職場で雑談が上手な人と下手な人の違いを考察してみたら、3つのコツが見えてきた
みなさんこんにちは。kaakikoです。
私は、仕事がらビジネスコミュニケーション能力の向上に関する相談をうけることがよくあります。
なかでも相談として多いのが「どうやったら会話を盛り上げることができるのか?」。
たとえば、質問されたときに上手い返しが見つからなくて間が開いてしまう。
何を質問しようかと考えて会話についていけていなくなる。
こういうことをよく聴きます。
仕事のコミュニケーションは、家族とか友人みたいな価値観が近しい人同士ではないので、意外に求められるハードルは高いのです。
一方で、皆さんの周りには「なぜそこまで盛り上がるのか??」と思うくらい、ごく自然に雑談を続けて盛り上げている人もいますよね。飲み会などでは、周りに人が自然と集まってくるタイプです。
私は口べたな方だったので、そういう人を見ては「あの人はやっぱり特別だな」とうらやみ、そうではない自分を見て「なぜ自分はこんなに会話が苦手なのか?」と落ち込んでいました。
そして、雑談が求められる会社の飲み会が苦痛で苦痛で仕方ありませんでした。
なので、どうやって飲み会を断ろうか、強制的にアポを入れてしまおうか、と考えたことも数知れず。ある時は、飲み会にいくふりをしてぶっちしたら上司から電話がかかってきて、電話で20分説教をくらったこともあります(実に黒歴史!)。
それくらい、雑談が大嫌いでした。
しかし!雑談が上手な人と下手な人の違いをよく観察すると、大きく3つの差があることに気づいたのです。
逆を言うと、会話のキャッチボールを続けるには、上手な人が無意識に実践しているシンプルな3つのコツを意識すれば当面OKということ。そこに気づいた瞬間に、一気に力まなくなり、雑談がスムーズに続くようになりました。
今では、飲み会中に「こっちおいで」と積極的に呼ばれるようになり、個人的に飲み会も好きになってきています。
3つの雑談のコツを使えば、日本語を義務教育で学んできた大人だったら、だれでも十二分に雑談の場を盛り上げることができます。しかも、相手を気持ちよくしゃべらせる技術なので、自分自身がその話題について深く知っている必要はありません。
今回は、私の過去の経験を踏まえてその解決策を述べていきます。
職場や客先での雑談をもっと盛り上げたい方のお役に立てたら幸いです。
コツ1.復唱+質問で返す
ひとつめは、質問の前にほぼ毎回復唱(オウム返し)を入れるということです。
多くの人は、「どんな質問をすれば盛り上がるのか?」と質問にこだわりがちですが、そこまで気にする必要はありません。実は、復唱を意識するだけで、自然な会話になります。
復唱を入れる・入れないでどのように変わるのか?以下、見ていきましょう。
<復唱を入れないバージョン>
Aさん:Bさんは、学生のころ何をやっていたんですか?
Bさん:野球ですね。
Aさん:ポジションはどこだったんですか?
Bさん:センターです。
Aさん:いつからやっていたんですか?
Bさん:中学生からです。
Aさん:いつもどこでやっているんですか?
Bさん:土手です。
・・・・
回答者であるBさんはどんな気持ちになったでしょうか?自分のことを興味持って聞いてくれている!と感じたでしょうか?
答えはNOです。むしろ、尋問っぽくなってしまってますよね・・・
では、今度はどうでしょうか?
<復唱をいれるバージョン>
Aさん:Bさんは、学生のころ何をやっていたんですか?
Bさん:野球ですね。
Aさん:野球ですか。ポジションはどこだったんですか?
Bさん:センターです。
Aさん:センターだったんですね~!いつからやっていたんですか?
Bさん:中学生からです。
Aさん:中学生からですか。いつもどこでやっているんですか?
Bさん:土手です。
どうでしょうか?今度は、よりスムーズな会話に感じた方も多かったのではないでしょうか?
この両者の差は「質問の前に復唱を入れるかどうか?」の違いだけです。
しかし、それだけで会話は格段になめらかになります。
なぜならば、復唱には「興味を示す」という意味合いがあるからです。これは、興味を持っている会話では自然に発動されています。たとえば、友人から「こないだスリに遭ったんだけど」とカミングアウトされたときに「えっスリに遭ったの!?」で返すような感じです。
ぜひ、相手の発言を聞いたときは、「どんな質問しよう」じゃなくて「しっかり相手の言葉(できれば言いたそうなキーワード)を復唱する」ことをやってください。
「うまく質問しよう」と考える発想自体がそもそも難しいことをやろうとしている、ということを理解しましょう。
コツ2.復唱+リアクション+質問で返す
復唱がある程度できるようになったら、次の段階で「リアクション」も入れてみてください。
先ほどのAさんとBさんの会話を再度使って説明しましょう。
<復唱+リアクション+質問のバージョン>
Aさん:Bさんは、学生のころ何をやっていたんですか?
Bさん:野球ですね。
Aさん:野球ですか。私の友人にもそういう人がいます①。ポジションはどこだったんですか?
Bさん:センターです。
Aさん:センターだったんですね~!花形じゃないですか。すごいですね②。いつからやっていたんですか?
Bさん:中学生からです。
Aさん:中学生からですか。野球少年だったんですね!③いつもどこでやっているんですか?
Bさん:土手です。
下線部は復唱、赤文字がリアクションです。これらのtipsを入れると、よりリアルで生きた会話になっていきますね。なぜこれがうまくいくのかというと、自分のリアクションによって「話をちゃんと聴いている」という印象が伝わるからです。
ちなみに、リアクションのバリエーションはいろいろあるんですが、「共通点をとる(①)・相手を立てる(②)・相手に興味を示す(③)」のだいたい3つを押さえておけば、8割がたうまくいきます。特に女性には①、男性には②がよくきくような気がします。
このへんも、自分なりによく使うリアクションを決めておくといいです。
コツ1が出来たら、今度は復唱に加えてリアクションもすっと出てくるように練習するとよいでしょう。
コツ3.会話のテンポを早くする。
これも重要です。テンポというのは、「リアクション・質問を返すまでのスピード」ですね。
ここがゆっくりすぎると会話のリズムがたるんでしまうので、だんだんその場の熱が冷めてきます。
何事も、速度にこだわるといやがおうでも人は集中するようになります。卓球のラリーなんかはイメージしやすいのではないでしょうか。スピードを競う競技では、いずれも目の前のゴール1点(球の動きなど)に意識が全て集中されています。そんな最中は、「あの人は私をどう思ってるのか」みたいな変な雑念は、間違っても出てきません。
逆に、極端な例ですが、だらだらゆっくり道を歩いているときは、集中できずにいろんな雑念が浮かんできたりしますよね。
会話も同じです。雑談では「良い質問をしよう」ではなく、テンポにこだわってすぐに即答するようにしましょう。よい質問なのかどうかで考え込むのではなく、すぐ質問やリアクションを返すことが相手の集中力をあげる、と認識してください。
そのためには、普段の何気ない会話から即答しようとすることが重要です。
たとえば、上司から仕事を指示されたときや、誰かに質問されたときも、「イエスなのかノーなのか」など、卓球のラリーをやっているつもりですぐ打ち返しましょう。
その癖づけのためには、赤羽さんのゼロ秒思考メモ書きがお勧めです。
★ゼロ秒思考メモについては、こちらの記事もおすすめ
★本家のゼロ秒思考はこちら。ビジネス本で平易な語り口ですが、めちゃくちゃ内容が濃いです。これを読むと、他の思考系の本(コンサルが書いた本)を読む気がしなくなります。それくらい、すべてを包括しているといっても過言ではありません。
最後に
今日お伝えした3つのコツは、雑談が上手い人と下手な人にみられる代表的な差でした。細かいことをあげれば、ここで伝えたこと以外にも山ほどあります。
しかし、今日お伝えしたことだけでも意識してチャレンジしてもらえれば、早い人だと1週間で癖づけができるようになります。
ぜひ、積極的に実践してみてくださいね!