのでしょうか。

 

メリットのある商品を売る人?信頼できる人?

どれも正解ですが、どれも片手落ちです。

 

最も重要なことは、営業マンの情熱です。

 

営業マンが心の底から「これは素晴らしい商品だ!」と信じぬくことで情熱が生まれ、そして顧客に良い意味で伝染していきます。

 

たとえば、私の上司は20歳すぎから今の会社で営業を始めましたが、たった3年で一般社員から課長に上り詰めました。その過程で一番大事にしていたことは「商品の価値をこれでもか!と情熱的に語れるだけのプライドをもつ」です。

 

私の上司がまだ20代前半のころ、今の会社で営業をしているときに、彼より30歳も年上の有名な音楽家から「お前、何怪しい商売してんの?ていうかそんな商品売れるわけないだろ」と言われたことがあるそうです。

そんなときも、上司は一切ひるまず「はい?あなた、もう一度言ってみろ」と猛反撃し、徹底的に論破して大の男を泣かせて、ついには「馬鹿にして申し訳ありませんでした」と謝罪させたそうです。

上司曰く、そのときは営業に対するプライドを傷つけられたという気持ちでいっぱいだったそうです。あなたに僕の何が分かるのかと。

自分が売る商品に対して、そこまで猛烈なプライドを持っていたという点は、同じ営業マンとして非常に尊敬に値します。

 

私自身も、数字を書けているときは、目の前の顧客に対して「とにかくやってみて!ぜっっったい変わるから!」と情熱をこめて明確に断言しているときですし、

ご契約していただいた顧客からも「kaakikoさんの情熱を感じて、決断することができました」と言ってもらえています。

 

自分がその商品の魅力に心底惚れこんでいるか

それが一番重要なのであって、星の数ほどある営業トークやテクニックは、その魅力を最大限伝えるための手段でしかありません。

それなしに、一生懸命営業本を読み漁っても、はっきり言うと全く役に立ちません。

 

もちろん、どんな商品であっても、欠点はあります。

しかし、欠点がないから商品に惚れこむということではなく、むしろ欠点があってもそれでも愛そうとするということです。

 

たとえば、普通の親であれば、自分の子供はどんな子であっても可愛いと思えるはずです。

 

子供はわがままなところもあれば、泣き虫なところもある。短所はいろいろあるけれども、それでも我が子の悪口を言われて平常心でいられる親はいません。

親は、自分の子供を愛おしいと思うとき、「この子は美人だから」「この子は賢いから」という理由をいちいちつけているわけではありません。

別に美人じゃなくても、賢くなくても、それでもその子供の寝顔をみただけで、なんだか心が安らぐ。笑顔を見ただけでふと気持ちが温かくなる。

親とは、そういう生き物ではないでしょうか。

 

自分の商品に惚れこむとは、あたかも我が子のように商品を扱い、無条件に愛情を注ぐということです。

 

たとえ欠点があったとしても、必ず今のお客様にとって役立つ。必ず喜んでもらえる。

顧客から必要とされる営業マンであるためには、そのレベルの気概が必要です。

 

なまじ営業経験があるとどうしても営業トークに目が行きがちですが、営業成績が落ちているときは、本質にもう一度立ち戻りましょう。

 

小手先の営業テクニックではなく、商品の価値をあらゆる角度から探す

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売れている人から営業トークをもらったり営業テクニック本を読み漁っても、自分が価値を感じていなければ自分の言葉にはなりません。

顧客は、営業マンのトークが単に「人から借りた言葉」なのか「自身の本音」なのかは、意外とすぐ見抜きます。

 

そのため、自分が商品の開発者ではない場合、商品に惚れこむためには積極的にその価値を探しに行くことが重要です。

 

先ほど「親が子供を愛するかのように無条件に商品に愛情を注ぐ」とお伝えしましたが、とはいえ自分で開発したものでなければ、さすがに一朝一夕で惚れこむことはできません。

逆に、どんな商品であっても、営業マンが能動的に価値を発見していこうとすると、どんどん「お客さんにも使ってもらいたい!!」という情熱が生まれていきます。

 

そのためには、複眼的な視点から商品をとらえてみましょう。

たとえば、

  • 【顧客の視点】お客様の喜びの声を聴く
  • 【営業マンの視点】自分でも使ってみる
  • 【開発者の視点】商品を生んだ人が持っている理想を知る
  • 【過去の視点】商品が生まれた過程を知る
  • 【顧客×長期的視点】その商品が顧客に与える長期的な恩恵を考える

などが有効です。

 

特に、その商品が顧客に与える長期的な恩恵を考えることは非常に有効です。

 

松下幸之助氏の逸話のなかで、電球磨きの少年に対する会話があります。

少年は、来る日も来る日も工場で生産されていた電球を磨いていました。

その少年は、「こんなつまらない仕事はいやだ」と愚痴をこぼしていました。

 

彼の言葉を聞いた松下氏は、

「君、何を言う。君が電球を綺麗に磨くことで、夜道を明るく照らせる。そうすれば、1人で出歩く女性が安心して暗い道を歩けるようになる。君がやっている仕事は、ただ電球を磨く事ではない。この先たくさんの人に安心感を与えるという仕事をしているんだよ」

 ・・・・さすがは経営の神様です。こう言われたら、ただの電球磨きもなんだか崇高な仕事のように思えてきますね。

 

商品の価値は、黙っていて見つかるものではありません。自分で積極的に探しに行くことで初めて見つかります。

そしてそれは、上司や先輩が教えてくれることでもなければ、ましてや安直にgoogle検索して出てくるものではありません。自分の頭で考えることに価値があります。

 

たとえ商品の価値は現時点でそこまで見えていなかったとしても、価値を見つけようとする習慣そのものが商品に対する愛着を生みます。

 

結果を出し続けるには、小手先のテクニック依存から脱却しよう

営業経験が長くなると、基礎ができているという自負がある分、どうしても小手先の営業テクニックやトークに目が行きがちになります。

しかし、営業は人間相手の仕事ですから、そもそも営業マンの情熱がなければどんな魅力的なトークも空々しいものに聞こえてしまいます。

 

顧客の心を動かすためには、なによりも営業マン自身の心がまず動いているかどうかが最も重要です。

結果が伸び悩んだときは、あせらずに様々な観点から価値を再考して、商品に惚れこむ努力をしていきましょう。